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現場で役立つ季節の健康ネタ

さんまに多い成分といえば、例の早口言葉のような…~ DHAとEPA ~

秋の味覚である魚と言えば?と問えば、だいたいの方が想像するのが「さんま」ではないでしょうか。そんなさんまに多く含まれる成分といえばドコサヘキサエン酸と、エイコサペンタエン酸です。ドコサヘキサエン酸(DHA)のほうが、世間的な知名度は上でしょうか。

DHAとEPAの役割とは

DHAが含まれている魚

一時「頭が良くなる」などと言われ、一気にDHAという名前が世間に浸透したように思います。含有量の多い食物としては、青魚、その中でもDHAは脂に含まれる成分なのでまぐろのトロなど脂の多い部分が上げられます。そして、調理したものよりも生のものに多く含まれます。秋の味覚であるさんまにも、もちろん含まれていますね。

DHAとEPAの摂取法&摂取量

DHAとEPAは、体内でつくることが出来ないため、必ず食物から摂取しなければならない必須脂肪酸です。DHA・EPAの摂取量の推奨量は厚生労働省の食事摂取基準によると、両方の合計で1日1g以上となりますが、魚を多く食べると言われてきた日本人でさえ、近年、1日400mg程度の摂取と言われています。

DHA・EPAを食材から約1g摂取しようと思うと、マグロ中トロで4~5切れ、サンマ1匹、イワシ1~2匹程度が必要だそうですが、確かに毎日毎日それだけのお魚を食べているという方は少ないかもしれません。

また、青魚の中でも大型のマグロなどには水銀が含まれているということもあり、特に妊婦さんには厚生労働省のほうから一般の方よりは少ない量で上限が示されています。

~魚介類に含まれる水銀について(厚生労働省)~
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/suigin/

血液にも効果が!

血液サラサラ効果

さて、DHAとEPAの効果ですが、よく宣伝されているのが「血液サラサラ効果」というものです。「血液サラサラ効果」として、動脈硬化の予防、高脂血症の改善、血栓の抑制、高血圧の抑制などが期待されます。また、中性脂肪の減少、アレルギー、アトピーの改善などさまざまな症状にも効果があると言われています。

DHAだけに関して言うならば、記憶力の向上、視力回復なども言われています。
この効果は、DHAの脳の神経細胞を活性化させる効果に関連して言われるものですが、これはBBB(blood-brain barrier)と呼ばれる血液脳関門=脳へ余計な成分を通さないようにする関所のようなもの、を通り抜けるDHAだけの効果です。

DHAとEPAサプリを選ぶポイント

他のどの栄養素にも言えることですが、まずは食品から取ることを前提に、サプリメントは足りない分を補うために上手に使っていきたいものです。DHAとEPAサプリを選ぶポイントとしては以下のとおりです。

1.脂に含まれる成分なので、酸化に対する対策がされている商品

2.相乗効果が見込めるので、どちらか1つではなくDHAとEPAが両方含まれている商品

3.新鮮な魚を原料とし、重金属(水銀など)は含まれていないこと

過剰摂取の副作用

重大な副作用は知られていませんし、基本的には食品に含まれる成分なので、安全性は高いとされているのですが、過剰摂取の副作用としては

1.吐き気,下痢など

2.血が止まりにくくなる(血液サラサラ効果のため)

が上げられます。血栓の発生を抑える薬を服用している方は、担当医にご相談されたほうがいいようです。

ちなみに、DHAで「頭が良くなる」と言われるゆえんは、脳の神経細胞の活性化作用に基づくものであって、自分の持っている機能以上に「頭が良くなる」という魔法のような効果ではないそうです(笑)。賢くなるためには、勉強の積み重ねが一番のようですね!

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