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【登録販売者試験対策】歯痛薬・歯槽膿漏薬・口内炎用薬に関するまとめ
歯痛薬
歯痛とは、歯の齲蝕(虫歯)と、それに伴う歯髄炎によって生じます。
一般用医薬品の歯痛薬は、歯の齲蝕による痛みをあくまでも「応急的」に鎮めることを目的としています。そもそも虫歯の治療は歯医者さんの役目です。
一般用医薬品の歯痛薬で歯の齲蝕を治療することはできません。
そのため、一般用医薬品の歯痛薬の使用は最低限にとどめ、早めに医療機関(歯科)を受診して治療を受けることが基本となります。
歯痛薬の含有成分
歯痛薬の含有成分は大きく3つ、局所麻酔成分、殺菌消毒成分、生薬成分があります。
局所麻酔成分にはアミノ安息香酸エチル、ジブカイン塩酸塩、テーカイン等があり、いずれも齲蝕により露出した歯髄に通っている知覚神経の伝達を遮断して痛みを鎮めることが目的です。
殺菌消毒成分には、フェノール、歯科用フェノールカンフル、木クレオソートなどがあり、齲蝕を生じた部分における細菌の繁殖を抑えることが目的です。
生薬成分には抗炎症作用を期待して、サンシン(アカネ科クチナシの果実を起原とするもの)用いることがあります。
歯槽膿漏薬
歯槽膿漏とは、歯肉炎が重症化して、炎症が刺繍組織全体に広がったものをいいます。
歯槽膿漏薬は、歯肉炎や歯肉からの出血や歯肉の腫れなどの歯槽膿漏の諸症状の緩和を目的とする医薬品です。
患部に直接用いる外用薬だけではなく、内服薬もあります(試験には「歯槽膿漏薬は外用薬しかない」という内容の正誤を問われることがあるので、内服薬も存在することを覚えておきましょう)。
歯槽膿漏薬の含有成分
外用薬には、殺菌消毒成分、抗炎症成分、止血成分、組織修復成分、生薬成分が主に配合されています。
殺菌消毒成分は歯肉溝における細菌の繁殖を抑えることを目的としており、クロルヘキシジングルコン酸、イソプロピルメチルフェノール、セチルピリジニウムなどが使用されます。
抗炎症成分は歯周組織の炎症を和らげることを目的としており、グリチルリチン酸二カリウムやグリチルレチン酸等が使用されます。
また、内服薬には、外用薬に含まれる成分にプラスしてビタミン成分も配合されることがあります。
ビタミン成分はコラーゲン代謝を改善して、炎症を起こした歯周組織の修復を助けたり、毛細血管を強化して炎症による腫れや出血を抑える効果を示すビタミンCや、歯周組織の血行を促すためにビタミンEが配合されていることがあります。
口内炎用薬
口内炎は口腔内に生じる炎症であり、水疱や潰瘍ができて痛みを伴います。
偏った食事による栄養摂取の偏りや、ストレス、睡眠不足、その他口腔内の不衛生などが原因となって起こることが多いです。また、薬の副作用として口内炎が生じることもあります。
口内炎は通常1~2週間程度で自然寛解するものですが、長期間症状が続く場合は腫瘍である可能性も否定できません。
一度に複数箇所の口内炎が発生して食事を摂ることに著しく影響を与えるような場合は、すみやかに医療機関を受診するよう、案内しましょう。
口内炎の再発を繰り返す場合は、ベーチェット病(全身の臓器に炎症を起こす難治性の疾患。特徴的な症状の一つとして、口腔内のアフタ性潰瘍という口内炎があります)などの可能性もあります。
この点についても試験に出題されることがあるので、覚えておきましょう。
口内炎用薬の含有成分
口内炎用薬の代表的な含有成分としては、抗炎症成分、殺菌消毒成分、生薬成分があります。
そのほか、口内炎に用いられる漢方生薬として、「茵蔯蒿湯(いんちんこうとう)」もあります。茵蔯蒿湯は、体力中等度以上で便秘がちな人の口内炎や皮膚炎、湿疹等に効果が期待できます(配合生薬は、茵蔯蒿(インチンコウ)、山梔子(サンシシ)、大黄(ダイオウ)です。
大黄が含まれている点がポイントですね。大黄は生薬単体でも出題されることがあるので、覚えていない方はこの機会に確認しておきましょう)。
その他留意事項
歯痛薬、歯槽膿漏薬、口内炎用薬はいずれも口の中で使用される薬です。
口の中に使用する薬は、必ず口腔内を清潔にしてから使用することが重要です。
また、外用の歯痛薬や歯槽膿漏薬、口内炎用薬と口腔咽頭役や咳嗽薬を使用する場合は、一つの薬の使用後に十分な間隔を置いて二つめの薬を使用しなければいけません。
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