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いつの間にか出来ている口内炎! あなたはどの薬をオススメする?
口内炎とは?
口内炎はなにかしらの原因によって口腔粘膜で炎症が起き、粘膜上皮に水泡や潰瘍ができてしまうことを言います。
症状によっては痛みだけではなく口臭を伴う場合もあり、苦痛に感じる方も多いです。原因としては様々ですが、口の中を噛んでしまったり、ストレスや食生活の乱れによる免疫力低下、ウイルス感染の場合もあります。
また、病気の症状の一部であったり、薬の副作用で起こることもあるため繰り返す場合は一度受診を検討するようにお伝えすることも重要です。
口内炎は口の中の様々な部分で起こる可能性があり、ほほの内側だけでなく、舌や歯茎などにもできます。
口内炎用薬って外用薬? それとも内用薬?
口内炎治療薬は症状を緩和するために使用する外用薬になります。市販されている商品の中には飲み薬もありますが、それは口腔咽喉薬と分類されることもあるため正確には口内炎治療薬の分類から外れるようです。
作用は局所的であるため、口腔内での使用中に誤って少量飲み込んでしまっても、全身に作用する可能性は低いと考えられています。
口の中に塗るため〝内用薬″に含まれるのではないかと不思議に感じる方もいらっしゃるかと思いますが、口の中までは体の外という基準になっています。
そのため体の外側に使用すると考えられ、外用薬の分類になります。登録販売者試験では、よくひっかけとして出題されるポイントとなるため覚えておくと良いと思います。
口内炎用薬ってどんな成分?
- ステロイド性抗炎症成分(トリアムシノロンアセトニド)
- トラネキサム酸は炎症によって増加したプラスミンを抑え、口の中やのどの腫れや痛みを抑えます。飲み薬として配合されている商品があります。
- カンゾウ乾燥エキスとして配合されていることが多いグリチルリチン酸は抗炎症作用があります。
- アズレンスルホン酸ナトリウム水和物は炎症をしずめることで痛みや腫れを抑える作用があります。
口内炎治療薬でよく目にする塗り薬の成分のひとつです。その名の通り抗炎症作用がありますが、ステロイドであることから、外用薬であっても長期使用は副作用が起きてしまうことがあるため避けるよう注意が必要です。
また、ウイルス性の口内炎(口唇ヘルペスなど )の場合ステロイドの使用で悪化してしまう可能性があるため、疑わしい場合は使用せず医療機関へ受診することが望ましいです。
口内炎の商品はどう選ぶ?
外用剤として使用される商品には、塗り薬、貼り薬、スプレータイプがあります。スプレータイプやは口の奥のほうにある口内炎には噴霧するのは難しいと思いますので、その場合はピンポイントでしっかり塗れる、塗り薬のほうが良いと思います。
ただし、口の中に指等を入れたくない人はスプレータイプも選択肢の一つでしょう。貼り薬は少し違和感がある為に嫌う方も居ますが、薬の成分が患部に持続的に作用できるという点では優れています。お客様によって好みは違いますので、まずはそれぞれの利点をお話してみましょう。
他の薬との相性ってどうなの?
外用に関しては、その口内炎に関して処方箋薬や市販薬で他の治療をしていなければ特別問題はありません。
また、飲み薬は風邪薬の一部や漢方と重複する可能性があるため確認をした上で購入するか、外用剤を使用する必要があります。
正しい使い方ってあるの?
外用薬は口の中をきれいにした状態で使用することが望ましく、食事をしたり、うがい薬などを使用する場合は間隔を十分あける必要があります。すぐ口の中に何か入れてしまうと薬が取れてしまい、作用が薄れてしまう可能性があるためご案内の際は注意点としてお伝えしておくことが大切になってきます。例えば、塗るタイミングとして食後が良いとお伝えしたり、就寝前に塗るようにお伝えしても良いと思います。
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