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対策問題集

対策問題集

第14回:
“医薬品の適正使用・安全対策 Part2”は全部で10問です。
さぁ、やってみよう!

医薬品成分と、一般用医薬品の使用上の注意の記載に関する記述のうち誤っているものを選びなさい。

  1. 1:塩化リゾチームは、鶏卵によるアレルギーを起こしたことがある人では使用しないこととされている。
  2. 2:塩酸プソイドエフェドリンが配合された医薬品は、除脈又は頻脈を引き起こし、心臓病の症状を悪化させる恐れがあるため、心臓病の診断を受けた人では使用しないこととされている。
  3. 3:水痘、みずむし・たむし等又は化膿している患部に、ステロイド性抗炎症成分が配合された外用薬は、細菌等の感染に対する抵抗性を弱めて感染を増悪させる可能性があるため使用しないこととされている。
  4. 4:フェルビナクが配合された外用鎮痛消炎薬は光線過敏症を誘発する恐れがあるとされている。
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答え
4
<解説> 使用上の注意は添付文書や製品表示の中でもっとも重要な記載事項であり、厚生労働省の通知により、その記載要領が定められています。この中で、記載項目及び記載順序は、「してはいけないこと」、「相談すること」及び「その他の注意」、「保管上及び取扱い上の注意」とされています。

 「してはいけないこと」には守らないと症状が悪化する事項、副作用又は事故等が起こりやすくなる事項について記載されています。例えば、抗ヒスタミン成分の配合された医薬品を服用すると覚醒を維持できなくなり、眠気の副作用があること、アセチルコリンには副交感神経系を強める作用があることから、抗コリン成分の配合された医薬品を服用すると瞳孔が散大し、目に入る光刺激が増大することにより、異常なまぶしさを感じることがあること、乳児の肝臓・腎臓機能は発達していないため医薬品成分の代謝排泄に時間がかかることから母体が抗ヒスタミン成分配合の医薬品を服用すると、母乳を通じて乳児の体内に蓄積し昏睡の副作用が現れること等、様々な項目について注意事項が記載されています。

一般用医薬品の使用上の注意等に関する記述のうち、誤っているものを選びなさい。

  1. 1:医師の治療を受けている人では、予めその一般用医薬品の使用の適否について判断を仰ぐことが望ましい。
  2. 2:授乳中は乳児に影響を与えるため、いかなる理由があろうとも、医薬品を服用しないこととされている。
  3. 3:一般用検査薬では検査結果が陰性であっても、何らかの症状がある場合は再検査するか又は医師に相談すること。
  4. 4:一定期間、一定回数使用した後に症状の改善が見られない場合、医師の診療を受けることが必要である。
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答え
2
<解説> 医薬品を使用する前に、その適否について専門家に相談した上で適切な判断がなされることが望ましい場合として、1)医師又は歯科医師の治療を受けている人、2)妊婦又は妊娠していると思われる人、3)授乳中の人、4)高齢者、5)本人又は家族がアレルギー体質の人、薬によりアレルギー症状を起こしたことがある人、等があります。 1)の場合一般用医薬品の使用によって、治療の妨げとなったり、医師等が処方した医薬品との重複や相互作用を生じることがあるためです。2)の場合使用経験に関する科学的データが限られているため安全性の評価が困難とされている場合が多く、一般の生活者による医薬品の使用は最低限にとどめることが望ましいと思われます。3)の場合、摂取した医薬品の一部が乳汁中に移行することが知られていますが、「授乳中の人は本剤を使用しないか本剤を服用する場合は授乳を避けること」とされています。乳汁中に移行する成分も考慮に入れた適切な説明がなされる必要があると考えられます。4)高齢者については何らかの持病を抱えていたり、加齢に伴い副作用を生じるリスクが高まることもあり、留意する必要があります。5) アレルギー体質でない人でも、体力の低下しているとき等アレルギー性の副作用を生じることがあることにも、注意する必要があります。

一般用医薬品の添付文書における記載事項に関する記述のうち誤っているものを選びなさい。

  1. 1:「成分及び分量」には尿や便が着色することがある旨の注意等が記載されることがある。
  2. 2:「効能または効果」には一般の生活者が自ら判断できる症状、用途等が示されている。
  3. 3:「保管及び取扱い上の注意」には医薬品の変質を避けるため、冷蔵庫内での保管が適当であるとされている。
  4. 4:「消費者相談窓口」には製造販売業者の窓口担当部門の名称、電話番号等が記載されている。
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3
<解説> 保管及び取扱い上の注意では直射日光の当たらない(湿気の少ない)涼しい場所に(密栓して)保管すること等と記載されています。

 医薬品は適切な保管がなされないと、化学変化や雑菌の繁殖等を生じることがあり、特にシロップ剤などは変質しやすいため、開封後は冷蔵庫内に保管されるのが望ましいとされています。なお、錠剤、カプセル剤、散剤等では取り出した時に室温との急激な温度差で湿気を帯びるおそれがあるため冷蔵庫内での保管は不適当です。

 また、乳幼児は好奇心が強く、すぐ手を出して口の中に入れることがあります。家庭内において小児が容易に手に取れる場所に保管しないように記載されています。  さらに医薬品を旅行や勤め先へ携行するために別の容器へ移し替えると日時が経過して中身がどんな医薬品であったか分からなくなってしまうことがあり「他の容器に入れ替えないこと」とされています。その他眼科用薬では複数の使用者間で使い回されると、万一使用に際して薬液に細菌感染があった場合に、別の使用者に感染するおそれがあるため、「他の人と共用しないこと」等の記載があります。

一般用医薬品の製品表示に関する記述について正しいものを選びなさい。

  1. 1:表示された「使用期限」は、開封状態で保管された場合に品質が保持される期限である。
  2. 2:薬事法の規定に基づき、可燃性ガスを噴霧剤としているエアゾール製品や消毒用アルコール等の製品には「火気厳禁」の表示事項が義務付けられている。
  3. 3:1回服用量中0.1ml未満のアルコールを含有する内服液剤(滋養強壮を目的とするもの)においては、「アルコール含有○○ml未満」のように、アルコールを含有する旨及びその分量が必須記載されている。
  4. 4:使用期限の表示については、適切な保存条件の下で製造後3年を超えて性状及び品質が安定であることが確認されている医薬品において法的な表示義務はない。
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答え
4
<解説> 製品には毒薬又は劇薬に該当する医薬品における表示や、リスク区分を示す識別表示等の法定表示事項のほかにも、適切な医薬品の選択、使用に資する情報が記載されています。 例えば、使用上の注意「してはいけないこと」の項においては、副作用や事故が起きる危険性を回避するため記載されている内容として、1回服用量中0.1mlを超えるアルコールを含有する内服液剤については例えば「アルコール含有○○ml以下」のようにアルコールを含有する旨及びその分量が記載されています。又添付文書必読に関する事項や、保管及び取扱い上の注意、可燃性ガスを噴霧剤としているエアゾール製品や消毒用アルコール等、危険物に該当する製品には「火気厳禁」などと記載されています。

 使用期限の表示については適切な保存条件の下で製造後3年を超えて性状及び品質が安定であることが確認されている医薬品において法的な表示義務はありませんが、流通管理等の便宜上外箱に記載されるのが通常となっています。又、「使用期限」は未開封状態で保管された場合に品質が保持される期限であり、いったん開封されたものについては記載されている期日まで品質が保証されない場合があります。

安全性情報等に関する記述のうち、誤っているものを選びなさい。

  1. 1:医薬品の製造販売業者等は、医薬品の有効性及び安全性に関する事項その他医薬品の適正な使用のために必要な情報を収集し検討するとともに、登録販売者等に対して提供するよう努めなければならないこととされている。
  2. 2:独立行政法人医薬品医療機器総合機構では、医薬品・医療機器の安全性に関する情報が発出されたときに、医薬品医療機器情報提供ホームページへの掲載と同時に、その情報を電子メールにより配信するサービスを行っている。
  3. 3:厚生労働省においては、医薬品、医療機器等による重要な副作用、不具合等に関する情報を毎週取りまとめ、「医薬品・医療機器等安全性情報」として、医薬関係者向けに情報提供を行っている。
  4. 4:緊急安全性情報は厚生労働省からの指示について重要かつ緊急な情報伝達が必要な場合、情報伝達される。
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答え
3
<解説> 医薬品又は医療機器について重要かつ緊急な情報伝達が必要な場合に、厚生労働省からの指示に基づいて、製造販売元の製薬企業等からその医薬品又は医療機器を取り扱う医薬関係者に対して、4週間以内に原則として直接配布し、情報伝達されることになっています。A4サイズの黄色地の印刷物で、ドクターレターとも呼ばれています。

 厚生労働省は医薬品、医療機器等による重要な副作用、不具合等に関する情報を原則、毎月とりまとめ、「医薬品・医療機器等安全性情報」として広く医薬関係者向けに情報提供を行っています。その内容としては、医薬品の安全性に関する解説記事や、使用上の注意の改訂内容、主な対象品目、参考文献等があります。

 医薬品・医療機器等安全性情報は、各都道府県、保健所設置市及び特別区、関係学会等への冊子の送付、医薬品・医療機器安全性情報報告制度による報告を行った薬局開設者、医薬品販売業者、医療機関等の医薬関係者(過去一年以内の報告者)へのFAX送信がなされているほか、厚生労働省のホームページ等へ掲載されるとともに、医学・薬学関係の専門誌等にも転載されています。

独立行政法人医薬品医療機器総合機構の医薬品医療機器情報ホームページにおいて、掲載されていない情報を選びなさい。

  1. 1:医薬品等の製品回収に関する情報
  2. 2:新医薬品(新一般用医薬品を含む)等の承認情報
  3. 3:全ての医薬品の添付文書情報
  4. 4:厚生労働省が製薬企業等に指示した緊急安全性情報
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答え
3
<解説> 総合機構の「医薬品医療機器情報提供ホームページ」では、添付文書情報、厚生労働省より毎月発行される「医薬品・医療機器等安全性情報」のほか、一般用医薬品に関連した以下のような情報が掲載されています。

○厚生労働省が製薬企業等に指示した緊急安全性情報、「使用上の注意」の改訂情報
○企業や医療機関等から報告された医薬品による副作用が疑われる症例情報
○新医薬品(新一般用医薬品を含む)等の承認情報
○医薬品等の製品回収に関する情報
○その他、厚生労働省が医薬品等の安全性について発表した資料

 総合機構では医薬品・医療機器の安全性に関する情報が発出されたときに本ホームページへの掲載と同時に、その情報を電子メールにより配信するサービスを行っています。
配信登録は医療機関や学術団体等の関係者のほか、薬局又は医薬品の販売業に従事する専門家も行うことができます。

医薬品の安全対策に関する記述について誤っているものを選びなさい。

  1. 1:登録販売者は、医薬品の副作用によるものと疑われる健康被害の発生を知った場合保健衛生上の危害の発生拡大を防止するため必要があるとも認めるときはその旨を厚生労働大臣に報告しなければならない。
  2. 2:医薬品・医療機器等安全性情報報告制度は1967年3月より、約3000の医療機関をモニター施設に指定して、厚生省(当時)が直接副作用報告を受ける「再審査制度」としてスタートした。
  3. 3:1961年に起こったサリドマイド薬害事件を契機として、医薬品の安全性に関する問題を世界共通のものとして取り上げる機運が高まり、各国自らが医薬品の副作用情報を収集、評価する体制(WHO(世界保健機関)国際医薬品モニタリング制度)を確立することにつながった。
  4. 4:血液製剤等の生物由来製品を製造販売する企業に対して、当該企業が製造販売する生物由来製品の安全性について評価し、その成果を定期的に国へ報告する制度が導入されている。
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答え
2
<解説> 医薬品の使用、販売等に携わり副作用等が疑われる事例に直接接する医薬関係者からの情報を広く収集することによって、医薬品の安全対策のより着実な実施を図ることを目的として医薬品・医療機器等安全性情報報告制度があります。

 企業からの副作用報告制度として、市販後においても、常にその品質及び安全性に関する情報を収集し、そして、医薬関係者に必要な情報を提供することが、医薬品の適切な使用を確保する観点からも、企業責任として重要であると考えられています。

 また医薬関係者は製薬企業が行う副作用等の情報収集に協力するよう努めなければならなりません。血液製剤等の生物由来製品を製造販売する企業に対しては、当該企業が製造販売する生物由来製品の安全性について評価しその成果を定期的に国へ報告する制度が導入されています。

 一般用医薬品に関しても、承認条件として承認後の使用成績に関する調査が製薬企業に求められており、ダイレクトOTCについては概ね8年、スイッチOTCについては概ね3年、副作用等の発現状況の収集・評価を通じて安全性に関する使用成績の調査及び調査結果の報告が求められています。

医薬品副作用被害救済制度に関する記述の正誤について正しいものを選びなさい。

  1. 1:医薬品副作用被害救済制度の救済給付業務に必要な費用は全て国庫補助により賄われている。
  2. 2:薬事・食品衛生審議会においては関係製薬企業または国からの委託を受けて、裁判上の和解が成立したスモン患者に対して健康管理手当や介護費用の支払業務を行っている。
  3. 3:2004年生物由来製品を介した感染等による健康被害の迅速な救済を図ることを目的とした「生物由来製品感染等被害救済制度」が創設された。
  4. 4:一般用医薬品は全て救済制度の対象となる。
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答え
3
<解説> 医薬品を適正に使用したにもかかわらず発生した副作用による被害者の迅速な救済を図るため、製薬企業の社会的責任に基づく公的制度として医薬品副作用被害救済制度が1980年5月発足しました。健康被害を受けた本人(又は家族)の給付請求を受けて、その健康被害が医薬品の副作用によるものかどうか等、医学的薬学的判断を要する事項について薬事・食品衛生審議会の諮問・答申を経て、厚生労働大臣が判定した結果に基づいて、医療費、障害年金、遺族年金等の各種給付が行われています。

 救済給付業務に必要な費用は給付費については製薬企業から年度ごとに納付される拠出金が充てられるほか、事務費についてはその2分の1相当額が国庫補助により賄われています。

 この医薬品副作用被害救済制度に加えて、生物由来製品を適正に使用したにもかかわらずそれを介した感染等による健康被害の迅速な救済を図ることを目的とした「生物由来製品感染等被害救済制度」が創設されています。このほか、独立行政法人医薬品医療機器総合機構においては、関係製薬企業または国からの委託を受けて、裁判上の和解が成立したスモン患者に対して、健康管理手当や介護費用の支払い業務を、また(財)友愛福祉財団からの委託を受けて、血液製剤によるHIV感染者・発症者に対して健康管理費用の支給等を行っています。

医薬品PLセンターに関する記述について誤っているものを選びなさい。

  1. 1:医薬品副作用被害救済制度の対象とならないケースのうち、製品不良など製薬企業に責任がある場合に相談することが推奨される。
  2. 2:医薬部外品に関する苦情も受け付けている。
  3. 3:消費者の立場に立って、相談を受け付け、交渉の仲介や調整・あっせんを行い、裁判によらずに迅速な解決に導くことを目的としている。
  4. 4:日本製薬団体連合会において、平成7年7月PL法の施行と同時に開設された。
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答え
3
<解説> 医薬品副作用被害救済制度の対象とならないケースのうち、製品不良など、製薬企業に損害賠償責任がある場合には「医薬品PLセンター」への相談が推奨されます。

 製造物責任法が国会において成立するに当たり、『裁判によらない迅速、公平な被害救済システムの有効性に鑑み、裁判外の紛争処理体制を充実強化すること』が衆参両院で付帯決議され、各業界に対して裁判によらない紛争処理機関の設立が求められることになりました。これを受けて、日本製薬団体連合会において、平成7年7月のPL法の施行と同時に開設されました。

 PLセンターは、消費者が医薬品又は医薬部外品に関する苦情(健康被害以外の損害も含まれる)について製造販売元の企業と交渉するにあたって、公平・中立な立場で申し立ての相談を受け付け、交渉の仲介や調整・あっせんを行い、裁判によらずに迅速な解決に導くことを目的としています。

医薬品の適正使用のための啓発活動等に関する記述のうち誤っているものを選びなさい。

  1. 1:登録販売者においては適切なセルフメディケーションの普及定着、医薬品の適正使用推進のため啓蒙活動には積極的に参加することが期待されている。
  2. 2:毎年6月20日~26日の1週間、「薬と健康の週間」として国、自治体、関係団体等による広報活動やイベント等が実施されている。
  3. 3:薬物乱用や薬物依存は一般用医薬品によっても生じることがある。
  4. 4:違法な薬物の乱用は乱用者自身の健康を害するだけでなく、社会的な弊害をもたらすおそれが大きい。
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答え
2
<解説> 医薬品の持つ特質及びその使用・取扱い等について正しい知識を広く生活者に浸透させることにより、保健衛生の維持向上に貢献することを目的として、毎年10月17日~23日の1週間を「薬と健康の週間」として国、自治体、関係団体等による広報活動やイベント等が実施されています。

 また、「6・26国際麻薬乱用撲滅デー」を広く普及し、薬物乱用防止を一層推進するため、毎年6月20日~7月19日までの1ケ月間、国、自治体、関係団体等により、『ダメ。ゼッタイ。』普及運動が実施されています。薬物乱用や薬物依存は、違法薬物(麻薬、覚せい剤、大麻等)によるものばかりではなく、一般用医薬品によっても生じることがあります。一般用医薬品の乱用をきっかけとして、違法な薬物の乱用につながることもあり、その場合、乱用者自身の健康を害するだけでなく、社会的な弊害を生じるおそれ大きいと考えられ、こうした啓蒙活動に登録販売者も積極的に参加・協力が求められています。

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