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登録販売者ドタバタ劇場

整腸剤にビフィズス菌が配合されているのはなぜ?

最近ではビオフェルミンやテスミン、ヤクルトBL整腸薬などの整腸剤だけでなく、ヨーグルトやチョコレートにまでビフィズス菌が配合されていますよね。なんとなくお腹によさそう、といったイメージがあるかもしれませんが、登録販売者としてはきちんと理由まで知っておくべき。今回はプロバイオティクスについて考えてみましょう。

腸内細菌のバランスを整えるプロバイオティクス

「プロバイオティクス」という言葉は知っていますか? 近年の健康志向の高まりとともにあちこちで使われるようになったため、詳しい方もいるかもしれませんね。

簡単にいうとプロバイオティクスとは、腸内で良い働きをする菌、いわゆる善玉菌を食品など外から取り入れて腸内環境を整えることです。また、この考え方に基づいて作られた添加物などを指すこともあります。

善玉菌を代表する乳酸菌は、腸内で乳酸などを産生することで悪玉菌の増殖を抑えます。十数年前までは「菌」はとりあえず全て排除するためにすぐ抗菌剤を使うことが良いとされていましたが、現在ではなるべく有用な菌は残し腸内バランスを保つべきという考え方が主流です。

抗菌剤などによって善玉菌まで排除し、その後悪玉菌が増殖してしまうと肌荒れなど体調不良の原因になるばかりか、便秘や下痢をくり返してしまいます。

こうした新しい発見や考え方の変化から、善玉菌を積極的に取り入れるプロバイオティクスが注目されているのです。

新ビオフェルミンSには3種類の菌

身の回りのプロバイオティクス製品はどんなものがあるでしょうか。

プロバイオティクスの筆頭ともいえる整腸剤がありますね。市販の整腸剤の中でも置いてある店舗の多い新ビオフェルミンSには、ビフィズス菌だけでなくフェーカリス菌、アシドフィルス菌のあわせて3種類の乳酸菌が含まれています。

乳酸菌の中でも有名なビフィズス菌は主に大腸にすみつき、乳酸や酢酸を産生します。ヒトの腸に定着しやすいことが特徴です。

フェーカリス菌は主に小腸で増殖し、腸内環境を整えます。他の菌のサポート役。

アシドフィルス菌も同じく小腸にすみつきますが、特に乳酸をたくさん作る能力に長け、悪玉菌の増殖を抑えてくれます。

ただ「乳酸菌が入っている」という認識ではなくどんな種類の、どんな特徴を持った菌なのかをお客様に説明できるとより説得力が高まるはずです。

少し信じ難いかもしれませんが、深刻な腸の疾患を抱える方には他の人の便を菌ごと腸に移植する「糞便移植」という治療法もあるくらい腸内環境は重要。最近お腹の調子がよくない、と訴えるお客様にプロバイオティクスに基づいた商品をおすすめしてみてはいかがですか?

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