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こんなにある!医薬品の剤形~錠剤編~

剤形の代表と言っても良い錠剤。技術の進歩でいろいろなタイプが開発され、それぞれに特徴があります。普段、固形のコロッとした医薬品を全て「錠剤」とひとくくりに考えていませんか? 今回は錠剤についてもう少し詳しく考えてみましょう。

剤形により異なる錠剤の特徴

最もシンプルな素錠

錠剤の中でも最もシンプルなタイプで、裸錠とも言われます。主成分や添加物が混ざった均一な粉を押し固めて作るので、外側から中心部まで同じように出来ています。古くからある薬やサプリメントにも多い剤形です。錠剤のどの部分をとっても同じ組成ですので、治療上必要な場合はすりつぶしても問題ないケースがあります。

とはいえ、一般のお客様は取扱いなどの専門知識を持ってないことがほとんどですので、つぶしたり、噛み砕いたりして飲まないよう指導しましょう。

臭いをカット!フィルムコーティング錠や糖衣錠

表面がツヤツヤとした錠剤がありますね。これは素錠の周りを高分子や糖でコーティングしてあります。周りを被覆することで臭いや苦味を隠すことができるため、多くの商品が取り入れている方法です。

徐放錠・腸溶錠で効きめを調節

アレルギー用薬など1日1回の薬で多いのがこのタイプ。素錠などでは、消化管の動きに合わせてどんどん溶けていくため、服用後数十分から数時間で効き目が切れてしまう場合がほとんど。

しかし徐放錠や腸溶錠では少しずつ溶けたり、胃を通過し腸まで到達したら溶けたりするように設計されているため長く効果が持続します。そうした工夫を生かすためにもつぶしたり噛み砕いたりして飲んではいけません。

嚥下の苦手な方におススメ!水なしで飲める錠剤

水なしで飲める口腔内崩壊錠

OD錠とも呼ばれ、唾液で崩壊し飲み込めるため、外出先や乗り物の中での手軽さを売りにした商品に多く採用されている剤形です。お子様や高齢者など嚥下が苦手なお客様にも人気です。

水分を持っていない通勤時や水も飲めないほど吐き気が強い場合には、水なしでOKな特徴はうれしいですよね。しかし、きちんと胃へ流し込むという意味で、可能であれば水も飲むのがおすすめです。

チュアブル錠は噛み砕いて服用

口腔内崩壊錠と同じように水なしOKと売り出されることが多いチュアブル錠。こちらは口の中で噛み砕いて服用します。噛み砕いて小さくできるため、嚥下の苦手なお子様や高齢のお客様に向く錠剤です。

市販薬の添付文書には錠剤の種類まで記載がある物は少ないかもしれません。しかしメーカーHP上の商品紹介では何気なく書いてあることも。近年ではスマートフォンやタブレット端末を見ながら商品の相談をするお客様も増えたので、それぞれの特徴を覚えておくと便利ですよ。

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