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現場で役立つ季節の健康ネタ

ひなまつりの菱餅の緑色にはこれが使われています~よもぎ~

明後日3月3日はおひな祭り!女の子の節句です。ひな祭りにつきものなのが、菱餅、白酒、ちらし寿司(関西ではばら寿司ともいいます)。あとはハマグリのお吸い物、ひなあられあたりでしょうか。

菱餅の3色の意味とは?

さて、特徴的な菱餅、地域によりちょっとずつ違うようですが、基本的には菱形で三色のものが多いかと思います。この三色、ちゃんとそれぞれに意味があるんだそうです。

  • ピンク……山梔子の実で解毒作用。赤味で健康を祝い、桃の花を表す。
  • 白……菱の実を入れて血圧低下の効果。清浄を表し、残雪を表している。
  • 緑……よもぎで増血効果。穢れを祓い、萌える若草を表す。

よもぎは、よく春の和菓子のお餅にも使われますよね。
たっぷりとよもぎを練り込んだよもぎ餅などは、まるで染色したみたいに本当に濃い緑色になり、その色とよもぎの匂いが春を感じさせてくれます。

よもぎの効果

さてこのよもぎ。実はいろいろな効能が謳われており、漢方薬にも使われます。漢方名では艾葉(がいよう)。病を艾(止)めるという意味があるんだそうですよ。
よもぎにはクロロフィルが含まれ、これがヘモグロビンの生成を助けて造血作用を促進します。

また、コレ ステロール値を下げ、血中脂質の正常化に作用する事が実証されているのだそうです。
β-カロチンも豊富に含み、これが体内でビタミンAに変換されます。また、ビタミンKを含むことで、止血薬としても使われてきました。ちなみに、お灸に使う「もぐさ」もよもぎのことです。

外用としては、昔から切り傷やアトピーの改善のためにも使用されてきました。韓国エステなどでの「よもぎ蒸し」も有名ですし、入浴剤にも使われます。

食べても、塗っても、浸かってもいいわけですので、上手に取り入れたいですね!あまり排気ガスなどの影響がないところでしたら、これからの季節がちょうどよもぎを摘むのには良い季節。食用にするには3~5月の葉が柔らかい時期がお薦めです。

ビタミンKが豊富なよもぎ

ただここで気になったのが、ビタミンKが豊富ということ。ちょっと調べてみました。
ビタミンKと言えば、食べ合わせNGな医薬品が「ワーファリン」です。ワーファリンを飲んでる方は納豆を食べてはいけないというのは有名ですよね。

このビタミンK、よもぎだけでなく、緑の濃い葉野菜には基本的に多いんだそうです。
一番多いのがパセリ。二番目がモロヘイヤ。三番目がバジル。そして、四番目がよもぎです。ただ、葉野菜の場合は納豆と違って、よっぽど大量に食べない限りは、そんなに気にすることはないそうです。

ただし、元々体質的にワーファリンが効きにくい方、1種類なら大した量でなくとも何種類も合わせて結局大量に葉野菜を食べるという方は、ご注意くださいね。

最後にせっかくなのでひな祭りネタをひとつ。実は関東と関西ではお内裏さまとお雛さまの位置が逆なのはご存知ですか?関東雛はお内裏さまが向かって左、京雛は向かって右になります。これは、昔の日本では「左」が、西洋では「右」が位の高い位置とされたことによるんだそうです。日本では右大臣より左大臣のほうがえらかったのです。大正天皇が即位式で西洋式に右側に立たれたことから、西洋式に右側上位の考えが取り入れられ、それ以降関東を中心にそのスタイルが定番となったのです。京雛は、古来の慣わしに従ってお内裏さまが向かって右側という伝統を守っているため、今でも関西ではお内裏さまが向かって右側という風習が残っているところがあるんですね。

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