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禁煙を希望するお客さまにすすめるパッチ製剤とガム製剤

禁煙外来をはじめる病院も増えましたが、できればOTC薬で済ませたいと考えるお客様も少なくありません。正しく使用しなければ禁煙に失敗してしまうだけでなく、思わぬ副作用に悩まされてしまうこともありますので、商品ごとに的確な情報を説明できるようにしましょう。

パッチ製剤の長所・短所と注意すべきこと

パッチ製剤の長所は、1日1回貼るだけという手軽さと周りの人に気付かれにくい、血中濃度を比較的安定に保ちやすい、入れ歯などで噛むことに不安があっても問題ないことです。お客様の中には家族にも秘密で禁煙をしたい方がいますので、そうした場合もパッチをおすすめしましょう。

また、手軽な反面量の調節がしにくい、肌が弱いと使えないなどの短所があります。注意すべき副作用は悪夢。パッチを貼ったまま寝ることで悪夢を見る確率が高くなるため、禁煙をやめてしまう可能性があります。したがって就寝前には必ず剥がさなければなりません。

その他、頭痛がひどい場合にはニコチンの量が多い可能性があるため、半分セロテープを貼るなどして接触面積を小さくしましょう。パッチはニコチンの放出速度が調節されているため1枚を切って使用することはできません。

ガム製剤の長所・短所と注意すべきこと

ガム製剤の長所は、口寂しさを紛らわせることができる、量を自己調整できる、などがあります。タバコを吸わない分、何かを口にしたい、という欲求が大きいお客様や気分によって吸う本数が変わる方に特におすすめです。カロリーも多くないため、体型を気にしている方も問題なく使用できます。

たくさん汗をかく仕事でパッチが剥がれてしまう方や、頻繁にサウナを楽しみたい方にも適しているでしょう。しかし、接客業など業種によってはガムを噛むこと自体、難しい場合がありますので、聴き取りをしてお客様の生活スタイルにあわせましょう。

また、口腔粘膜からニコチンを吸収するガム製剤は口の中の状態に影響を受けます。例えばコーヒーや炭酸飲料など酸性の飲料を飲んだ直後は吸収が悪くなったり、口内炎や喉が荒れている時には使用出来なかったりしますので、注意するように説明してくださいね。

禁煙補助薬のうち、ニコチンパッチは第一類医薬品に分類されていますので直接販売することはないかもしれません。しかしどちらが良いかという相談はありますし、知識として持っておく必要があります。パッチ製剤、ガム製剤に限らずどちらも特徴は必ず覚えておきましょう。

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