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登録販売者も知っておこう、緊急安全性情報とは?
登録販売者試験の過去問(平成30年 京都府 午後)
問105緊急安全性情報に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 医薬品、医療機器又は再生医療等製品について、緊急かつ重大な注意喚起や使用制限に係る対策が必要な状況にある場合に作成される。
- 厚生労働省からの命令に基づいて作成されるものであり、製造販売業者の自主決定に基づいて作成されることはない。
- A4サイズの青色地の印刷物で、ブルーレターとも呼ばれる。
- 医療用医薬品や医家向け医療機器についての情報伝達であり、一般用医薬品についての情報が発出されたことはない。
ヒント
- 1 誤 正 正 誤
- 2 正 誤 正 誤
- 3 正 正 誤 正
- 4 正 誤 誤 誤
- 5 誤 誤 誤 誤
https://www.pref.kyoto.jp/yakumu/documents/h30mondaigogo.pdfより一部改変して抜粋
緊急安全性情報とは?
緊急安全性情報とは、なんでしょうか。厚生労働省によると以下のように記述されています。
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/06/dl/s0626-11a-u_0002.pdfより一部改変して抜粋
- 「重要かつ緊急な情報伝達が必要な場合」
- 「厚生労働省からの指示に基づいて」
- 「4週間以内に」
- 「原則として直接配布」
- 「A4サイズの黄色地」
- 「ドクターレター(イエローレター)」
という場所がキーワードになると思います。これらをふまえて、解説をしていきましょう。
解説:問105
a 医薬品、医療機器又は再生医療等製品について、緊急かつ重大な注意喚起や使用制限に係る対策が必要な状況にある場合に作成される。
→〇
キーワード①で解けますね。ちなみに、似たような文書に「安全性速報(ブルーレター)」というものがありますが、これは緊急安全性情報に準じて、一般的な使用上の注意の改訂情報よりも迅速な安全対策措置をとる場合に発出されます。
つまり、添付文書の改訂で知らせるよりも早く医療従事者に情報を届けたいときに作られます。店舗に文書が保管されていることもあるので、実際の内容も確認してみましょう。
b 厚生労働省からの命令に基づいて作成されるものであり、製造販売業者の自主決定に基づいて作成されることはない。
→×
②のキーワードで〇だと思ってしまったと思います。しかし、製造販売業者も医薬品を市販した後にその安全性を調査する義務があります。その調査で発見された「重要かつ緊急な情報」によってもイエローレターは発行されます。
c A4サイズの青色地の印刷物で、ブルーレターとも呼ばれる。
→×
キーワード⑤で解けますね!「青色地の印刷物で、ブルーレターと呼ばれる」ものは安全性速報という文書です。いずれにせよ色がついているということですから、店舗に黄色い又は青い文書が届いていた場合には、すばやく確認し、従業員に周知しましょう。
d 医療用医薬品や医家向け医療機器についての情報伝達であり、一般用医薬品についての情報が発出されたことはない。
→×
医療用医薬品と比べて安全性が高いものが一般用医薬品となることが基本的なルールです。そのため、緊急安全性情報も医療用医薬品についての情報伝達が行われる場合が多いです。
しかしながら、平成8年3月の小柴胡湯による間質性肺炎に関する緊急安全性情報のように、一般用医薬品に関係する緊急安全性情報が発出されたこともあります。ここで注目したいのが、漢方薬に関して発出されたことです。
漢方薬は完全に安全なものだと考えているお客様や医療従事者は多いですが、漢方薬でも副作用のリスクがあることを忘れないようにしましょう。
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