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【登録販売者試験対策】風邪に効く漢方処方を覚えよう≪その2≫
風邪に用いる漢方:小青竜湯(ショウセイリュウトウ)
配合生薬:半夏(ハンゲ)、 甘草(カンゾウ)、 桂皮(ケイヒ)、 五味子(ゴミシ)、 細辛(サイシン)、 芍薬(シャクヤク)、 麻黄(マオウ)、 乾姜(カンキョウ)
小青竜湯は「体力中等度又はやや虚弱」の方向けの漢方処方です。風邪の諸症状の中でも、特に水のような鼻水や痰、くしゃみ、鼻づまり、咳などの症状があるときに用いられます。
ざっくり言うと、発熱があまりなく、風邪をひいて咳がひどい場合に使用することをイメージしておけばOKです。
また、気管支炎、気管支喘息、鼻炎、アレルギー性鼻炎にも効くとされています。特にアレルギー性鼻炎として困っている方が多いのが花粉症。
小青竜湯は花粉症にも効果を示すのです。一般的に花粉症のくしゃみや鼻づまりに対して用いられる薬は副作用として眠気がひどいとされるものが多いのですが、小青竜湯は副作用の眠気はあまり見られないため、使いやすいのではないでしょうか。
風邪に用いる漢方:桂枝湯(ケイシトウ)
配合生薬:桂皮(ケイヒ)、芍薬(シャクヤク)、大棗(タイソウ)、甘草(カンゾウ)、生姜(ショウキョウ)
桂枝湯は葛根湯と同様、主に風邪の初期に用いられる漢方処方です。葛根湯と異なるのは適応する体力。桂枝湯は「虚弱気味」な方に適します。
もともと体力がなかったり、胃腸が弱かったり、あるいは日頃から疲れやすく風邪をひきやすいような方をイメージしてください。また高齢者の使用にも適しています。
このように、自身で病気を体の外へ追い出す力が弱いのが「虚弱」な人なのです。
虚弱な人は、風邪をひいても発熱はしていないのに汗ばむこともあります。
このような状態も桂枝湯を用いる目安となっていますので、桂枝湯の使用目安は「汗が出ている(汗ばむ)人で風邪の初期症状」と覚えてしまってもよいでしょう。(登録販売者試験用のポイントとしても覚えておくことをオススメします。)
風邪に用いる漢方:香蘇散(コウソサン)
配合生薬:香附子(コウブシ)、蘇葉(ソヨウ)、陳皮(チンピ)、甘草(カンゾウ)、生姜(ショウキョウ)
香蘇散は先に述べた桂枝湯と同じく「虚弱で胃腸が弱い」人の風邪の初期症状に使用する漢方処方です。
桂枝湯と同じじゃないの?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、イメージ的には、桂枝湯よりもさらに虚弱な人に対して香蘇散が適しています。そのため、高齢者や妊婦に対しても香蘇散はよく使用されています。
また、香蘇散は神経質な人にも向くと言われており、これは漢方分野では「気鬱」の状態であると捉えられます。
気の鬱滞を取り除いて気の巡りを良くする効果があり、特に「血の道」と言われる月経、妊娠、出産、更年期など女性のホルモンの変動伴って現れる精神不安やいらだちなどの精神神経症状にも用いられます。
風邪に用いる漢方:半夏厚朴湯(ハンゲコウボクトウ)
配合生薬:半夏(ハンゲ)、茯苓(ブクリョウ)、厚朴(コウボク)、蘇葉(ソヨウ)、生姜(ショウキョウ)
半夏厚朴湯は「体力中等度」の人に向く漢方処方です。風邪の初期症状というよりも、気分がふさいでのどの違和感からくる咳、のどのつかえ感などに用いられます。
代表的な「気剤」であり、ふさがった気分(漢方分野で言う、生活するためのエネルギーのような意味)を開く薬として古くから使用されてきました。
そのため、いわゆる咳止め薬として以外にも、精神的な不安や緊張からくる胃腸障害などにも効果を表します。心身両面に働きかける効果が期待できるのです。
風邪に用いる漢方:麦門冬湯(バクモンドウトウ)
配合生薬:麦門冬(バクモンドウ)、半夏(ハンゲ)、粳米(コウベイ)、大棗(タイソウ)、人参(ニンジン)、甘草(カンゾウ)
麦門冬湯は、古くから咳止めとして用いられてきた漢方処方です。
「体力中等度以下」で切れにくい痰があって強く咳き込むような場合や、咽頭の乾燥感からの咳、風邪のあとに長引く咳に用いられます。また、気管支炎や気管支喘息の治療にも用いられることがあります。
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