メリット1：就職や転職に有利となることが多い

言わずもがな、登録販売者は医薬品販売に関する資格の一つです。

現在、国が推進しているセルフメディケーション（自分の健康管理は自分で行う）として、一般用医薬品を適切に用いることが求められており、一般の人々がドラッグストアで薬を購入する機会も増えてきています。

そんな中で求められる人材が登録販売者なのです。

そもそも店舗数や深夜営業（最近では24時間営業の店舗も！）を行う店舗も増えてきているドラッグストア業界においては、薬剤師・登録販売者は欠かせない存在です。

国内のドラッグストア業界において薬剤師はまだまだ不足気味であり、登録販売者の有資格者が積極的に採用されています（人件費の面から考えても、薬剤師を採用するより登録販売者を採用したいと考える企業が多いとも言われています）。

メリット2：（特に女性の場合）ライフスタイルの変化に合わせた仕事をしやすい

先に述べたように、登録販売者として活躍する場はまだまだたくさんあります。そのような中で、結婚や妊娠といったライフスタイルの変化で仕事を続けられなくなることもあるでしょう。

ですが、登録販売者という資格を持っていると、新たな仕事を見つけやすいのではないでしょうか。

また、子育てや家庭の事情により短時間勤務を希望する方にも登録販売者は適しています。登録販売者の求人を調べてみても、アルバイトやパートタイマーでの勤務も多く募集されていますし、比較的時給も高い傾向にあります。登録販売者は、自身の都合に合わせて働きやすい仕事とも言えるでしょう。

メリット3：収入アップ・キャリアアップにつながる

既にドラッグストアや調剤薬局で働いている場合、登録販売者の資格を取得することで「資格手当」がつくことがあります。

金額は企業によって様々ですが、月5000円～１万円程度であることが多く、年間に換算すると6～12万円ほどの収入アップを見込むことができます。

資格手当がない場合でも、登録販売者の資格を取得することが自身の評価につながって昇給するようなこともありますので、ご自身の職場の規則を確認してみてください。

また、医薬品の専門資格である登録販売者を取得すると、仕事の幅が広がります。今後人材需要が高まると想定されている介護業界等でも、医薬品知識を有する人材は重宝される傾向にあります。

メリット4：将来的に自分の店舗を持つことができる

こちらもキャリアアップの一つとも言えるかもしれませんが、登録販売者であり、かつ必要な実務経験があれば店舗管理者になることができます。いわゆるドラッグストアの独立開業が可能です。

また、最近ではコンビニエンスストア等でも医薬品の販売がなされていますが、登録販売者の資格を持ってコンビニオーナーになれば第二類医薬品、第三類医薬品の販売も可能になるのです。薬剤師を雇用すれば、調剤薬局の開業も夢ではありません。

何かしら自分の店舗を持ちたい、という夢を持って登録販売者の資格を取得する人も少なくないのです。

メリット5：医薬品の知識が広がり、様々な場面で活かすことができる

登録販売者の資格を取得して医薬品の知識を持つと、自分自身の健康管理にも役立てることができます。また家族や周りの方にもその知識を活かして、健康増進に役立てることができます。

登録販売者として働く注意点

ここまでメリットをあげましたが、もちろん注意しなければならない点もあります。
実務未経験の人が登録販売者試験に合格した場合、すぐに一人前の登録販売者にはなれません。

試験合格後、直近5年の間に通算して24ヶ月以上、かつ1920時間以上の実務経験を積まなければ、一人前の登録販売者として名乗ることはできないのです。

それまでは「研修中の登録販売者」という形になり、店舗に1人だけの状態での販売はできず、資格手当があってもその金額は低くなることもあるようです。

また、ドラッグストアで働く場合、業務時間中は立ち仕事が多かったり、薬に関する知識を活用する仕事だけでなく、品出しやレジ打ちなどを任されることもあります。
このような注意点も存在することにも留意しましょう。