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「体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)」は相談すること

医薬品によって薬剤師や登録販売者に相談するべき人が異なりますが、たいていは妊婦や授乳婦、何らかの疾患を抱える人など、該当者が明確です。しかし中には、自分(または家族)がそれに当てはまるのかどうかわかりにくい注意書きもあります。注意書きが指す意味を正しく理解しておくためにも、今回は「体の虚弱な人」について考えてみましょう。

記載される場所

この注意書きが記載されるのは「相談すること」の項目です。「虚弱」を意味するのが具体的にはどの程度なのか迷って相談を受ける場合もあります。

医薬品を買い求めるお客様は、ほとんど何かしらの不調を抱えていますから、一層わかりにくくなってしまっているようです。相談をうけたら、納得できるような説明を心がけてくださいね。

記載される薬効群と意味

この注意書きは主に漢方薬で記載されます。漢方薬にはさまざまな生薬が配合されていますが、中には効き目が強い代わりに副作用も強く、体力がない人が使用すると副作用の方が強く出てしまうものもあります。

したがって、副作用の出現を予防するためにこの注意書きがされているのです。具体的な処方としては、葛根湯や黄連解毒湯、小青竜湯などがあります。

お客様へのアドバイス時の体力判断

よく現代医療では病気や症状を中心にみて、漢方では人全体をみるといわれます。人全体を判断する際の大きな基準には体力があり、この体力の程度によって処方を変えることもしばしば。

市販薬とはいえ漢方薬はこの考え方に基づいて作られていますから、同じような症状のお客様全てに同じ商品が適するわけではないのです。

それではどのような人が体力があって、体力がないのでしょうか? 漢方的に「体力がある人」は体つきががっちりしている、肌にハリがある、眼光に力がある、大きな声で話す、風邪をひいたとき(きちんと)発熱する、などが挙げられます。

反対に「体力がない人」、つまり「虚弱な人」は華奢で弱々しい、寒がり、風邪をひきやすく長引くといった特徴があります。

どの処方が適するか判断するのは専門家でも難しいのですが、可能な限り症状とあわせて体力の有る無しも見て商品を選ぶようにしましょう。

漢方薬は他の現代薬や市販薬と少し違う印象を抱いている人も多いのではないでしょうか?確かに昔からの漢方と現代医療では根本的な考え方に大きな差があります。余裕があれば一度、漢方の考えかたに基づいた基本的な治療方法(薬の使い方)について学んでみても良いかもしれませんね。

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