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スキンケア用薬で注意が必要なケースと部位
尿素を含む医薬品で気をつけること
尿素は皮膚を滑らかにして弾力を保つ作用があることや、天然の保湿因子であることからお客様からの人気も高く、数多くのスキンケア用薬に含有されています。
肌トラブルの中でも特に、乾燥肌やさめ肌、老人性乾皮症に効果が高い成分ですが、あくまでも医薬品ですので注意しなければならないことももちろんあります。
尿素で主に注意することは刺激性。その医薬品が肌に合わないわけでなくとも、使用直後に軽くピリピリしたり、傷口に付着してしまうと痛みを感じたりします。使用直後の軽度の刺激はすぐに収まるようであれば特に問題はありませんが、かさぶたがはがれた傷や引っかき傷など傷口が見えている箇所には使用できません。
あかぎれやひび割れは冬場のスキンケアで最も治したい症状の1つですが、傷口と同じように刺激が強いので尿素を含む医薬品を塗り込んでしまわないよう伝えましょう。
あかぎれやひび割れと乾燥症状が同時にあって困っている場合は、傷口にも使用できるヘパリン類似物質などからなる医薬品を使用するか、液体絆創膏や軟膏などで傷口をふさいでからその他の部位に尿素の医薬品を使用するのが良いでしょう。
また、目の周りや粘膜部位、ただれなど炎症がある部位にも使用できませんので注意してください。
ヘパリン類似物質を含む医薬品で気をつけること
ヘパリン類似物質は市販薬はもちろん、有名なヒルドイドをはじめとして医療現場でもよく用いられる成分です。手指の荒れやかかとなどの角化症によく効きます。
刺激性が少ないため、傷口にも使用できるのがヘパリン類似物質の長所ですが、やはりどんな場合でも使用できるわけではありません。まず、尿素や他の多くの医薬品、化粧品などと同様、目の周りや粘膜部位には使用することができません。
また、ヘパリン類似物質の代表的な特徴である血流促進作用が悪影響を及ぼすと考えられる場合、つまり血友病や血小板減少症などのわずかな出血が致命傷になりかねないお客様は当然使用してはいけません。
重症であればあるほどお客様本人が気を使っている傾向はありますが、「うっかり」ということもありますのできちんと聞き取りをするよう心がけましょう。
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