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【登録販売者試験対策】主にのどの痛みなどに用いる漢方処方
主にのどの痛みに用いる漢方処方:桔梗湯(キキョウトウ)
配合生薬:甘草(カンゾウ)、桔梗(キキョウ)
桔梗湯は大変シンプルな漢方処方で、配合生薬は2つしかありません。体力に関わらず広く用いることができ、喉が腫れて痛み、ときに咳がでるものの扁桃炎、扁桃周囲炎に効果的です。
「桔梗」はその効能として、化膿して腫れている部分を治すと言われています。そんな「桔梗」に追加して、炎症や痛みを和らげる「甘草」が含まれており、「桔梗」と「甘草」が合わせて働くことで、より効果的に働くとされています。
「甘草」が含まれていますので、気をつけておきたい副作用には偽アルドステロン症があります。「甘草」は生薬単体でも試験出題ポイントが多いので、確認しておくようにしましょう。
主にのどの痛みに用いる漢方処方:駆風解毒湯(クフウゲドクトウ)、駆風解毒散(クフウゲドクサン)
配合生薬:甘草(カンゾウ)、桔梗(キキョウ)、羌活(キョウカツ)、荊芥(ケイガイ)、牛蒡子(ゴボウシ)、石膏(セッコウ)、防風(ボウフウ)、連翹(レンギョウ)
駆風解毒湯、駆風解毒散は桔梗湯と同じく、体力に関わらず広く用いることができ、喉が腫れて痛む扁桃炎、扁桃周囲炎に効果的です。
ですが、体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)、胃腸が弱く下痢しやすい人では、食欲不振、胃部不快感等の副作用が現れやすく、不向きとされています。
駆風解毒湯、駆風解毒散はその服用方法が特徴的で、水又はぬるま湯に溶かしてうがいしながら少しずつゆっくり服用します。駆風解毒湯のトローチ剤もあるので、患者さんそれぞれ服用しやすいものを選ぶようにしましょう。
ちなみに、漢方処方名の最後の文字に意味があるのはご存知でしょうか。駆風解毒湯、駆風解毒散だと「湯」と「散」となっています。「湯」というのは生薬を水で煎じ、その煎じ液を漢方薬とするものです。
「散」というのは生薬を細かく砕いて粉末とし、それを漢方薬として飲むものです。それ以外にも「丸」という文字で終わる漢方処方もあります。「丸」は生薬を粉末にして、蜂蜜などで固め丸薬とした漢方薬です。
現代で購入する漢方処方の多くはエキス顆粒であったりするため、本来の「湯」や「散」、「丸」といった形で服用することは少ないかもしれませんが、そのようなイメージを把握しておくと漢方処方も覚えやすくなるのではないでしょうか。
主にのどの痛みに用いる漢方処方:白虎加人参湯(ビャッコカニンジントウ)
配合生薬:知母(チモ)、石膏(セッコウ)、甘草(カンゾウ)、粳米(コウベイ)、人参(ニンジン)
体力中等度以上で、熱感と口渇が強いものの喉の渇き、ほてり、湿疹・皮膚炎、皮膚のかゆみに用いられます。急性疾患や熱中症などで、しかも口渇がひどい状態というのは体の中で熱がこもってしまっている状態です。
そのような時に白虎加人参湯を用いると、症状の鎮静化を図ることができます。現代では、急性疾患や熱中症には適切な治療が他にも多くあります。
漢方処方で対応することは少ないですが、口渇やほてりの改善には白虎加人参湯を用いることがあります。
主にのどの痛みに用いる漢方処方:響声破笛丸(キョウセイハテキガン)
配合生薬:桔梗(キキョウ)、薄荷(ハッカ)、訶子(カシ)、連翹(レンギョウ)、甘草(カンゾウ)、阿仙薬(アセンヤク)、川芎(センキュウ)、縮砂(シュクシャ)
響声破笛丸は体力に関わらず広く応用でき、しわがれ声、咽喉不快に適すとされています。のどの使い過ぎで声が出にくくなった時や、のどが弱くてすぐに声がかれてしまう方に効きます。
配合生薬の内、「桔梗」「薄荷」「訶子」は声の通りを良くする利咽作用(りいんさよう)を示し、「連翹」と「甘草」はのどの炎症を抑える消炎解毒作用を示します。残りの「阿仙薬」「川芎」「縮砂」はのどの痛みを緩和させる修練・止痛作用を示します。3つの作用が上手く合わさって効果を示すのです。
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