対策問題集
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第10回:
“人体の働きと医薬品 Part2”は全部で10問です。
さぁ、やってみよう!
胃に関する記述について、誤っているものを選びなさい。
- 1:ペプシノーゲンは胃酸によって消化酵素であるペプシンとなる。
- 2:胃内容物の滞留時間は、炭水化物主体の食品の場合には比較的長く、脂質分の多い食品の場合には比較的短い。
- 3:胃酸は胃内を強酸性に保って内容物が腐敗や発酵を起こさないようにする役目を果たしている。
- 4:胃粘液に含まれる成分は小腸におけるビタミンB12の吸収にも重要な役割をはたしている。
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- 答え
- 2
胆嚢及び肝臓に関する記述について誤っているものを選びなさい。
- 1:肝臓は脂溶性ビタミンであるビタミンA、D等のほか、推移陽性ビタミンであるビタミンB6、B12等の貯蔵容器である。
- 2:胆汁に含まれる胆汁酸円は脂質の消化を容易にし、また脂溶性ビタミンの吸収を助ける。
- 3:小腸で吸収されたグリコーゲンは血液によって肝臓に運ばれてブドウ糖として蓄えられる。
- 4:アルコールは肝臓でアセトアルデヒドに代謝されたのち、さらに代謝されて酢酸となる。
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- 答え
- 3
肝臓は体内で最も大きい臓器で、横隔膜の直下にあり、胆汁を産生するほかに、小腸で吸収されたブドウ糖をグリコーゲンとして蓄えます。グリコーゲンは血糖値が下がったとき等、必要に応じてブドウ糖に分解されて血液中に放出されます。又肝臓は脂溶性ビタミンであるビタミンA、Dのほか、ビタミンB6やB12等の水溶性ビタミンの貯蔵臓器でもあります。
呼吸器系に関する記述のうち誤っているものを選びなさい。
- 1:肺では肺胞の壁を介して、心臓から送られてくる血液から二酸化炭素が肺胞気中に拡散し、代わりに酸素が血液中の赤血球に取り込まれる。
- 2:喉頭の大部分と気管から気管支までの粘膜は線毛上皮で覆われており、吸い込まれた粉塵、細菌等の遺物は軌道粘膜から分泌される粘液にからめ取られる。
- 3:鼻腔で分泌されている鼻汁にはリパーゼが含まれ、気道の防御機構の一つとなっている。
- 4:扁桃はリンパ組織(白血球の一種であるリンパ球が密集する組織)が集まってできていて、気道に侵入してくる細菌、ウイルス等に対する免疫反応が行われる。
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- 答え
- 3
咽頭は鼻腔と口腔につながっていて、咽頭は消化管と気道の両方に属します。咽頭の後壁には扁桃があり、粘膜表面が凹凸しています。扁桃はリンパ組織が集まってできていて気道に侵入してくる細菌、ウイルス等に対する免疫反応が行われています。
腎臓についての記述のうち誤っているものを選びなさい。
- 1:食品から摂取あるいは体内で生合成されたビタミンDは腎臓で活性型ビタミンDに転換されて、骨の形成や維持に役立つ。
- 2:腎臓は横隔膜の下、背骨の左右両側に位置する一対の空豆状の臓器で内側中央部のく、びれた部分に尿管、動脈、リンパ管等がつながっている。
- 3:腎臓では内分泌腺としての機能もあり、骨髄における白血球の産生を促進するホルモンを分泌する。
- 4:腎臓では血液中の老廃物の除去のほか、水分及び電解質の排出調整が行われている。
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- 答え
- 3
尿細管では原尿中のブドウ糖やアミノ酸等の栄養分及び血液の維持に必要な水分や電解質が再吸収されます。その結果老廃物が凝縮され、余分な水分、電解質とともに最終的に尿となります。腎臓は血液中の老廃物の除去のほか、水分及び電解質の排出調節が行われており、血液の量と組成を維持して血圧を一定範囲内に保つ上でも重要な役割を担っています。このほか内分泌腺としての機能もあり骨髄における赤血球の産生を促進するホルモンを分泌します。又食品から摂取あるいは体内で生合成されたビタミンDは腎臓で活性型ビタミンDに転換されて、骨の形成や維持の作用を発揮します。
目に関する記述のうち誤っているものを選びなさい。
- 1:角膜と水晶体の間は組織液で満たされ、角膜に一定の圧を生じさせている。
- 2:光を感じる反応にはビタミンB12が不可欠であるため、ビタミンB12が不足すると夜間視力の低下を生じる。
- 3:涙液にはリゾチーム、免疫グロブリン等が含まれ、角膜や結膜を感染から防御する働きがある。
- 4:眼球を上下左右斜めの各方向に向けるため、6本の眼筋が眼球側面の強膜につながっている。
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- 答え
- 2
角膜や水晶体には血管が通っておらず、房水によって栄養分や酸素が供給されます。水晶体の前には虹彩があり瞳孔を散大・縮小させて眼球内に入る光の量を調節しています。水晶体から網膜までの眼球内は硝子体という透明のゼリー状組織で満たされています。水晶体はその周りを囲んでいる毛様体の収縮・弛緩によって、近くのものを見るときには丸く厚みが増し、遠くのものを見るときには扁平になります。
網膜には光を受容する細胞(視細胞)が密集していて、個々の視細胞は神経線維につながり、それが束となって眼球の後方で視神経となります。視神経には色を識別する細胞と、わずかな光でも敏感に反応する細胞があり、光を感じる反応にはビタミンAが不可欠であるためビタミンAが不足すると夜間視力の低下(夜盲症)を生じます。
以下に記述した筋組織に該当する筋組織として正しいものを選びなさい。
筋繊維を顕微鏡で観察すると横縞模様が見える。収縮力は強く、自分の意識通りに動かすことができる随意筋であるが、疲労しやすく、長時間の動作は難しい。
- 1:不随意筋
- 2:骨格筋
- 3:心筋
- 4:平滑筋
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- 答え
- 2
心筋と平滑筋は不随意筋です。平滑筋は筋繊維に骨格筋のような横縞模様がなく、消化管壁、血管壁、膀胱等に分布し比較的弱い力で持続的に収縮する特徴があります。心筋は心臓壁にある筋層を構成する筋組織です。横縞模様があり強い収縮力と持久力を兼ね備えています。
次の記述のうち誤っているものを選びなさい。
- 1:局所作用を期待して用いられる医薬品は適用部位が作用部位である場合が多く、全身性の副作用を生じることはない。
- 2:内服薬は有効成分が消化管で吸収された後、循環血液中に入って薬効をもたらす全身作用のものが多い。
- 3:坐剤、経皮吸収製剤等のように、内服以外の経路から薬が吸収され、全身作用をもたらすものもある。
- 4:全身作用を目的とする医薬品によって、局所的な副作用を生じることがある。
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- 答え
- 1
内服薬は有効成分が消化管で吸収された後、循環血液中に入って薬効をもたらす全身作用のものが多いですが、なかには膨潤性下剤、生菌製剤のように、有効成分が消化管で作用する場合には局所作用を示すものもあります。 外用薬は、適用部位に対する局所的な効果を目的とするものが多いですが、坐剤、経皮吸収製剤のように、内服以外の経路から薬が吸収され、循環血液中に入って全身作用をもたらすものもあります。 副作用についても、全身作用を目的とする医薬品で局所的な副作用を生じることもあれば、局所作用を目的とする医薬品によって、全身性の副作用を生じることもあります。
薬の体内での動きに関する記述のうち、誤っているものを選びなさい。
- 1:全身作用を目的とする医薬品は使用後の一定時間その有効成分の血中濃度推移が治療濃度域内となるよう使用量や使用間隔が定められている。
- 2:医薬品がその薬効をもたらすには有効成分がその作用対象である器官や組織に、一定量以上到達する必要がある。
- 3:薬効よりも毒性が強く表れる有効成分の血中濃度域を中毒域という。
- 4:医薬品の有効成分の血中濃度が最高血中濃度に達したときに初めて生体の反応として薬効がもたらされる。
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- 答え
- 4
一度に多量の医薬品を摂取したり、十分な間隔を開けずに追加摂取して血中濃度を高くしても、ある濃度以上で薬効は頭打ちになり、むしろ有害な作用が現れやすくなります。全身作用を目的とする医薬品は、使用後の一定時間、その有効成分の血中濃度推移が最小血中濃度未満の濃度域(無効域)と薬効よりも毒性が強く表れる濃度域(危険域、中毒域)の間の範囲(有効域、治療濃度域)となるよう使用量や使用間隔が定められています。
皮膚粘膜眼症候群(SJS)と中毒性表皮壊死症(TEN)についての記述で誤っているものを選びなさい。
- 1:SJSは高熱(38℃以上)を伴って、発疹・発赤、火傷用の水疱等の激しい症状が比較的短時間に全身の皮膚、口、目の粘膜に現れる病態である。
- 2:SJS、TENのいずれも、目や呼吸器等に障害が残ったり、多臓器障害の合併症等により致命的な転帰をたどることがある重篤な皮膚疾患である。
- 3:SJSとTENはともに原因と考えられる医薬品の服用後2週間以内に発症することが多いが、1か月以上経ってから現れることもある。
- 4:SJSの症例の多くがTENの進展型とみられていて、発生頻度はTENの方が高い。
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- 答え
- 4
副作用に関する記述について誤っているものを選びなさい。
- 1:抗コリン作用がある成分が配合された医薬品の使用によって眼圧が上昇することがある。
- 2:太陽光線(紫外線)に曝されて、かぶれ症状をおこすことがある。
- 3:医薬品の使用によって引き起こされた痒み等の症状に対しては、一般の生活者が別の医薬品を用いて対症療法を行うことが求められている。
- 4:医薬品の使用によって引き起こされる発疹・発赤はあらゆる医薬品で起きる可能性がある。
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- 答え
- 3
皮膚に現れる副作用として接触性皮膚炎、光線過敏症、薬疹等があります。 接触性皮膚炎はアレルギー性と刺激性とに大別されますが、接触性皮膚炎は触れた部分の皮膚のみに生じ、正常な皮膚との境目がはっきりしているのが特徴です。
光線過敏症の症状は医薬品がふれた部分だけでなく、光が当たった部分の皮膚から全身へ広がり、重篤化する場合があります。又、貼布剤では剥がした後でも発症することがあり、原因と考えられている医薬品の使用を中止して、皮膚に医薬品が残らないように洗い流し、患部を遮光して速やかに医療機関を受診するよう勧めましょう。