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夏に悪化!水虫治療は根気よく続けられるようアドバイスを

かゆーい水虫。命にかかわるようなことは無くても、生活に大きく影響を及ぼすことから、水虫に悩んでいるお客さまは数多くいらっしゃいます。水虫に対するイメージもあまり良くないため、特に女性のお客さまからは受診や相談をしづらいという声も。そんな悩みを解決するためにも1回の相談で完全に治していただけるよう説明したいですね。

水虫とはなにか?夏になると感染するの?

まず水虫は「虫」がつきますが、昆虫や寄生虫ではありません。白癬菌(はくせんきん)というカビの一種です。この白癬菌はさまざまな場所に存在しますが、日本人の水虫を引き起こすことが多いトリコフィトン・ルブルムやトリコフィトン・メンタグロフィテスは皮膚の角質を栄養源として繁殖します。

また、湿度が高く、暖かくなると爆発的に増殖するため、夏の靴の中などは恰好の繁殖場に。冬には治っていたはずの水虫が夏に再発した!という声、よく聞きますよね。実は冬の間も治っているわけではなく、活動を休止しているだけで感染したままのケースが多いのです。

完全に治すためには根気強く治療を続ける

水虫は症状がなくなった時点で治療をやめてしまうと、多くの場合再発してしまいます。したがって、完治させるためには症状がなくなっても治療を続ける必要があることを説明してください。

具体的な期間ですが、指の間にできる趾間型や、かゆみのある水ぶくれができる小水疱型の場合は少なくとも4週間でほぼ症状がなくなり、再発防止のためにさらに1ヶ月続ける必要があります。足の裏全体やかかとの皮膚が厚くなる角質増殖型のうち軽度のものは3ヶ月で症状がなくなり、その後1ヶ月継続してもらいましょう。

またどの型でも、薬を使い始めてから1~2週間ほどで症状が改善し始めなかったり、悪化したりする場合は水虫ではない可能性が高いため、これも合わせて説明しておけるとより良いですね。

薬は、症状のある部分よりも広い範囲に使用する

完治までには根気強い治療とともに、広範囲の治療も必要です。白癬菌は感染した場所から周囲に広がっていく性質があるため、症状のある箇所だけでなく両足の裏全体や指の間、足首までまんべんなく塗りこむように説明しましょう。

薬がもったいない、などと使う量を減らしてしまうと完全に治すことは難しくなります。何年も症状に苦しむことになってしまいますし、結局は薬もよりたくさん使うことに。

液体タイプやエアゾールタイプであれば伸びもよく、爽快感が得られるので夏でも気持ちよく使えます。軟膏やクリームのベタつきが原因で使用をやめてしまいがちなお客さまにはおすすめしてみてはいかがでしょうか。

以前は治らないものとされていた水虫ですが、現代では市販薬でも十分治せるようになりました。クリームや液体をはじめとして、さまざまな剤形の商品も発売されています。症状のある場所や好みなどによっておすすめする商品を変え、お客さまが根気よく治療を続けられるようアドバイスをしてみましょう。

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