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登録販売者になると必ず販売する薬 アレグラFX販売時のポイント

医薬品を購入するために来店したお客様は、今ある症状を改善したいと思っている一方で飲み慣れない薬を飲む不安を抱えています。「このひとから購入するなら安心だ」と思って頂くには、医薬品の効果や副作用などを適切に説明する必要があります。アレルギー専用鼻炎薬のアレグラFXは、2016年11月に第二類医薬品へ区分変更されました。市販の抗アレルギー薬のなかでも人気があり、登録販売者になると必ず販売する医薬品です。この記事ではアレグラFX販売時のポイントを解説します。

眠くなりにくい抗アレルギー薬

一般的に抗アレルギー薬は、他の薬と比べて眠気の副作用がでやすいです。

眠気の副作用がでやすい薬は、添付文書に「服用時に自動車の運転など機械操作を注意(あるいは禁止)すること」が記載されています。

しかしアレグラFXは眠気の副作用がでにくいため、添付文書にそういった記載がありません。

そのためアレグラFXは、日常的に自動車などの機械操作をする人や初めて抗アレルギー薬を購入する人におすすめしやすい薬です。

抗アレルギー薬を購入希望のお客様から「仕事があるから眠くなると困る」「今まで別の抗アレルギー薬を服用して眠くなったことがある」というような相談があった場合には、アレグラFXをご紹介しましょう。

市販薬アレグラFXと医療用アレグラ錠は効能・効果が異なる

アレグラFXとアレグラ錠はどちらも有効成分「フェキソフェナジン塩酸塩」を1錠中に60㎎含んでいます。さらに錠剤の大きさや添加物も同じです。

これは製造販売元が同じ会社(サノフィ株式会社)であることが理由です。

一方で、アレグラFXとアレグラ錠の異なる点は効能・効果です。

アレグラFXの効能・効果は「花粉、ハウスダストなどによるくしゃみ、鼻みず、鼻づまりなどの鼻のアレルギー症状の緩和」です。

アレグラ錠は「アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、アトピー性皮膚炎)に伴うかゆみ」に効果があります。

つまりアレグラFXは、蕁麻疹やかゆみなどの皮膚症状に使用できません。

医療用と同じ成分なので効果がないというわけではないですが、アレグラFXはアレルギー症状緩和の目的でしか使用が認められていないのです。

そのためアレグラFXの購入を希望するお客様に対しては、医療用とは違い皮膚症状の治療目的で販売できない旨を伝えなければなりません。

蕁麻疹やかゆみに使用できる別の医薬品をご紹介するか、症状によっては受診を勧める必要があります。

アレグラFXとアレグラ錠では剤形の種類が異なる

市販薬はアレグラFX(1錠あたり60㎎)とアレグラFXジュニア(1錠あたり30㎎)があります。

医療用のアレグラには60㎎と30㎎の他にOD錠(口腔内崩壊錠)、粉薬のアレグラドライシロップなどがあります。

つまり今まで医療用のアレグラOD錠やアレグラドライシロップを服用していた方の場合、市販薬では対応できないです。どうしてもOD錠や粉薬を希望する場合は、医療機関への受診を勧める必要があります。

アレグラFX販売時のポイントについて解説しました。登録販売者の仕事のひとつは、薬ごとの違いを理解してお客様に合った薬を選択することです。同じ抗アレルギー薬でも、それぞれに特徴や注意点があります。またアレグラのように医療用で使われていて一般用医薬品になった薬(スイッチOTC薬)では、効能・効果などが異なる場合があるのでしっかりチェックしましょう。

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