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基本を確認!「カゼ」のそれぞれの症状には〇〇薬が効果的?

「カゼをひいてしまって...」というお客様には一番つらい症状を聞くにしろ、大抵の場合はいくつかの成分が混合された総合感冒薬をおすすめしますよね。それ自体は決して悪いことではありませんが、含まれる成分がどの症状をターゲットにしているかきちんと把握する事が大切。薬効群のカテゴリーを確認してみましょう。

全身症状には消炎鎮痛薬、漢方薬、ビタミン剤

カゼのひきはじめには特に、関節痛や全身倦怠感が現れやすいですよね。したがって関節痛などへの対症療法的な効果が期待できる消炎鎮痛剤や漢方薬、カゼへの抵抗力を高めるビタミン類などは局所というよりは全身のサポート役として配合されています。

熱がでる前のひきはじめの時点で適切な対処ができるかによって、カゼが長引くかどうかが決まるといっても過言ではありませんので、こうした成分が配合された医薬品を早めに服用するよう指導するのも良いですね。

鼻炎には抗ヒスタミン薬、抗コリン薬

花粉症用薬にも含まれる抗ヒスタミン薬や抗コリン薬はずるずると出続ける鼻水への対処を目的として配合されています。眠くなる原因にもなりますので、眠くなる成分を望まないお客様にはこれらの成分が入っていない商品をおすすめしましょう。

また、花粉症のひどくなる季節には同じような成分の入った薬を服用しているお客様が増えますので、同時に使うことのないようアドバイスしてくださいね。

喉の痛みには抗炎症薬、消炎鎮痛薬

抗炎症薬は主に喉の痛みを和らげる目的で配合されています。また、消炎鎮痛薬も全身作用や頭痛とともに、喉の痛みに効果があります。さらに、抗炎症薬や消炎鎮痛薬が配合されていない物でも、スプレーやトローチ、のど飴のような剤形で喉の痛みの緩和を目的としている商品が数多く販売されています。

長引く喉の痛みや頻繁に使用したい場合などは、副作用を避けるためにも薬効成分が少ない商品を選ぶほうが良いでしょう。

咳や痰には鎮咳薬、去痰薬

文字として一度見ておけば難しくないのが鎮咳薬と去痰薬。この2つはあまり区別して考えないお客様も多いのですが、咳はあっても痰の有無は異なりますし、その逆もあります。当然適した治療も変わりますので、しっかりと区別してくださいね。

また、鎮咳(ちんがい)や去痰(きょたん)は、一般のお客様にはあまり馴染みのない言葉。会話の中の音だけで聞くと、効果の想像もしにくいでしょう。どんなお客様であっても平易な言葉で伝えられるのがプロですから、アドバイスの際には「咳を止める」や「痰を取る」などにすぐ言い換えられると良いですね。

成分を見て、パッと目的がわかりますか?パッケージの裏を見れば書いてあることも多いですが、お客様に相談された時不安を与えないためにも、よく相談される薬効群のものから覚えてしまいましょう。今回は具体的な成分名は出しませんでしたが、それぞれどの薬効群に分類されるかも重要ですよ。

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