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現場で役立つ季節の健康ネタ

サルコペニア肥満ってご存知ですか?~筋肉と脂肪のお話~

メタボリック・シンドロームはすでに大変メジャーですので、ご存じの方も多いと思いますが、サルコペニア肥満ってご存知ですか?

サルコペニア肥満とは?

サルコは「筋肉」、ペニアは「減少」を意味し、肥満+筋肉量減少の状態をいいます。

運動をせずに、カロリーや食事量を減らすだけの間違ったダイエット法が、筋肉量の減少をまねく要因となり、将来のサルコペニア肥満の原因ともなる可能性があるのだとか。

あまり見た目が変わらないのに、筋肉量が落ち、脂肪が増えていくという状態もありえるため、メタボリック・シンドロームよりも注意が必要と言われています。

サルコペニア肥満の問題点・判断基準

年齢が上がるにつれ、運動量も減る一方……という方も多いのではないかと思いますが、このサルコペニア肥満の場合、問題になるのが以下の3点。

  • 体重や見た目だけで判断が難しく、気づかぬうちに進行する
  • 筋肉量が落ちることで血糖値が上がりやすくなり、生活習慣病のリスクが上がる(普通の肥満の約2倍とも言われるそうです)
  • 筋肉が衰えることで、将来的な寝たきりなどの原因にもなる

サルコペニア肥満の判断基準は以下の2点です。

  • BMI(体重【kg】÷身長【m】÷身長【m】)の数値が「25」以上
    ex. 身長170cm、体重65kgの場合、65÷1.7÷1.7=22.49
  • 体重に占める骨格筋の割合が、女性で22%未満、男性で27.3%未満

この場合の骨格筋の割合は、よくある家庭用のタニタの体重計などの筋肉量とは違います。

各社の体重計の違い

タニタの体重計などが採用している筋肉量は「除脂肪体重」なので、体重から体脂肪量と骨塩量を引いたものになります。

骨格筋も心臓も呼吸筋も消化器官もすべて筋肉で出来ているので、体脂肪と骨を除けば、すべてが筋肉という考え方です。

除脂肪体重を2で割った数字が骨格筋であると言われ、オムロンの体重計などはこちらを採用しているようですが、各社の考え方によるようですね。

筋肉量の保ち方

筋肉の量は一切運動しない場合、20代半ばをピークに毎年約1%減少していくということですので、予防をせずに放っておけば減っていくばかりです。

ちなみに、食事で気をつけることは、炭水化物を減らすこと、そして筋肉を増やすために良質のタンパク質(アミノ酸)を含む食材を摂ること。
運動としては、無理のない正しいやり方でのスクワットやもも上げ運動が有効だそうです。

●骨格筋率の簡単な計算方法

  • 体重【kg】×体脂肪率【%】÷100=体脂肪量【kg】
  • 体重【kg)-体脂肪量【kg】=除脂肪体重【kg】
    (タニタなどの体重計だとこの重さが出ます)。
  • 除脂肪体重【kg】÷2=骨格筋量【kg】
  • 骨格筋量【kg】÷体重【kg】×100=骨格筋率【%】
    (オムロンの体重計などはこちらが出ます)

一度、現在の自分の筋肉量を計算してみるのも、健康状態を知る上でいいのではないでしょうか?

椅子に座った状態から、反動や勢いをつけずに片足だけで立ち上がれなかったりしたら、要注意だそうですよ!

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