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現場で役立つ季節の健康ネタ

平成26年10月1日から肺炎球菌ワクチンの定期接種開始~肺炎への対応~

現在、日本人の死亡原因の第3位が肺炎です(ちなみに第1位がガンで、第2位が心疾患です)。それも、高齢者に急激に増えているとされています。統計によると、肺炎で亡くなられる方の95%以上が65歳以上の高齢者なのだとか。

肺炎球菌ワクチンの予防接種

その現状を受けてか、最近よくテレビCMでも肺炎球菌ワクチンの予防接種を呼びかけていますね。

●肺炎球菌感染症(高齢者)(厚生労働省)
平成26年10月1日から、高齢者を対象とした肺炎球菌ワクチンが定期接種となりました。

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/haienkyukin/index_1.html

市町村が実施主体となり、補助金も出てお安く受けられます。対象となる方は、この機会に受けておこうと思われる方も多いことでしょう。

ですが、実はこれだけ受ければ安心!というわけにはいきません。
肺炎にはさまざまな原因があり、肺炎球菌だけ予防すればよいというものではありません高齢者に肺炎が多いというのも、その原因は「誤嚥性肺炎」が圧倒的に多いのです。

誤嚥性肺炎とは
本来ならば食道へ送られるはずの食物や唾液中の細菌が、誤って気管に入りこみ、それが肺ま
で到達して起こる肺炎のこと。飲みこむ力の衰えた高齢者や病人に多い。

肺炎といっても異なる原因・症状

また、通常一般の人が想像する肺炎は、風邪をこじらせてひどくしたもの、というところではないでしょうか。

これも、もちろんそのとおりで、風邪による炎症が上気道や気管支で治まらず、肺にまで到達した状態で、これも悪化すれば最悪死に至る可能性があります。高齢者に限らず、若い方でもかかる可能性があります。

ひと口に肺炎と言っても、その原因や症状により対処法や治療方法も変わってきます。予防接種もひとつの対処法ですが、高齢者や病人のお食事方法への配慮、どんな年代でも風邪を悪化させない早め早めの治療など、できるところから気をつけていきたいものです。

テレビで呼びかけられると「その予防注射だけ受ければ肺炎対策は大丈夫」というような誤解を招く心配もないわけではありませんが、肺炎球菌感染症は、死亡原因3位とれる肺炎の一部でしかないことを知っておきましょう。

このところ急に朝晩冷え込んできましたから、みなさんもご自分と周りの方々の体調管理に十分気をつけてくださいね!

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