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花粉症の辛い鼻水にお勧め!【漢方薬】小青竜湯の効果やメリット

「花粉症のせいで鼻水が止まらなくて辛い。眠くなる成分の入っていない薬が欲しい」お客様からこのような相談をされる登録販売者の方も多いことでしょう。眠くならない花粉症薬にはアレグラFX錠やクラリチンEXなどがありますが、メインの症状が鼻水であれば、漢方薬の小青竜湯もお勧めです。そこで、今回の記事では小青竜湯の特長について解説していきたいと思います。

小青竜湯の成分

小青竜湯は、半夏(ハンゲ)、甘草(カンゾウ)、桂皮(ケイヒ)、五味子(ゴミシ)、 細辛(サイシン)、芍薬(シャクヤク)、麻黄(マオウ)、乾姜(カンキョウ)といった生薬からなる漢方薬です。これらの生薬の協調作用によって、サラサラした鼻水、痰、鼻づまり、咳、くしゃみなどを鎮めます。

抗ヒスタミン薬に見られるような眠気が無く、花粉症やアレルギー性鼻炎などの症状の他に、気管支炎、気管支喘息、結膜炎などに用いられることもあります。2歳以上のお子様から服用できますが、虚弱体質の方や発汗の多い方には向かない点に注意が必要です。

小青竜湯と他の薬との飲み合わせ

小青竜湯に含まれる生薬のうち、甘草(カンゾウ)と麻黄(マオウ)については他の薬との飲み合わせに注意が必要になります。

甘草(カンゾウ)を多量に摂取すると、偽アルドステロン症と呼ばれる副作用が生じる可能性があります。総合感冒薬や漢方薬には甘草を含むものが多くあるため、こうした薬とは併用しないように注意してあげましょう。

また、麻黄(マオウ)には気管支拡張作用があり、多くのかぜ薬、鎮咳去たん薬、鼻炎用内服薬などに含まれています。こちらについても小青竜湯との併用を避けるようにアドバイスしてあげることが大切です。

小青竜湯服用時の注意点

小青竜湯は漢方薬ですが、人によっては服用に注意が必要です。以下に該当するお客様には状況に応じて医師に相談するようにご案内すると良いでしょう。

  • (2)妊娠中の方。
  • (4)発汗傾向の著しい方。
  • (6)今まで薬の服用により、発疹・発赤、かゆみなどを起こしたことがある方。
  • (8)高血圧、心臓病、腎臓病、甲状腺機能障害がある方。

小青竜湯の副作用は?

小青竜湯に含まれる甘草は、稀に偽アルドステロン症と呼ばれる副作用を引き起こすことがあります。服用中に万一、手足のだるさ、しびれ、つっぱり感やこわばりなどを感じた場合は直ちに服用を注意し、必要によっては医療機関を受診するようにご案内するようにしましょう。

また、ごく稀に間質性肺炎と呼ばれる重篤な副作用を引き起こす可能性もあるため、息切れ、息苦しさ、空せき、発熱などが見られた場合も同様に医療機関を受診する必要があります。

小青竜湯は鼻症状に適した漢方薬で、眠気の副作用が無いという点で、花粉や風邪の季節には大変重宝する薬です。お客様の体質を良く聞き取ったうえで、適していると判断した場合はお勧めしてあげると良いでしょう。また、甘草や麻黄を含む他の薬との重複を避けるためにも併用薬の有無をきちんと確認することも忘れないでください。

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