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増える子供の「マスクかぶれ」お勧めするべき薬は?
マスクで顔がかゆくなる・・・「マスクかぶれ」の原因は?
マスクかぶれの原因は大きく3つあります。
- ①摩擦
- ②蒸れ
- ③乾燥
日常生活でよく動く口元に摩擦が発生したり、呼吸による蒸れで雑菌が繁殖することが肌への刺激になります。
さらに、マスクを外すと肌表面の水分が蒸発するので、乾燥が進行してしまいます。肌が乾燥すると表面のバリア機能が低下して、細菌やウイルスが侵入しやすくなってしまうのです。
これに加えて、子供の皮膚はとても薄く、大人に比べて半分~3分の1くらいの厚みしかありません。そのうえ水分量が多いので、言うなれば「守りは薄いのに逃げていく水分は多い」のです。
何より、根本的な原因であるマスクの着用をやめなければ、うまく治らない場合が多いのです。
とはいえ、感染のリスクがある中、子供を素顔のまま外出させるわけにもいきません。少しでも症状を緩和するために、適切な市販薬を提案しましょう。
皮膚の薄い子供の顔の痒み・かぶれに使える市販薬
1.お勧めする市販薬の特徴
痒みを抑えるお薬には、非ステロイドの痒み止め、ステロイドの痒み止め、ステロイドと抗生物質を合わせた配合剤に大きく分かれます。
基本的な注意事項として、外傷による傷口やひどく化膿している部分にステロイドを単独で使用することができない点を覚えておきましょう。
症状が強い場合にはステロイド剤が選択できますが、子供の顔に適している「マイルド」または「ウィーク」ランクのものを選びましょう。顔をよく触ってしまう子供には、抗生物質配合剤のものがお勧めできるでしょう。
また、痒み止めにはメントールが入っていることが多いですが、顔に使うと目にしみてしまい適していません。
ノンメントールで、なるべく刺激の少ないものを選びましょう。出血や、かきこわすほどの強い症状があれば皮膚科の受診を勧めるべきです。
2.代表的な市販薬の分類と商品名
以下に、代表的な市販薬の商品名と特徴を挙げてみました。
非ステロイド
- 「メンソレータム カユピット」:ノンメントール、弱酸性、無香料、無着色、アルコールフリー
- 「エンクロン UFクリームEX」:ノンメントール、弱酸性、無香料
- 「イハダ プリスクリードAA」:ノンメントール、弱酸性、無香料
- 「キュアレアa」:ノンメントール、弱酸性
ステロイド
- 「コートf AT 軟膏/クリーム」:プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル
- 「コートf MD 軟膏」:プレドニゾロン
ステロイド・抗生剤配合剤
- 「クロマイ-P軟膏AS」:プレドニゾロン+クロラムフェニコール+フラジオマイシン硫酸塩
- 「テラ・コートリル軟膏a」:ヒドロコルチゾン+オキシテトラサイクリン塩酸塩
余裕があれば外用薬の塗り方も指導しましょう
デリケートな顔に間違った薬の使い方をしたら、かぶれの治りが遅くなることも考えられます。お客様に外用薬をお勧めする際には、塗り方の指導もしてあげるといいでしょう。
軟膏/クリームいずれも、患部を清潔にしたあと1日に決められた回数使用するのが基本です。
以下に、ポイントをまとめました。
- 1.塗る人の手をきれいに洗う
- 2.たっぷりと皮膚に乗せるように塗る
- 3.入浴後は、水分を拭き取ったらすぐに塗る
不潔なままだと、手についている細菌や刺激物が体についてしまうことがあります。
湿疹のある部分は吸収がよいので、すり込む必要はありません。
皮膚の乾燥を防ぐために、できるだけ早く塗りましょう。
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