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現場で役立つ季節の健康ネタ

誰でも経験のあるあの「バチッ」とした刺激の影響は?~静電気~

冬になると乾燥とともに現れるあの現象……そう、静電気です。バチバチと何度もやられるととても嫌な気分になるし、時にはびっくりするほど痛いこともありますよね。火花さえ飛ぶこともあります。

身体への影響があるって本当?

一般的には数千ボルトから、なんと最大では2~4万ボルトにも達すると言われるこの静電気。実は痛くてびっくりして不愉快になるだけではないんだそうです。

摩擦などの刺激で人体に帯電したプラス電気が、電気の通りやすい物質に触れた時に一気に中和しようと放電します。この時の刺激があの「バチッ!」なんですが、なんと皮膚症状の悪化に繋がったり、身体の抵抗力を下げたりするというのです。

■静電気の刺激が交感神経神経を刺激⇒アドレナリン分泌を引き起こす。このため、血糖値の上昇が起こったり、ビタミンCやカルシウムが減少したりする。ビタミンCやカルシウムの流出は10~20%になるとも。

■「バチッ!」という刺激でわずかに傷ついた皮膚からの菌や異物侵入で皮膚症状の悪化を招く可能性がある。

■静電気が空気中のほこりやアレルゲン、菌・ウイルスを引き寄せるため、皮膚症状の悪化を招いたり、上記のビタミンCやカルシウムの流出と合わせて免疫力の低下を招く可能性がある。

■帯電がひどくなると筋肉を緊張させるので、肩こりや疲労、睡眠不足の原因にも。
バチバチと何度もやられるだけでも不愉快なのに、体調にまで影響してくるなんて迷惑な話です。

不健康な人ほど起こりやすい?

ただしこの静電気。どんな人にも起こるものなのに、ほとんどそれを感じない人と、ものすごく影響をうける人がいますよね。むしろ、静電気で体調を崩すのではなく、不健康だから静電気が帯電しやすいんだという説もあるようです。静電気をうまく放電できないなんらかの不調があると言われるわけですね。

影響を受けにくい人というのは、基本的に日常生活の中でうまく放電できている人なんだそうで、一般的に健康な人が多いそうです。理由としては、血液がサラサラであったり、ミネラルを十分に取る食生活をしていたり、皮膚に水分が多いから、などと言われています。

静電気が起こりにくくなる方法

ただ、健康問題から難しく考えなくても、靴底の素材や衣服の素材も大いに関係してくるようですので、まずはそちらから気をつけてみてください。ちなみに靴底は革製、衣服は綿や絹、麻などの天然素材が良いとのこと(ウールは除く)。

自分のいる環境の湿度を50~60%に保つよう気をつけたり、いきなり金属に不用意に触らずにショックの少ない木やコンクリートなどにコマメに触れてみたり、化繊の服を避け動作のたびに摩擦帯電を起こさないだけでも、結構違いが出ると思います。いろいろやってもダメな方は、静電気除去グッズなども上手に利用してくださいね。

こちらは健康問題ではありませんが、セルフのガソリンスタンドを利用される方は特に要注意です!静電気火花がガソリンに 引火して火災になったりする事故が発生することがあります。必ず備え付けの静電気除去シートに触れてから給油を行ってくださいね!

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