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現場で役立つ季節の健康ネタ

健康効果もありますが、摂取量には注意が必要です~カフェイン~

「翼を授ける」……テレビでこのコピーを聞いたことがないでしょうか? エナジードリンクのCMです。エナジードリンクはその特性のため、基本的にはそれなりの量のカフェインを含みます。その飲みやすさと清涼飲料水扱いの気安さからか、特に子供たちの過剰摂取による救急搬送のケースや死亡事故まで起こっており、国によっては子供の飲用を制限しているところもあるほどです。

カフェインって良いの?悪いの?

コーヒーだけでなく、さまざまなものにカフェインは含まれています。医薬品に作用・副作用があるのと同じく、医薬品にも使われるカフェインにも作用と副作用があります。お子さんと妊婦さんには、特に注意が必要になります。

良い効果も悪い効果もあるわけですから、どんなものにどれくらい含まれていて、自分はどのくらい摂取するとどんな影響が出るのかを知っておきたいですね。人種的にモンゴロイドはコーカソイドよりもカフェインに強いという説もあるようですが、むしろ摂取の量や仕方、年齢や体格、個人の体質による差が大きいようです。

ただ、モンゴロイドが強いというよりもコーカソイドにカフェイン不耐性の方が多いのは確かなようで、モンゴロイドにアルコールや牛乳(乳糖)不耐性な人が多くいるように、コーカソイドにはカフェイン不耐性の方がそれなりにいるということなんでしょうね。

最近日本でもようやく聞くようになった「デカフェ」のコーヒーは、欧米では広く普及しています(「デカフェ」は完全にカフェイン0と言うわけではありません)。

飲み物に含まれるカフェインの量

エスプレッソ(約85ml/30ml中)

デミタスカップで飲む濃くて苦いエスプレッソ。普通のコーヒーよりもカフェインが多いと思っていませんか?

実はカフェインは浅炒りの豆のほうに多く、1杯あたりに使う豆の量が増えれば多くなり、そして抽出に時間がかかるほうが多くなります。エスプレッソは通常深炒りの豆を使い、1杯に使用する豆の量も少なく、抽出時間はほんの数十秒。量も1杯30ml程度と少ないので、1杯ずつで比べるとドリップコーヒー(約100~150ml/150ml中)よりもカフェインは少ないのです。

紅茶(約30~50ml/150ml中)

葉と豆のgあたりのカフェイン含有量で比べると、基本的には紅茶のほうがカフェインが多いのですが、抽出した1杯ずつという単位で比べるとコーヒーの約半分~1/3ほどのカフェイン量になります。

ただし、コーヒーは1杯だけでやめる方もめずらしくないですが、紅茶はポットでサーブされることも多いので、2~3杯続けて飲むことになれば、実はあまり変わらないのかもしれません。

カカオ

ココアやチョコレートの材料であるカカオにもカフェインは含まれます。ココアは抹茶と同程度のカフェインを含みます(約50ml/150ml中)。

緑茶(約30mg/150ml)

なんと緑茶の中でも玉露に限って言えば、コーヒーよりもカフェイン含有量が多いのです!(約180mg/150ml)

通常の緑茶は紅茶と同程度になります。寝る前に、カフェインが気になるからコーヒー、紅茶はやめてお茶でも……というのは意味がないということですね。ちなみに、麦茶やルイボスティーなどはカフェインフリーです。

コーラ(約35mg/350ml)

コーラは同量の紅茶や緑茶の半分程度、コーヒーの5分の1程度のカフェインを含みます。ただし、1缶なら350ml、ペットボトルなら500mlと考えると、それなりのカフェイン量になります。また、他のものに比べると甘味料の影響も大きいです。

眠気覚ましのガム、眠気覚ましの錠剤、栄養ドリンクなど

元気になる、眠気を覚ますと効能を謳われているものには、大抵カフェインが含まれています。含有量は商品により異なります。

※カフェイン量は飲み物の濃さ薄さ、入れ方などで変わります。

( )内は平均的な数値です。基本的に成人の1日の摂取上限量は定められていませんが、200~400mgまでに留めるべきという意見もあります。

つい手元にある飲み物でお薬も飲んでしまいがちですが、上記のような飲み物と、カフェインを含んだ医薬品を一緒に摂ることは要注意です。よく風邪薬とともに勧められる栄養ドリンクなどにもカフェインは含まれますから、そちらの組み合わせも注意が必要になりますので、ぜひ登録販売者の皆さんが気をつけて差し上げてくださいね!
参考サイト【コーヒーを飲むと胎児に影響があると聞きましたが、本当ですか?】 http://food-faq.jp.net/modules/faq/?action=Detail&faqid=50

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