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知っているようで知らない? 病院で働く医療従事者
理学療法士(PT)
理学療法士はPhysical Therapist(PT)とも呼ばれ、歩く、立つ、座る、寝返りなどの日常の動作が困難な方(基本動作能力が乏しい方)のリハビリテーション指導を行う専門職です。
運動療法や物理療法(温熱、電気等の物理的手段を治療目的に利用するもの)などを行います。患者さんの運動機能の回復を支援することで、最終的には患者さんの日常生活動作(ADL)の改善を図り、QOL(生活の質)の向上を目指します。
理学療法士になるには、高校卒業後に文部科学大臣または厚生労働大臣が指定した養成施設で3年以上専門知識を学び、国家試験の受験資格を得て、国家試験に合格する必要があります。
作業療法士(OT)
作業療法士はOccupational Therapist(OT)とも呼ばれ、日常生活をスムーズに送るための応用的動作のリハビリテーションの指導を行う専門職です。
ここで言う応用動作とは、「食事をする」「顔を洗う」「料理をする」「字を書く」等の生活する上で必要不可欠な動作のことを指します。
理学療法士が運動機能の回復そのものを主体としている一方で、作業療法士はさらに日常生活動作に近い動きの回復を主体とします。
作業療法士になるには、高校卒業後に文部科学大臣または厚生労働大臣が指定した養成施設で3年以上専門知識を学び、国家試験の受験資格を得て、国家試験に合格する必要があります。
診療放射線技師
病気の診療に用いる放射線を専門に扱う職種です。
医師の指示等に基づいて、放射線を使った検査や治療(レントゲン(X線)やCT、MRI、ラジオアイソトープ検査(RI検査)、がん細胞を破壊する放射線治療など)を担当します。
それ以外にも、扱う装置の管理や放射線被ばく管理なども診療放射線技師の担当です。技術の進歩により放射線を利用した高度な検査・治療が多くの医療機関で求められており、今後も診療放射線技師の活躍がより一層期待されています。
臨床工学技士
臨床工学技士は人工心肺装置や人工呼吸器などの医療機器などの操作をしたり、院内にある医療機器が安全に正しく使用できるように保守点検を行う専門職です。
複雑化する医療機器を安全に使用するには、医療知識とともに工学的な知識も必要になってきています。この2つの専門知識を兼ね備えた人材が臨床工学技士なのです。
日本で臨床工学技士が国家資格として制度化されたのは1987年と比較的最近ですが、徐々に一般認知度も高まってきています。
視覚訓練士
視覚訓練士は、眼科で患者さんの視機能の検査や矯正訓練を行う専門職です。
主に、まだ視覚が発達途中である子どもの斜視(両眼の視線が正しく見る目標に向かわない)・弱視(眼鏡やコンタクトレンズで矯正しても視力が回復しない)の改善に向けた訓練計画を立てて、指導・管理を行います。
高齢化が進んでいることや、スマートフォンやタブレット端末の使用による「子どもの眼の健康管理」の重要性が高まり、検査機器の進歩などに伴い、視覚訓練士のニーズは拡大しています。
言語聴覚士
言語聴覚士は読む、聞く、話すといった言語に関するコミュニケーションが難しくなった方を対象に、その聴覚障害や言語障害の改善に向けたリハビリテーションの支援を行う専門職です。
必要に応じて、補聴器のフィッティングや人工内耳の調整なども行います。また、言語以外の認知機能のリハビリや、飲み込みなどのリハビリテーション支援も行います。
声や発音の障害、ことばの発達の遅れ、失語症、自閉症など、さまざまな障害を持つ人を対象としているため、子どもから成人、高齢者まで幅広い年齢層の方への支援を行います。
義肢装具士
義肢とは義手や義足などの人工の手足のことで、装具とは病気やけがの治療、または失われた機能を補助するために装着する補助器具のことを指します。そして義肢装具士は、患者さん一人一人に合わせた義肢や装具を作成する専門職です。
日本において毎年200名程度の義肢装具士が誕生しているものの、資格取得者は全体で6,000名程度しかおらず、圧倒的に人数が不足しているのが現状です。医療機関だけでなく、義肢装具製作会社に勤務している人も多いです。
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