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押さえるのは6つの有効成分でOK!頭痛薬の使い分け
頭痛薬の主成分とそれぞれの特徴
- アスピリン:
- 頭痛や歯痛に使われるが、胃腸障害に注意。
- イソプロピルアンチピリン:
- 比較的強い痛みにも使われる。
- エテンザミド:
- アセトアミノフェン、カフェインとの併用で相乗効果あり。ACE処方はこれを利用した配合処方。
- アセトアミノフェン:
- 古くから使われ、安全性の高い薬。
- ロキソニン:
- 効果発現が早く、胃腸障害も少ない。抗炎症作用もある。
- イブプロフェン:
- ロキソニン同様、解熱・鎮痛・抗炎症作用のバランスが良く、使いやすい鎮痛剤。
頭痛薬はどのように使い分ける?
お客さまへ積極的にお勧めする薬は、ロキソニン、イブプロフェン、アセトアミノフェンのいずれかになることが一般的です。
その中で最も売れているのは、ロキソニンです。第一類医薬品なので、説明は薬剤師がすることになりますが、安全性・有効性のバランスに優れており、OTCの頭痛薬では第一選択薬です。
薬剤師が販売できない状況では、ロキソニンの代わりにイブプロフェンをお勧めするのも良いでしょう。ただ、イブプロフェンは片頭痛への効果は少し弱いと言われています。
妊婦や授乳中の方には、安全性の高いアセトアミノフェンが良いでしょう。
頭痛薬を販売するときに注意しておきたいこと
頭痛薬の販売時は、併用薬の有無をお客さまに確認しましょう。
特に、整形外科にかかっている方は要注意です。腰痛の痛み止めは、頭痛薬と同じものなので、重複服用の危険性があります。
また、OTCの頭痛薬を頻繁に買いに来るお客さまにも気をつけましょう。鎮痛剤を過剰に服用すると、薬物乱用頭痛に陥ることがあります。薬の効果が感じられない場合には、病院への受診を勧めましょう。
頭痛薬に含まれるカフェインにも注意が必要です。鎮痛作用を期待して配合されているのですが、カフェイン配合の頭痛薬を寝る前に服用すると眠れなくなることもあります。
参考文献 「OTCメディケーション虎の巻 改訂版」 日経ドラッグインフォメーション編 泉澤 恵 監修・執筆
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