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おすすめしたいお客様は誰?成分別で特徴をおさえる!~にきび用薬編~
角質軟化成分のイオウは思春期にきびに
イオウカンフルローションは昔からにきび用薬として親しまれ、ご年配のお客様にも良く知られているものです。脱脂作用があるため、皮脂が過剰分泌しておこってしまったにきびに効果があります。したがって思春期前後の若いお客様に向く成分でしょう。
ただしにきび以外の箇所からも脱脂してしまうため、広く塗るのではなくにきびにだけ塗るよう注意が必要です。放っておくと白い沈殿ができ、振ってから使うタイプの商品は、外出前は振らずに上澄みだけを使い、夜は良く振って使うと成分の白残りが気にならずに済みます。
乾燥肌でメイクをする人には抗炎症成分イブプロフェンピコノール
大人にきびに悩むお客様には、同時に乾燥肌にも悩む方が多くいます。こうしたお客様にイオウを含む商品をすすめてしまうと脱脂して悪化してしまう可能性もありますので、抗炎症成分のイブプロフェンピコノールを中心とした商品をおすすめしましょう。
べたついたり、塗った後に白残りしたりしない商品が多いため、日中メイクをしなければならないお客様にも適しています。
しかし基本的にはイブなどの内服鎮痛剤などに含まれるイブプロフェンと同じ作用を持ちますので、胃を荒らしてしまうように傷口を刺激してしまう可能性もあります。したがって、にきびをつぶしたあとの傷がひどい場合には使用しないよう注意してください。
漢方薬の利用もすすめられる
体内の代謝物質のめぐりが滞っている場合ににきびはできやすくなりますので、漢方薬が非常に良く効く場合もあります。例えば、健康的な人の赤く腫れ上がったにきびには清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)、黒にきびやにきび跡に悩む人には荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)、小さなにきびがたくさんでき、化膿しかけている人には十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)などをおすすめしてみると良いでしょう。
漢方薬は使用に抵抗感や猜疑心のあるお客様もいますが、ぴったりとあったものが見つかるととてもよく効きますので試してみる価値は十分にあります。
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