登録販売者.com

ログイン 無料登録

登録販売者ドタバタ劇場

生理中に風邪!風邪薬と鎮痛剤は一緒に飲めますか?と聞かれたときの対応

風邪薬と並んでよく購入されるのが解熱鎮痛剤。日本人の3~4人に1人は頭痛持ちと言われますが、特に女性は生理痛軽減のために頻繁に服用する方も多くいらっしゃいます。今回は鎮痛剤と風邪薬を一緒に飲みたい、というお客様への対応を考えていきましょう。

できるだけ一緒に飲まないほうが良いと伝える

基本的には、風邪薬と鎮痛剤は一緒に飲まないよう伝えましょう。市販の風邪薬には大抵、熱を下げるためや頭痛を改善するためにアセトアミノフェンやイブプロフェンといった解熱鎮痛剤が配合されています。風邪薬と鎮痛剤を同時に飲むと鎮痛剤の血中濃度が高くなりすぎてしまい、副作用が現れやすくなることも。

また血中濃度自体に問題はなくても生理中はホルモンバランスが崩れいろいろなことが普段と違うため、副作用が出やすくなっているかもしれません。したがって、我慢できる範囲であればどちらかのみをオススメするほうが良いでしょう。

また、身体を温めたり、適度な体操をしたりすることで痛みを和らげるよう薬に頼らない方法も伝えられるとなお良いですね。

どうしてもガマンできない場合は時間をずらして飲んでもらう

基本は飲まないほうがいいと分かっていても、どうしてもガマンできないほどの痛みを感じることもあります。そんなときは同時には飲まず、時間をずらして飲むように伝えましょう。

少しむずかしい話になりますが、薬には最高血中濃度に達する時間と血中濃度が減っていくスピードがあります。この時間に合わせて服用し、血中濃度が高くなりすぎないようにすることで副作用をへらす工夫ができます。

しかしこの時間やスピードは薬の成分によってそれぞれ異なるため、ひとくくりにして説明することはできません。もしアセトアミノフェンを含む風邪薬を飲んだ場合は最低でも4時間以上、イブプロフェンを含む風邪薬を飲んだ場合最低でも6時間以上あければ鎮痛剤を飲むことができます。

また、この場合食事から時間が経っているため何か食べてから薬を飲むか、多めの水と一緒に飲みましょう。

中には生理中の痛みで失神してしまう方もいますが、そこまでひどい場合は他の病気の可能性もありますので婦人科への受診をオススメしてください。

生理に関してはさまざまな状態があり、痛みにも大きな個人差があります。薬をおすすめする前に、生理痛はそのお客様にとってとても辛いことである、という認識を決して忘れずに。非常にデリケートな問題でもあるので登録販売者とはいえ他人、ましてやもしあなたが男性ならばお客様は相当な勇気を出して相談しているかもしれません。声の大きさや用いる単語には細心の注意を払ってくださいね。

arrow_drop_up