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現場で役立つ季節の健康ネタ

ものすごく最近まで誤解していました!~りんごの皮のピカピカ~

秋も深まってきて、最近のくだもの売り場には、りんごがたくさん並んでいます。品種改良もいろいろ進化していて、毎年のように初めて見る品種が出てくるように思います。赤くてピカピカ綺麗で、健康にも良い! 日本でもとてもポピュラーなフルーツですよね。

知ってた!?最近のりんご事情

よく「栄養は皮と実のあいだに一番豊富だから皮ごと食べたほうがいい」という話は聞くけど、あのちょっとヌルッとした手触りやあまりにもピカピカした感じの印象で「ああ、見た目を綺麗にするためにワックス塗ってるんだろうな。じゃあ、残念だけど皮は食べないほうがいいかな」と思っていた方、いらっしゃいませんか?

なんとこれが、思い込みの大間違いなのです。国産のりんごには、ワックス(被膜剤)は使われていないんだそうです!(皆さん、すでにご存知でしたらスミマセン)あのヌルヌルピカピカは、果実の乾燥を防ぐためにりんご自体から分泌されるもので、食べてもまったく問題ないものなのです。

品種によって異なるピカピカ

りんごは、成熟していくとリノール酸やオレイン酸などの脂肪酸が増えていき、それが、皮に含まれるロウ物質を溶かすため、表皮に現れてきてああいう状態になるんだとか。むしろ、成熟した証ということだったんですね!

ただ、品種によってこのロウ物質の分泌量が違うようで、フジや王林などではあまりピカピカしないんだそうです。ジョナゴールドやつがるなどは分泌が多く、いっそベタベタと表現したくなるくらいになるのですが、これは「油あがり」と呼ばれているんですって。

皮が苦手なあなたにおススメ

りんごの皮と実のあいだにはペクチンが多く含まれ、皮にはエピカテキン、プロシアニジン、アントシアニンなどのポリフェノールが多く含まれます。これからは、栄養を無駄にしないためにも、遠慮なく皮ごと食べてくださいね。

皮ごと食べるのは食感が苦手という方は、アップルティーにするという手もあります。ポットで紅茶を淹れる時に、剥いた皮を一緒に入れて蒸らせばOK!ポットと茶葉で紅茶を淹れるという手間暇はかかりますが、香料を使ったフレーバーティーとはまた違う、フレッシュな良いにおいのアップルティーになりますよ。

お客さまなどがあり、たくさん皮が余った時には、それをネットや布袋に入れてお風呂に投入。入浴剤替わりに使うのもこれからの季節オススメです!

昔からヨーロッパなどでは「1日1個のりんごは医者を遠ざける」と言われてきました。さまざまな栄養を持つりんごは、年中、手ごろなお値段で気軽に手に入ります。ぜひ上手に日頃の食生活に取り入れてみてくださいね。

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