登録販売者.com

ログイン 無料登録

登録販売者ドタバタ劇場

授乳中の人は本剤を服用しないか、本剤を服用する場合は授乳を避けること

妊婦や授乳婦への薬物投与は慎重になるべき。妊娠中や授乳中の女性自身、できるだけ医薬品の使用を避けるようにしていますし、注意深くなってもいます。そのため、こうした注意書きがある場合はもちろん、なくても相談件数は増えるでしょう。曖昧な返答をして重大な事故をおこさないためにも、ひとつひとつ正しい知識を身につけていきましょう。

記載される場所

この注意書きは「してはいけないこと」の項目に記載されます。このような記載がない場合には特に、不安に思ったお客様に相談をうけるケースがありますが、「してはいけないこと」や「相談すること」の項目に関連する注意書きがなければ基本的には授乳中の女性が服用しても問題はありません。

記載される薬効群とその理由

この注意書きは主に、授乳をしているお母さんが服用することで薬効成分が母乳へと移行し、その母乳を飲ん
だ赤ちゃんに何らかの影響を与えてしまう商品に記載されています。

影響は薬が元々持つ効果や副作用があらわれたり、母乳が苦くなることで飲まなくなってしまったりなどさまざまです。

例えばジフェンヒドラミンを含む風邪薬やアレルギー用薬、睡眠改善薬では乳児の一時的昏睡、アミノフィリンやテオフィリンを含む鎮咳去痰薬では乳児の神経過敏、ロートエキスを含有する胃腸薬では乳児の頻脈などの恐れがあることから注意書きがされています。

気をつけるべきこととお客様へのアドバイス

先述の通り、この注意書きは医薬品の成分が母乳へ移行してしまう医薬品に記載されています。つまり、母乳を赤ちゃんが飲まなければなんら問題はないといえますよね。

近年では人工ミルクを使わず全て母乳で育てるいわゆる「完母(かんぼ)」が良いとされていることで、絶対にそうしなければと頑張ってしまっているお母さんも多いようです。

しかし、体調不良の原因によっては完母を成功させるより、治療を優先する方が赤ちゃんのためになることもよくあります。お母さんを傷つけないよう注意しながらアドバイスをしてみてくださいね。

お母さんはどうしても自分を後回しにしてしまいがち。身の回りの家族もついつい赤ちゃんの心配をしてしまいます。とはいえ、お母さんの体調が悪くてはお腹のなかの赤ちゃんにももちろん影響がありますし、子育てもスムーズには進みませんよね。したがって、他人だからこそお母さんの健康を一番に考えた声かけやアドバイスをしてあげてください。

arrow_drop_up