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売り場作りのポイント―夏でも売れる入浴剤編―
そこで今回はドラッグストアなど店頭で、これから暑くなってきても売れる入浴剤の売り場作りについてまとめてみたいと思います。
これから登録販売者になる方でも実際に売り場に立っている方でも、知識として持っておいて損はない内容にしています。
POPを書く際や売り場作りの際にもぜひ参考にしてみて頂ければと思います。
お風呂に入るメリット
温熱効果
一番のメリットと言っても過言ではない効果が「温熱効果」です。温かいお湯につかることで、血液が温まり、温まった血液が全身の血管をめぐることで体全体が温まります。
さらに血管も広がることから全身の血の巡りも良くなります。一般的に42℃程度の熱いお湯はすっきりする効果があり、38℃前後のお湯はリラックス効果があると言われています。
デトックス効果
血液は普段栄養や酸素を全身に運んでいますが、体に溜まった老廃物や二酸化炭素は運び去る働きをしています。温熱効果に伴い、汗をかくことで新陳代謝が活発になり、デトックスすることができます。
水圧効果
お風呂につかり、水圧を受けることで血管や内臓が刺激を受けて、血液やリンパの流れが良くなります。また、胸部にも水圧がかかることで心肺機能も高まると言われています。
など、お風呂につかることでたくさんのメリットを得ることができます。
入浴剤の種類とそれぞれのメリット
炭酸ガス系
SNSでも話題の炭酸ガス系です。シュワシュワと泡立って炭酸ガスがお湯に溶け、その炭酸ガスが皮膚に吸収されることで血管を広げてくれます。
血行が良くなることによって新陳代謝が高められ、疲労回復にはもってこいです。
スキンケア系
肌の乾燥が気になる時におすすめなのが、スキンケア系です。
うるおい成分や保湿効果がある成分が配合されているため、全身に保湿剤を塗るのが面倒な方などにもおすすめできます。保湿剤売り場に少しおいてみても良いと思います。
無機塩類系
炭酸ナトリウムや硫酸ナトリウムなどの塩類と呼ばれる成分が入っている入浴剤です。
温泉旅館の湯などで売られている商品もこのタイプが多いです。お風呂から出ても冷めにくいため、冷えが気になる方におすすめです。
夏場でも冷房によって冷えが生じることも多く、冷え性に悩まされている方にもおすすめできます。
クール系
クール系は夏の季節に一番お勧めしやすい商品ともいえます。
熱くて長くお風呂につかっていられない方や夏だから軽くシャワーで良いやという方に特におすすめです。
メントール配合の商品が多く、お風呂につかってもさっぱりとするため、お風呂から出た後、冷房や扇風機の風をより涼しく感じることが出来ます。
その他
香りの種類が豊富な商品や、生薬が入っている商品、泡がたったり、中におもちゃが入っていてお子様に人気な商品など用途によって様々です。
ご自身の店舗にある商品のラインナップによって紹介POPを変えてみても良いかもしれません。
お風呂の注意点
売ることと同時に危険性を伝えることも重要になってきます。
40℃以上のお風呂に10分以上つかり過ぎない、脱衣所との寒暖差が激しくならないようにする、水分補給をする、飲酒してから入浴しないなど、注意点のPOPが一緒にあるとお客様もより効果的に入浴を楽しめると思います。
売り場を作る際のポイント
目を惹くPOPを飾る
普段購入しない方の目を惹くことが大切です。大きいプライスカードで安さを強調することも大切ですが、せっかく種類が豊富にあるため、種類の違いを記載したPOPやお風呂のメリットが書かれたPOPなどを掲げて、立ち止まってもらいましょう。
種類の違いや香りの違いが分かれば、順番に使用してみようと次回のご来店につなげることも出来るかもしれません。
POPを作りたいけどそんな余裕ない方はSNSで人気がある商品を紹介するだけでも違うと思います。現在は情報も話題もネットが基準です。若い方をターゲットとする商品にはもってこいでしょう。
商品をランキング化して紹介
どの商品にも言えますが、種類が豊富な商品はランキング形式で売り場を作ることで1位の商品を選びたくなる空間作りをすることが出来ます。
時間に余裕があれば、効果別ランキングやSNSで話題となったランキングなど、2~3つ程度作るとより広い年齢層の心をキャッチすることが出来ると思います。
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