登録販売者になりたい人へ
- ホーム
- 登録販売者、採用の現場から
- 登録販売者になりたい人へ
- 登録販売者試験にも出題された、目薬の正しい使い方とは?
登録販売者試験にも出題された、目薬の正しい使い方とは?
登録販売者試験 過去問 (平成30年 京都府 午前)
- ソフトコンタクトレンズをしたままで点眼をする場合には、防腐剤が配合されている製品を選ぶべきである。
- 点眼後は、数秒間、眼瞼(まぶた)を閉じるが、その際、薬液が鼻腔内へ流れ込むのを防ぐため、目頭を押さえると効果的とされる。
- 一般的に、点眼薬の1滴の薬液量は、結膜嚢の容積より少ない。
- 点眼薬は、その使用が原因となり、全身性の副作用として、皮膚に発疹、発赤、痒み等が現れることがある。
(ヒント 1、 正 正 誤 誤 2、 正 誤 正 誤 3、 誤 正 正 正 4、 正 誤 誤 正 5、 誤 正 誤 正)
http://www.pref.kyoto.jp/yakumu/documents/h30mondaigozen.pdf より一部改変して抜粋
a ソフトコンタクトレンズをしたままで点眼をする場合には、防腐剤が配合されている製品を選ぶべきである。
→防腐剤とはその名の通り、細菌等の増殖を抑制して目薬の腐敗を防止するものです。有名な「塩化ベンザルコニウム」はソフトコンタクトレンズをしていると、目の角膜と塩化ベンザルコニウムの接触時間が長くなり(通常はまばたきで洗い流されるが、ソフトコンタクトレンズをしていると防腐剤がレンズに吸着してしまう)、角膜にダメージを与えてしまうことがあります。
さらに、防腐剤によってソフトコンタクトレンズが変色・変形する可能性もあるため、防腐剤フリーの目薬を選びましょう。よって、この解答は 誤 です
「ソフト」と強調しましたが、酸素透過性ハードコンタクトレンズは同じように防腐剤入りの目薬を避けるべきであり、一方で通常のハードコンタクトレンズでは防腐剤入りの目薬をさしても問題ないと言われています。
ややこしいですが、不安な場合は防腐剤フリーを選べばよいでしょう。
b 点眼後は、数秒間、眼瞼(まぶた)を閉じるが、その際、薬液が鼻腔内へ流れ込むのを防ぐため、目頭を押さえると効果的とされる。
→記述の通りです。「目頭を押さえないほうが効果的」と出題されている問題もあるので、焦らずしっかり問題文を読んでから回答しましょう。
目薬によっては鼻腔内から喉まで下りてきて苦い味がするものもあるので、そのようなことを経験したようなお客様には徹底してもらうようにすると良いでしょう。
c 一般的に、点眼薬の1滴の薬液量は、結膜嚢の容積より少ない。
→慶応義塾大学病院のウェブサイトによると「通常の点眼瓶からの1滴の容量は、普通では約40~50μL(0.04~0.05mL)ですが、そのうち結膜嚢に入るのは約20μL(0.02ml)です。」と書いてあります。
すなわち、何滴も点眼したからといって効果が上がることはなく「もったいない!!」と言えますね(商品によっては2滴~3滴と書いてある物もありますが)。よって、この解答は 誤 ですね
また、溢れた液で皮膚がかぶれることもありますので、あふれた液はテッシュ等で拭きとりましょう。当たり前で問題には恐らく出ませんが、点眼前には手を洗うようにしましょう(大切です)。
d 点眼薬は、その使用が原因となり、全身性の副作用として、皮膚に発疹、発赤、痒み等が現れることがある。
→実は、全身の副作用もあり得ます。たかが目薬、されど目薬です。問題文bと繋がってくるのですが、全身の副作用を予防する為に目頭を押さえることが効果的です。
また、そのような症状が現れた場合にはすぐに目薬を中止し、医師を受診してもらうようにしましょう。
よってこの解答は 正 です。
関連記事
-
登録販売者ドタバタ劇場
お客様はかぜ薬にどんなイメージを持っているか
意外に多いかぜ薬に対する誤った認識 「かぜの原因はかぜ薬で排除できる」、「かぜはかぜ薬を飲まなければ治らない」、「かぜはかぜ薬を飲めば治る」。この3つは正しいといえるでしょうか。答えはNo。 かぜの原因であるウイルスは、 […]
-
登録販売者ドタバタ劇場
水仕事などでパックリ割れたヒビ割れ。 色々な商品があるけれど、それぞれのメリット・デメリットとは?
パックリ傷の原因って、一体何? パックリ割れた傷は、一般的に「ヒビ割れ」や「あかぎれ」と呼ばれる主に冬特有の症状。この症状に悩んでいる方は、水仕事の多い主婦の方や、飲食関係、土木関係のお仕事についている方などさまざまです […]
-
登録販売者になりたい人へ
「胃が痛い」と言われたらどの商品を選ぶ?
胃が痛い原因は? 胃の痛みは、様々な事が要因となり攻撃因子と防御因子のバランスが崩れるため起こることが多いです。 一般的に、胃酸の分泌が増えて粘膜を傷めている場合や胃粘膜の抵抗性が崩れて胃酸に耐えられない場合、胃の蠕動運 […]
-
登録販売者になりたい人へ
【登録販売者試験対策】漢方処方を理解して覚えよう! 麻黄(まおう)の覚えておくべきポイント
麻黄とは? 麻黄(まおう)は、マオウ科のマオウなどの地上茎を乾燥させたものです。 中国、モンゴル、日本にも自生しており、そのまま口にすると舌の先を麻痺させ、黄緑色にさせることから麻黄と名付けられたと言われています。 麻黄 […]
-
登録販売者、採用の現場から
調剤薬局就職に有利!登録販売者は調剤薬局事務資格にも挑戦しよう
調剤薬局で登録販売者が必要な理由 調剤薬局と登録販売者。どちらも薬に関係する仕事ですが、なかなか接点がなさそうです。 そもそも、調剤薬局には薬剤師が勤務しているので、登録販売者の必要性は低いと思われるかもしれません。 し […]
-
登録販売者、採用の現場から
きちんと説明できますか? 登録販売者が知っておきたいセルフメディケーション税制
セルフメディケーション税制とは セルフメディケーション税制は、2017年1月1日から始まった特定の医薬品購入に対する新しい税制です。 薬局やドラッグストアで一般薬を購入した金額の1年間の累計が高額であった場合、一定の条件 […]