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妊婦さんに解熱鎮痛剤を販売する際、最も注意すべきことは?

ドラッグストアにはさまざまな方が薬を購入しにいらっしゃいます。それは若い方からご年配の方まで日々目まぐるしく変動しています。ですが、その購入者の中でも注意して対応しなければならない方として、妊娠している方があげられます。

妊婦さんの対応は慎重に!

妊婦さんはお腹の中に赤ちゃんがいる状態です。お腹の中にいる赤ちゃんは、自分でご飯を食べて栄養を摂っているわけではありませんよね? 赤ちゃんは、お母さんが食べたり飲んだりしたものから栄養をもらっています。栄養は胎盤を通して赤ちゃんに伝わっていきます。

胎盤の中を通ることができるものは決して栄養だけではありません。薬の成分の中には、胎盤を通って赤ちゃんに伝わってしまうものもあるのです。

そうなってしまうと、赤ちゃんの成長に関わってくる可能性があり、とても危険です。そのようなことが起こらないように、薬は慎重に選択しなければなりません。

注意するべき解熱鎮痛剤

よく聞き慣れた成分であれば、イブプロフェン、ロキソプロフェン、アセトアミノフェンなど、さまざまな解熱鎮痛剤の成分があげられます。市販薬として売っている解熱鎮痛剤の中には、妊婦さんが安全に使用することのできる薬は売っているのでしょうか?

実を言うと、妊娠中に必ず安全に使用することができる薬というのは、現状市販薬として販売されていません。というのも、市販薬の中に入っている添付文書中の注意書きである「相談すること」の欄には、ほとんどすべての薬に「妊婦又は妊娠していると思われる人」の項目が記載されているのです。

妊婦さんが薬を購入しに来たときは…

もし妊婦さんが薬を購入しに来た場合、どのように対応すると良いでしょうか。たとえ妊婦さんが薬を購入しに来たからと言って、必ずしも本人が使用するとは限りません。使用する人が誰なのか、確認することが大切になります。

また、妊娠初期の場合には見た目だけではわかりにくいことがあります。そのため、薬を購入する方、特に女性には配慮をしながら妊娠の可能性がないかを確認するようにしましょう。

確認の上、妊婦さんが服用を考えていた場合には、安易に薬を販売するのではなく、病院を受診してもらうように勧めることも登録販売者の仕事の一つであると言えます。

登録販売者は、薬を購入する方のニーズに合った情報提供をしなければなりません。それは、時に販売につながらないこともあるでしょう。ですが、購入する方が安心して薬を使用することができるように、積極的に寄り添ってあげることが大切になります。

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