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現場で役立つ季節の健康ネタ

気温の低下とともにそろそろ乾燥の気になる季節になってきました~肌バリア~

ドラッグストアやスーパーマーケット、ホームセンターの医薬品売り場で働いていると、化粧品販売にも多少は関わる機会も多くなると思います。お化粧品や美容グッズをいっさい置いていない店舗のほうがめずらしいのではないでしょうか。美容と健康は、分かちがたい関係にありますからね!

肌の状態を悪化させる乾燥

さて、これから寒くなる季節を前に、一番ご相談も多く困る方が増えるのが、肌の乾燥ではないでしょうか。乾燥すると、美容上の問題だけではなく、かゆみが出てしまったり、湿疹やアトピー症状のある方ではそのまま肌状態が悪化したりしてしまいます。

店頭にも、洗浄剤から保湿剤、化粧品、入浴剤、ステロイド塗り薬まで、さまざまな商品が並んでいますよね。

皮膚は人体最大の「臓器」!?

あまりそういう印象はないかもしれませんが、実は皮膚というのは人体最大の「臓器」なのです。その役割は「防御」と「排泄」。

肌バリアにより異物の侵入を防ぎ、新陳代謝によって汗や垢、皮脂などを排泄します。よく化粧品などのCMで「しみこむしみこむ」「深く浸透する」などという表現が使われますが、皮膚本来の役割から考えると、それは不自然なことなんですね。

最近は、この浸透するはずのない化粧品などを肌に浸透させるために使われる合成界面活性剤や、ナノ化された粒子などが問題になったりもしています。

乾燥肌も肌荒れも、最終的にはもともと肌が持っているバリア機能や新陳代謝のメカニズムを、妨げることなく適切に保つことが改善の近道になります。

肌バリアってなに?

●保湿で重要な「肌バリア」とは?(スキンケア大学)

http://www.skincare-univ.com/article/015490/

保湿には「角質細胞間脂質(セラミド)」が重要な成分になります。セラミドは、肌表面の角質層に届けば効果が期待できますので、深く浸透させる必要はない成分です。ひどい乾燥肌で困っている方は、スキンケア製品を選ぶ時に、セラミド入りを選んでみるのもひとつの方法ですね。

また、保湿だけではなく、洗剤・石鹸などで洗い過ぎない、ごしごしこすらないということも重要なポイントです。

どちらにしても基本的な考え方は、肌が本来持っているバリア機能を補助すること。そこにはもちろん、適切な栄養補給や腸内環境、睡眠なども関わってきます。

乾燥、肌荒れが治らないからといって、どんどん外側から塗るものだけを増やしても改善にはなりませんので、内側からの対策や、洗いすぎないことなども同時に考慮してみてくださいね。

肌荒れしていては気分が沈むという方もおられるでしょう。肌荒れ対策といえば必ず名前が上げられるビタミンB群や、肌の原材料になる上質なタンパク質はしっかりと食事から取るようにしましょう。また、もちろん十分な睡眠と、胃腸のケアも大切です。むしろこちらがメインであり、皮膚の外から塗ったり洗ったりする対策は、二の次と言う皮膚科の先生もいらっしゃるほどですよ!

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