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登録販売者ドタバタ劇場

服用後、次の症状があらわれた場合は相談すること

添付文書の「相談すること」の中でも表としてまとめられるこの項目は、気にするお客様も多い副作用について記載されています。この表からどのような情報が得られ、相談を受けたらどのような説明をしたら良いのでしょうか?

この注意書きの記載項目と意味

この注意書きは「相談すること」の項目に分類され、起こりうる副作用が示されています。どんなに優れた医薬品であっても望まない副作用が起こる可能性があるため、ほとんどの添付文書に表として記載されています。

表の見方

この注意書きに記載される表には主に2種類あります。1つ目は副作用が出やすい関係部位と細かい症状が書かれたもの、2つ目は起こりうる症候群や疾患の名称とそれぞれどのような症状が現れるかが説明されたものです。

どれも一般の方に理解しやすいよう、できるだけ平易な言葉で記載されていますが一般的ではない単語や体の部位なども含まれています。特に「偽アルドステロン症」などのような見慣れないカタカナが混じっている単語は理解しにくいようです。

こうした単語も一度音として聞くことで理解しやすくなりますので、お客様に相談を受けたら声に出して説明できるようにしておきましょう。

不必要に恐怖心を煽らないよう注意

市販薬の添付文書では具体的な数値で発生頻度が示されていませんが、実際に発生する可能性は非常に低いため、必要以上に副作用の可能性を強調してお客様の恐怖心を煽ってはいけません。

特にアナフィラキシーショックや皮膚粘膜眼症候群(スティーブンスジョンソン症候群)、中毒性表皮壊死症(ライエル症候群)などはテレビ番組でも副作用として取り上げられることが多く、その激しさと死に至る可能性から非常に恐れるお客様がいます。

確かに恐ろしい副作用ですが、これらは数ある副作用の中でも個人差が大きく使用者の免疫機能とも関わるため、絶対に起こらないと言い切れる商品のほうが少ないといえます。したがって、お客様から具体的にこれらの副作用について尋ねられたとき以外は軽く触れる程度に留めておくべきでしょう。

とはいえ、市販薬は強い恐怖心を押してまで服用しなければならないものではありません。「絶対大丈夫」や「気にしすぎ」といった発言はお客様の気分を害し、信頼を失ってしまいますので気をつけてください。

起こる可能性のある副作用を調べることはできますが、実は「何か変わったことが起きたときそれが薬の副作用と気付けるか」は専門家であっても非常に難しい問題です。お客様自身で「もしかして?」と思ってもらうことも重要ですので、副作用について注意喚起できるようにしておきましょう。

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