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登録販売者試験対策! 酔い止めはその成分と副作用が覚えるポイント!

乗り物酔いと聞くと、経験したことがない人にとってはその辛さを理解しづらい病気の一つかと思います。しかし、乗り物酔いをする人にとっては生活を脅かす病気です。普段の通勤・通学で電車やバス、車に乗った時に症状が出る方は日常生活を送る上でとてもストレスになります。また、遊園地などに遊びに行った時や旅行に行った時に乗り物酔いになってしまったら楽しめませんよね。そんな方々にとってお守りとしても使える〝乗り物酔い止め薬″は、医学的に〝鎮暈薬″に分類されます。そして、その成分によっては他の薬と飲み合わせが悪かったり、眠気が出やすかったりするため、注意が必要です。販売する場合は、使用方法や副作用をお伝えした上で正しく使用してもらいましょう。今回はそんな酔い止め薬についてまとめてみました。成分と副作用に関しては登録販売者の試験にも出ることがある項目のため、その点も含めて解説していきたいと思います。

そもそも乗り物酔いってなに?

乗り物酔いとは、乗り物の動きや振動によって起こる一過性の病的反応のことを言います。主に吐き気、嘔吐、だるさ、冷や汗などの症状が起こります。

2歳頃までは脳や三半規管の働きが未発達なため、一般的には起こりにくいと言われています。

3歳を過ぎたあたりから発症率が上がり、小学生、中学生くらいがピークと言われていますが、大人になっても苦しんでいる方は多くいます。

どうして乗り物酔いって起こるの?

乗り物酔いは大きく分けて基本的に3種類の要因が関わっていると考えられています。その3つとは、目、耳、体であり、これらの器官からの情報が脳へ伝えられ、脳が混乱し、自律神経系が乱れることで乗り物酔いが起こると言われています。

普段歩いている時に見えている景色のスピードと異なるスピードを見たり、耳の内部にあり平衡感覚をつかさどっている三半規管が、揺れなどによってその感覚のバランスが崩れたりすることが起因となって起こります。

これらに加えて、臭いや体調状態によって悪化することもあります。

起こりやすい状況ってある?

  • 寝不足や疲れている状態、体調が優れない時
  • 食べ物やガソリン、タバコの臭いや車独特の臭いがある時
  • 温度や湿度が高過ぎたり、不快と感じる場合
  • 満員電車などリラックス出来ない状況
  • 暴飲暴食をした後
  • 長時間本を読んでいたり、ゲームをしていたりと下を向いていた場合

さまざまな要因が考えられますが、その他にも人それぞれ起こりやすい状況があります。満員電車などは働いていると避けることが出来ないため、そういった方々にとっては酔い止め薬はとても助かる薬だといえます。

酔い止め薬の種類って?

市販の酔い止め薬に含まれる有効成分は主に3種類に分類されます。

  • 抗ヒスタミン作用をもつ成分としてはジメンヒドリナート(ジフェンヒドラミンテオクル酸塩)、ジフェンヒドラミンサリチル酸塩、塩酸メクリジン、プロメタジンテオクル酸塩などがあり、代表的な副作用として眠気や抗コリン作用による口渇、排尿困難などがあげられます。またメクリジンは作用が発現するまでが遅い分、効果持続時間が長いという特徴があります。
  • 抗コリン作用をもつ成分としてはスコポラミン臭化水素酸塩水和物があり、感覚混乱を軽減する作用があります。抗コリン作用の副作用として口渇や排尿困難が起こる可能性はありますが、眠気が出にくいという特徴があげられます。
  • 抗めまい作用をもつ成分にはジフェニドール塩酸塩があり、内耳にある前庭と脳を結ぶ神経の調節作用や、内耳への血流改善作用があります。副作用は抗ヒスタミン剤と同じような副作用が起こる可能性があります。

その他に無水カフェインは感覚困難を予防と言われており、ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)は吐き気やめまいに効果があると言われ上記の成分とともに配合されている商品もあります。

眠気の副作用は遠出をする最中など、眠れる状況であれば眠って気づかないうちに到着していた方がお客様にとってはプラスです。しかし寝過ごせない場合などは逆に眠くならない成分配合の方が望ましいでしょう。

他の薬との飲み合わせってある?

代表的なのは抗ヒスタミン作用をもつ鼻炎用内服薬や抗アレルギー薬は継続して服用している方が多いため、花粉症の時期などは販売に注意が必要です。風邪薬なども成分が重複する可能性があるため同時服用は避けるべきです。

代表的なのは抗ヒスタミン作用をもつ鼻炎用内服薬や抗アレルギー薬です。これらは継続して服用している方が多いため、花粉症の時期などは販売に注意が必要です。風邪薬なども成分が重複する可能性があるため同時服用は避けるべきです。

また、抗コリン作用や抗ヒスタミン作用がある成分は緑内障、前立腺肥大の方には禁忌や注意であるため、ヒアリングが必要です。

乗り物酔いは誰にでも起こる可能性がある症状ですが、大人になってもひどい症状が続いている場合や、急に起きるようになった場合など別の病気の可能性があることもあります。気になる場合は症状がひどい場合は一度耳鼻科など、病院への受診を考えてみても良いかと思います。

酔い止め薬はドラッグストアなどで働いている方は一度は販売したことがあり、かなり身近な病気でもあります。酔い止め薬は水なしで飲めるタイプやお子様用に甘い味付けで飴のようになめて溶かすタイプなど種類が豊富なため、販売する時にお客様ひとりひとりのニーズに合わせてご案内が出来る商品です。また、成分の違いや副作用から登録販売者試験にも出やすい内容になっています。ご自身がなったことがある方は勉強も行いやすく、身に入りやすい分野かと思いますし、販売時にも事前に注意点や成分の特徴をお伝えすることで、助かるお客様も沢山いらっしゃいます。種類が多く、どの商品にするか悩んでいるお客様を見つけたらぜひ話しかけてみて下さい。

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