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【登録販売者試験対策】鎮痛に用いる漢方処方を覚えよう≪続編≫
鎮痛に用いる漢方:疎経活血湯(ソケイカッケツトウ)
配合生薬:芍薬(シャクヤク)、 地黄(ジオウ)、 川芎(センキュウ)、 蒼朮(ソウジュツ)、 当帰(トウキ)、 桃仁(トウニン)、 茯苓(ブクリョウ)、威霊仙(イレイセン)、羌活(キョウカツ)、 牛膝(ゴシツ)、 陳皮(チンピ)、 防已(ボウイ)、 防風(ボウフウ)、 竜胆(リュウタン)、甘草(カンゾウ)、 白芷(ビャクシ)、 生姜(ショウキョウ)
疎経活血湯は配合生薬を見てもわかるとおり、17種類もの生薬が含まれ、急性から慢性までの痛みに広く使用されます。
体力は「中等度」の人に適しており、特に関節痛や神経痛などのしびれを伴う下半身の痛みに効果的であると言われています。
そのため、加齢とともに起こしやすい変形性関節症、椎間板ヘルニアや関節リウマチなどの痛みに対しても医師より処方されることもあります。
このように疎経活血湯はその効能により整形外科などで医療用医薬品として用いられることが多く、一般薬としてのニーズはあまり高くないとも言われます。
鎮痛に用いる漢方:当帰四逆加呉茱萸生姜湯(トウキシギャクカゴシュユショウキョウトウ)
配合生薬:当帰(トウキ)、桂皮(ケイヒ)、芍薬(シャクヤク)、木通(モクツウ)、細辛(サイシン)、甘草(カンゾウ)、大棗(タイソウ)、呉茱萸(ゴシュユ)、生姜(ショウキョウ)
当帰四逆加呉茱萸生姜湯は少し名前も長く、一見では読めない漢方処方ですよね。名前に含まれる「四」は四肢、「逆」は末端からの冷えを意味し、特に手足の先の冷えを伴う腰痛や下腹部痛、月経痛などに対して用いられます。
これは血行をよくして冷えた体を内部から温めることで、冷えからくる諸症状(しもやけ、頭痛、下痢、腰痛など)を抑えるためと言われています。体力は「中等度以下」の人に適していますが、胃腸の弱い人には不向きです。
鎮痛に用いる漢方:釣藤散(チョウトウサン)
配合生薬:釣藤鈎(チョウトウコウ)、陳皮(チンピ)、半夏(ハンゲ)、麦門冬(バクモンドウ)、茯苓(ブクリョウ)、人参(ニンジン)、防風(ボウフウ)、菊花(キクカ)、甘草(カンゾウ)、生姜(ショウキョウ)、石膏(セッコウ)
釣藤散は体力「中等度」程度で、慢性的な頭痛に用いられます。高血圧に伴う頭痛や、慢性的なめまい、肩こりのある人の神経痛などにも用いられ、特に起床時やイライラした時に血圧が高くなる方の頭痛や神経症に効果的です。
これは漢方でいう「気」が頭の方に上昇しており、この「気」が「熱」に変わることで頭痛を引き起こします。釣藤散は「気」の上昇を抑えてそのめぐりを整えます。
また、釣藤散は食欲不振や胃部不快感などの胃腸障害が起こりやすいとも言われるため、胃腸虚弱で冷え性の人には不向きとされています。
鎮痛に用いる漢方:呉茱萸湯(ゴシュユトウ)
配合生薬:大棗(タイソウ)、呉茱萸(ゴシュユ)、人参(ニンジン)、生姜(ショウキョウ)
呉茱萸湯は、体力が「中等度以下」で特に冷え性の人が繰り返す片頭痛に効果があると言われています。ときにみぞおちが膨満するものの頭痛、頭痛に伴う吐きけ・嘔吐、しゃっくりにも用いられます。
この呉茱萸湯には配合生薬として「甘草」が含まれていない点を覚えておきましょう。甘草は7~8割の漢方処方に配合されているとも言われており、試験で問われやすい生薬の一つです(甘草の有効成分や起こりやすい副作用は要チェック!)。
そのため、試験対策としては甘草が含まれていない漢方処方を覚えておくほうが効率的なのです。甘草は甘味のある生薬であるため、それが含まれていないこの呉茱萸湯は大変苦みのある漢方処方としても有名です(さらに配合生薬「呉茱萸」そのものがとても苦みを持つ生薬であることも理由の一つです)。
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