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薬剤師が感じた「登録販売者が知っておくと良いこと」

登録販売者の主な活躍の場となるドラッグストアなどの小売店には、薬剤師が常駐している店舗があります。一緒に働いている方も少なからずいるのではないでしょうか。日々の業務の中で、自分の知識だけでは対応できない時、専門的な知識を持った薬剤師がいてくれたら心強いですよね。一方で、薬剤師から見た「登録販売者が知っておくといいこと」とはどんなことなんでしょうか。

併用薬は十人十色! 飲み合わせに敏感になること

「こんな症状に効く薬ありますか?」とお客様に聞かれたら、薬やサプリメントのご紹介をして、使い方や服用量を説明する・・・そこで接客を終えていませんか?

お客様の安全のために、必ず併用薬についてもこちらから聞いてみましょう。その方が飲んではいけない市販薬があるかもしれません。

例えば、血栓を防ぐ医療用医薬品「ワーファリン」は、青汁やクロレラに含まれる「ビタミンK」と併用してはいけません。

また、相談されている症状は、医療用医薬品の副作用かもしれません。

副作用への対処は、主治医による判断が重要となることが多いため、安易に市販薬をお勧めするのは避けましょう。

あまり考えたくありませんが、間違った併用薬が命に関わるケースもあるのです。

このような危険を避けるために併用薬のヒアリングは必ず行い、医療用医薬品については薬剤師に相談しましょう。

お客様が買った薬は本人が使うとは限らないこと

市販薬はセルフメディケーションの役に立つ反面、誰でも自由に手に取って使うことができてしまうリスクがあるものですよね。

これについては登録販売者の資格を持つ方はよく知っていることと思います。

そのリスクを避けるため、お客様にお勧めした薬は、お客様本人が飲む薬なのか聞いてみましょう。ご家族と一緒に飲んだり、親戚や友人が飲む場合には注意が必要です。

小児、高齢者、妊婦、授乳中の女性、慢性疾患のある方など、薬による害をより受けやすくなっている方が飲む場合には、医師や薬剤師の判断が必要な市販薬があります。

例えば高齢者の場合、関節の痛みを抑えるために消炎鎮痛剤を頻繁に使用してしまうと、出血性の消化性潰瘍など深刻な結果を招く可能性があります。

好感度の高い接客や売り場づくりの工夫で薬剤師を超える

登録販売者にとって、医薬品にまつわるお客様対応は最重要項目です。

しかしながら接客業である以上、“人“対”人”の話。

コミュニケーションを的確に取ることが大切であり、好感度の高い接客を心がけることが、大きなスキルアップに繋がります。

また、売り場づくりに関する知識は必須です。商品陳列には、意外に多くの知識や工夫が必要となります。

自身が勤務している店舗だけではなく、日頃の買い物で他店に立ち寄ったときにも、工夫やアイディアを学ぶヒントがあると思います。

実は、こういった接客スキルや売り場管理を苦手とする薬剤師は意外と多いのです。店舗によっては、薬剤師は医薬品知識の提供が専門であるとして、担当から外されている場合もあります。

登録販売者だからこそ、マーケティング的な考え方を理解し、積極的に売上アップに貢献しましょう。自身の成長や店舗からの信頼にも繋がります。

今回は、薬剤師が感じた「登録販売者が知っておくといいこと」をご紹介しました。登録販売者は医薬品に関する知識やリスク管理に加えて、接客スキルや店舗を運営する能力など実に幅広い知識が求められます。しかしながら、自己研鑽を続けることで、得た知識が毎日の仕事に存分に活きてきます。常に成長できる日々は、資格を取得したからこそ得られるものです。自分自身が成長できる上に、薬剤師を超えるスキルを身に着けることができる数少ない仕事といえるでしょう。

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