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登録販売者ドタバタ劇場

風邪薬の使い分け! 剤形の違いで、お客様に合った薬を選ぼう!

11月頃から、ドラックストアに沢山の種類が陳列され始める風邪薬について説明していきたいと思います。お客様から、いったいどの薬がいいのか? 自分に合ったのはどの薬なのか? 何が違うの? というような質問を受けることは登録販売者の皆さんが一番多いと思います。セルフメディケーションが進む時代。風邪だけなら病院にまでは行かずにドラッグストアで、と考えるお客様は増えています。そんなお客様の対応をするのは登録販売者がメインです。質問を受けた時に困らずに、的確な薬を選べるようになれば、お店のリピーターになっていただくことにも繋がります。どう考えて薬を選択するのか、解説していきます。

成分ごとの効能効果は?

まず、成分を見て、何に効果があるものなのかは最低限頭に入れておきましょう。

解熱に効く成分はアスピリン、エテンザミド、アセトアミノフェン、イブプロフェン、イソプロピルアンチピリンなどがあります。

イブプロフェンは、他の成分に比べ症状をおさえる作用が強い成分です。イソプロピルアンチピリンはピリン系の成分で解熱作用は強力です。小児にはアセトアミノフェンを含む薬が向いています。

鼻詰まりに効く成分はクロルフェニラミン、クレマスチン。

喉の痛みに効く成分はトラネキサム酸やグリチルリチン酸、スプレーやうがい薬はアズレンスルホン酸ナトリウム、トローチや飴はセチルピリジニウム塩化物水和物。

咳に効く成分はジヒドロコデインリン酸、メチルエフェドリン。

去痰作用にはブロムへキシン、グアイフェネシンなどです。

お客様から、まずは最もつらい症状を聞き、当てはまる成分が入っている医薬品はどれか絞りましょう。

次に、熱がある場合は他の症状がある無いに関わらず、基本的に総合感冒薬をおすすめします。総合感冒薬には風邪の症状のほとんどを網羅する成分が入っています。

今回の本題、剤形による違いとは?

剤形は、水剤、粉末、顆粒、錠剤、カプセル、ソフトカプセルに大きく分けられます。

効果のスピードは、水剤、粉末、顆粒が速く吸収される事が多いです。

最近では液体が入ったカプセルもあり、これは水剤と同じくらいのスピードと考えられます。

風邪の初期、とにかく速く効果が出て欲しい、そんな時には水剤や液体入りカプセルを選ぶと即効性があることを覚えておきましょう。

具体例を挙げていきます。どの薬局にも置いてある市販薬を例にしてみましょう。

自分がこう聞かれたらこれを勧めようというものをいくつか持っている事が、接客する時にとても大切です。

お客様の症状が、『のどの痛みがメイン』の時は

①ペラックT錠: 錠剤ですが、のどだけに特化したお薬で割と速く効果が得られます。7歳の子供から服用可能、眠くなる成分は含まれていません。

②のどに塗るスプレー:いろんなメーカーから似たものが出ていますが、直接のどに液体を吹きかけるお薬。直接的・全体的にのどに塗れ、効果が高い。薬との併用を考慮しなくて良く、眠くなる成分は含まれていません。

次に『鼻が詰まるんです』という時は、

①ストナジェルサイナス:液体入りカプセルで即効性が高い。総合風邪薬の成分も入っており鼻からくる風邪に効果が高いです。

これは私が研修期間に様々な薬を飲んで体感した中で、特に早く効果を感じられました。

そして最後に『熱があって風邪っぽいんです』という時

①新ルルK錠:錠剤なので、即効性を期待するというよりは、麻黄湯というインフルエンザ様症状にも適応がある漢方エキスがメインで配合されているのが特長です。

②ストナアイビー:液体入りカプセルで即効性が高く、解熱効果も高く配合されています。

抗生剤入りの市販薬は?

よく、抗生剤が入っている薬はないのですか?という質問をされる事があります。市販薬に抗生物質を含むものは販売されていません。

しかも、抗生物質が効くのは細菌感染のみです。風邪っぽいなと感じている人のうち、細菌感染している人は1〜2割程度です。残りの8〜9割の風邪患者さんは抗生剤の効かないウイルスが原因なのです。そして、現在、直接風邪の原因となるウィルスに対応する抗ウイルス性の風邪薬は存在しません。基本的には市販薬で症状の緩和を図ることになります。

ただし、以下の症状を訴えているお客様がいらっしゃった場合は受診を勧めましょう。のどの痛みが強く、のどが白っぽくなっている場合39度前後の発熱が3日以上続く場合

  • 舌に赤い斑点が出る場合
  • 熱が38〜39度から37度前後に上がったり下がったりを繰り返す場合
  • 耳の痛み、聴力低下を伴う場合
  • 咳が止まらなくなった場合

これらは市販薬では対応できない可能性が高いと考えられます。

今回は大人の方への風邪薬の選び方をご紹介しました。とにかく初期段階に薬を飲む事が大切ですが、成分が同じであれば、吸収率が高く、即効性のあるものの方が早く楽になります。自分の中でこの症状の時はこれ。というように、ある程度候補を考えておくと接客がスムーズになります。

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