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モイストヒーリングの絆創膏の使い方と使ってはいけないとき

やたら高価な高機能絆創膏。早く治ると書いてあるけれど、お客様にはとにかくこれをオススメすればいいの?絆創膏は部位別、タイプ別、薬剤の有無、柄つきなどたくさんの商品があって迷ってしまいますよね。今回は絆創膏の中でもとりわけ高価で販売されている高機能絆創膏について考えていきましょう。

モイストヒーリングの絆創膏とは?

昔から「傷口は乾かせ」と言われ、医療現場でもそうするように治療が行われてきました。しかし最近の研究で、傷口から滲み出る浸出液には治癒効果があり、乾かしてしまうとかえって治りを遅くしてしまう事がわかったのです。

したがって、身体本来が持つ治癒力を最大限に発揮させるため、傷口を濡れたまま密封させる方法が開発されました。これがモイストヒーリング(浸潤療法)です。このモイストヒーリングを手軽に家庭で行えるよう工夫されたのがキズパワーパッドやネクスケア ハイドロコロイドメディカルパッドなどの高機能絆創膏。従来の絆創膏に比べれば高価ですが傷は早くキレイに治ります。

モイストヒーリングの絆創膏の基本的な使い方

モイストヒーリングを採用した絆創膏の正しい使い方も説明できるようにしておきましょう。

まず、傷口を水道水でよく洗います。何かの破片や異物、細菌などが残らないように、少し大げさかもと思うくらいよく洗ってください。次に水気を清潔なガーゼやハンカチなどでふき取ります。

そして絆創膏を貼りますが、このとき消毒薬や傷薬などは使いません。体液が乾ききる前に絆創膏を貼って3~4日後に剥がすもしくは交換してください。交換の目安は全体が白く膨らんだら、など商品によっても異なるので外箱をお客様と一緒に確認しながら説明するのが確実です。

モイストヒーリングの絆創膏が適さない傷

最新の治療法を採用した高機能絆創膏ですが、全ての傷に適しているわけではありません。基本的にモイストヒーリングの絆創膏は傷口に薬は塗らず、数日間密封させて使います。

したがって、感染の可能性がある、化膿している、出血が止まっていないなどの傷には適しません。傷口に潜伏しやすい黄色ブドウ球菌は空気のない密封された状態でも増殖しますので、この菌に感染した傷口に絆創膏を貼ってしまうと菌の温床になってしまいます。

また、ペットや野生動物による噛み傷も感染の可能性が大きいので絆創膏で対処せず、病院に行くよう説明してください。

最新の治療法だから、あるいは高価だからといっていつでもおすすめできる訳ではありません。応急手当は出血などもあるためあわててしまう方も多いですが、販売時に絆創膏の使い方などを説明しておけば、お客様も落ち着いて対処できるかもしれません。確実な知識を付けておけると良いですね。

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