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対策問題集

対策問題集

第28回:
“主な医薬品とその作用 Part4-(2)”は全部で10問です。
さぁ、やってみよう!

点鼻薬に関する記述のうち正しいものを一つ選びなさい。

  1. 1:アドレナリン作動成分が配合された点鼻薬は過度に使用すると鼻粘膜の血管が反応しなくなることがある。
  2. 2:点鼻薬の使用によって、全身的な影響が生じることはない。
  3. 3:クロモグリク酸ナトリウムは、ケミカルメディエーターの一種である。
  4. 4:局所麻酔成分として塩化セチルピリジニウムが配合されている場合がある。
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答え
1
<解説> アドレナリン作動成分は交感神経を刺激して鼻粘膜を通っている血管を収縮させることにより、鼻粘膜の充血や腫れを和らげることを目的として、塩酸ナファゾリン、塩酸フェニレフリン、塩酸テトラヒロドゾリン等が用いられます。アドレナリン作動成分が配合された点鼻薬は過度に使用されると鼻粘膜の血管が反応しなくなり、逆に欠陥が拡張して二次充血を招き、鼻づまりがひどくなることがあります。

 点鼻薬は局所に適用されるものですが、成分が鼻粘膜を通っている血管から吸収されて循環血液中に入りやすく、全身的な影響を生じることがあります。

 他の配合成分として、マレイン酸クロルフェニラミン等の抗ヒスタミン成分、クロモグリク酸ナトリウム(抗アレルギー成分)、リドカイン等の局所麻酔成分、塩化ベンザルコニウムや塩化セチルピリジニウムのような殺菌消毒成分等があります。

女性の更年期障害等に用いられる漢方薬のうち第一欄の記述に当てはまる漢方処方製剤を第二欄より選びなさい。

第一欄 比較的体力があり、ときに腹部痛、肩こり、頭重、めまい、のぼせて足冷えなどを訴える人における、月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、血の道症、肩こり、頭重、打ち身、しもやけ、シミに適すとされるが、身体の虚弱な人では不向きとされる。まれに、重篤な副作用として、肝機能障害を生じることが知られている。

第二欄
  1. 1:加味逍遥散
  2. 2:温経湯
  3. 3:桂枝茯苓丸
  4. 4:当帰芍薬散
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答え
3
<解説> 加味逍遥散は虚弱体質で肩がこり、疲れやすく、精神不安等の精神神経症状、時に便秘傾向のある女性における冷え性、虚弱体質、月経不順、月経困難、更年期障害、血の道症に適すとされていますが、まれに重篤な副作用として肝機能障害を生じることがあります。

 温経湯は手足がほてり、唇が乾く人における、月経不順、月経困難、こしけ(おりもの)、更年期障害、不眠、神経症、湿疹、足腰の冷え、しもやけの人に、適すとされています。

 当帰芍薬散は比較的体力が乏しく、冷え症で貧血の傾向があり疲労しやすく、時に下腹部痛、頭重、めまい、肩こり、耳鳴り、動悸等を訴える人における、月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、産前産後又は流産による障害、めまい、頭重、肩こり、腰痛、足腰の冷え症、しもやけ、むくみ、しみに適すとされています。

他に、温清飲、五積散、四物湯、桃核承気湯等が女性の月経や更年期障害の諸症状の緩和に用いられています。

外皮用薬に関する記述のうち、誤っているものを一つえらびなさい。

  1. 1:塗り薬は薬剤を患部に長時間滞留させるのに適した剤型である。
  2. 2:貼付剤は患部やその周囲に汗や汚れが付着した場合、有効成分の浸透性が低下する。
  3. 3:噴霧剤は目の周囲や口唇等への使用は避けることとされている。
  4. 4:適応とする症状と外皮用薬の副作用は容易に区別することができる。
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答え
4
<解説> 外皮用薬は皮膚表面に生じた創傷や症状、又は皮膚の下にある毛根、血管、筋組織、関節等の症状を改善緩和するため、外用局所に直接適用されます。

 使用する皮膚表面に汚れや皮脂が多く付着していると有効成分の浸透性が低下するため患部を清浄にしてから使用することが重要です。また、表皮の角質層が柔らかくなることで有効成分が浸透しやすくなることから入浴後に用いるのか効果的とされています。

 局所性の副作用として、適用部位に発疹・発赤、痒み等が現れることがあります。これらの副作用は外皮用薬が適応とする症状と区別することが難しい場合があり、外皮用薬を一定期間使用しても症状の改善がみられない場合は、漫然と使用を続けることなく、副作用の可能性も考慮して専門家に相談することが必要です。

きず口の殺菌消毒成分について誤っているものを一つ選びなさい。

  1. 1:アクリノールは黄色の色素で、一般細菌類の一部に対する殺菌消毒作用を示すが、真菌、結核菌、ウイルスに対しては効果がない。
  2. 2:オキシドールは一般細菌類の一部と真菌に対して殺菌消毒作用を示すが、結核菌、ウイルスに対しては効果がない。
  3. 3:ヨウ素系殺菌消毒成分は結核菌を含む一般細菌類、真菌類、ウイルスに対して殺菌消毒作用を示す。
  4. 4:グルコン酸クロルヘキシジンは一般細菌類、真菌類に対して比較的広い殺菌消毒作用を示すが結核菌やウイルスに対する効果はない。
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答え
2
<解説> 細菌に対して有効な成分としてはアクリノール、オキシドール、マーキュロクロム 細菌・真菌に対しては塩化ベンゼトニウム等の陽性界面活性成分、グルコン酸クロルヘキシジン、フェノール類、レゾルシン、チモール等、細菌・真菌・結核菌・ウイルスに対して有効な成分にはヨウ素系殺菌消毒成分、エタノールがあります。

 ヨウ素系成分とマーキュロクロム液が混ざると不溶性沈殿を生じて殺菌作用が低下するため同時に使用することは避ける必要があります。またエタノールは皮膚刺激性が強いため、患部表面を軽く清拭するにとどめます。陽性界面活性成分は石鹸との混合によって殺菌消毒効果が低下するので、石鹸で洗浄した後に使用する場合には石鹸を十分に洗い流す必要があります。

妊娠検査薬に関する記述のうち、正しいものを一つ選びなさい。

  1. 1:経口避妊薬等を服用している場合、妊娠していなくても陽性が出ることがある。
  2. 2:一般的な妊娠検査薬は、月経予定日を過ぎてから、1週間以内の検査が推奨されている。
  3. 3:検査結果をもって直ちに妊娠していると判断することが可能である。
  4. 4:絨毛細胞が腫瘍化している場合には、hCGが分泌されることはない。
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答え
1
<解説> 妊娠が成立すると、胎児を取り巻く絨毛細胞から人絨毛性性腺刺激ホルモンhCGが分泌され始め、やがて尿中にhCGが検出されるようになります。妊娠検査薬は尿中のhCGの有無を調べるものであり、通常実際に妊娠が成立してから4週目前後の尿中hCG濃度を検出感度としています。検査結果に影響を与える主な要因としては検査の時期(月経予定日を過ぎて概ね1週目以降)、採尿のタイミング(起床直後の尿が向いている)、検査薬の取扱い、検査反応が行われる環境、検体の取扱い、混在物質、ホルモンの分泌の変動、異常妊娠等が考えられます。

 絨毛細胞が腫瘍化している場合には妊娠していなくてもhCGが分泌され、検査結果が陽性となることがあったり、本来はhCGを産生していない組織の細胞でも、腫瘍化するとhCGを産生するようになったり、経口避妊薬や更年期障害治療薬などホルモン剤を使用している人では妊娠していなくても検査結果が陽性となることがあります。

禁煙補助剤に関する記述について正しいものを一つ選びなさい。

  1. 1:喫煙は妊婦では胎児に影響を与える可能性があるので、使用することが望ましい。
  2. 2:口内炎や喉の痛み腫れの症状がある場合に使用すると口内・喉の刺激感等の症状が現れやすくなる。
  3. 3:心筋梗塞の発作を起こした人や、不整脈と診断された人も使用することができる。
  4. 4:非喫煙者ではニコチンに対する耐性がないため、使用しても何の症状も現れることはない。
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答え
2
<解説> たばこの煙に含まれるニコチンは肺胞の毛細血管から血液中に取り込まれると、速やかに脳内に達し、脳の情動をつかさどる部位に働いて覚醒、リラックス効果などをもたらします。

 習慣的な喫煙により、喫煙していないと次第に体の調子が悪く感じられるようになり、血中ニコチン濃度の低下によって、イライラ感、集中困難、落ち着かない等のニコチン離脱症状が現れ、喫煙習慣からの離脱が困難になります。

 禁煙を達成するには本人の禁煙の意志に加えて、ニコチン離脱症状を軽減するニコチン置換療法が有効とされています。

 禁煙用補助剤はニコチン置換療法に使用されるニコチンを有効成分とする医薬品です。脳梗塞・脳出血等の急性期脳血管障害、重い心臓病等の基礎疾患がある人(3か月以内の心筋梗塞発作がある人、重い狭心症や不整脈と診断された人)では使用を避ける必要があります。また妊娠又は妊娠している可能性のある人、母乳を与える女性では、摂取されたニコチンにより胎児又は乳児に影響が生じるおそれがあるため使用を避ける必要があります。

 非喫煙者では一般にニコチンに対する耐性がないため、吐き気、めまい、腹痛などの症状が現れやすく、誤って使用されることのないよう留意しなくてはなりません。

次の漢方処方製剤の中で、高血圧に伴う諸症状に適するものの組み合わせを選びなさい。

  • (a)三黄瀉心湯
  • (b)麻黄湯
  • (c)七物降下湯
  • (d)温清飲

  1. (a,b)
  2. (c,d)
  3. (a,c)
  4. (b,d)
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答え
3
<解説> 高血圧や心疾患に伴う諸症状を改善する医薬品は、体質の改善又は症状の緩和を主眼としており、いずれも高血圧や心疾患そのものの治療を目的とするものではありません。これらの使用は補助的なものであり、高血圧や心疾患そのものへの対処については、医療機関の受診が必要です。

 三黄瀉心湯は比較的体力がありのぼせ気味で顔面紅潮し、精神不安で、便秘傾向のある人における高血圧に伴う諸症状(のぼせ、肩こり、耳鳴り、頭重感、不眠、不安)、鼻血、痔出血、便秘、更年期障害、血の道症に適すとされています。

 七物降下湯は身体の虚弱傾向のある人における高血圧に伴う諸症状(のぼせ、肩こり、耳鳴り、頭重)に適するとされますが、胃腸が弱く下痢しやすい人では不向きとされています。

次の外皮用薬に配合される消炎鎮痛成分のうち誤っているものを一つ選びなさい。

  1. 1:ケトプロフェン
  2. 2:インドメタシン
  3. 3:フェルビナク
  4. 4:アセトアミノフェン
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答え
4
<解説> アセトアミノフェンは中枢性の鎮痛消炎剤で外皮用薬に配合された一般用医薬品はありません。

 非ステロイド性抗炎症成分のうち、インドメタシン、ケトプロフェン、フェルビナク、ピロキシカムについては皮膚の下層にある骨格筋や関節部まで浸透してプロスタグランジンの産生を抑える作用を示し、筋肉痛、関節痛、肩こりに伴う方の痛み、腰痛、腱鞘炎、肘の痛み、打撲、捻挫に用いられています。

 これらは過度に使用しても鎮痛効果が増すことはなく、またその場合の安全性は確認されていないため、塗り薬やエアゾール剤については、1週間当たり50g(又は50ml)を超えての使用、貼付剤については連続して2週間以上の使用は避けることとされている製品が多くあります。喘息を起こした人では使用を避ける必要があり、ケトプロフェンやピロキシカムでは光線過敏症を生じることがあり注意が必要です。

次の記述に当てはまる生薬を一つ選びなさい。

メギ科のイカリソウの蕾を含む葉及び茎からなり、強壮、血行促進、強精等の作用を期待して用いられる。

  1. 1:ジオウ
  2. 2:インヨウカク
  3. 3:センキュウ
  4. 4:ヨクイニン
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答え
2
<解説> ジオウ(ゴマノハグサ科のアカヤジオウの根)、センキュウ(セリ科のセンキュウの根茎)は血行を改善し、血色不良や冷えの症状を緩和するほか、強壮、鎮静、鎮痛等の作用を期待して婦人薬に用いられます。婦人薬に配合される生薬成分には他にサフラン(アヤメ科のサフランの柱頭(雌しべ)、コウブシ(カヤツリグサ科のハマスゲの根茎)、トウキ(セリ科のトウキ又は近縁植物の根)等があります。

 ヨクイニンはイネ科のハトムギの種皮を除いた種子を用いた生薬で、肌荒れやいぼに用いられます。

 又主に強壮作用を期待して、タイソウ(クロウメモドキ科のナツメの果実)、ゴミシ(マツブサ科ノチョウセンゴミシの成熟果実)、サンシュユ(ミズキ科のサンシュユの偽果の果肉)、サンヤク(ヤマノイモ科のヤマノイモ又はナガイモの周皮を除いた根茎)、オウギ(マメ科のキバナオウギ又はナイモウオウギの根)、カシュウ(タデ科のツルドクダミの塊根)が滋養強壮保健薬に配合されることがあります。

次の水虫に用いられる抗真菌作用を有する配合成分の中で誤っているものを一つ選びなさい。

  1. 1:塩酸アモロルフィン
  2. 2:スルフィソミジン
  3. 3:硝酸ミコナゾール
  4. 4:シクロピロクスオラミン
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答え
2
<解説> みずむし、たむし等は皮膚糸状菌(白癬菌)という真菌類の一種が皮膚に寄生することによって起こる疾患(表在性真菌感染症)です。スリッパやタオルなどを介して、他の保菌者やペットから皮膚糸状菌が感染することも多く、発生する部位によって呼び名が違います。手足の白癬はみずむし、体部白癬はぜにたむし、内股・尻・陰嚢付近の白癬はいんきんたむしと呼びます。爪白癬や頭部に発生する白癬(しらくも)もありますがこれらに対する一般用医薬品はなく、医師による診察を受けることを勧めましょう。

 代表的な抗菌成分としては、イミダゾール系抗真菌成分、(硝酸オキシコナゾール、塩酸ネチコナゾール、ビホナゾール、硝酸スルコナゾール等)、皮膚使用筋の細胞膜を構成する成分の産生を妨げる塩酸アモロルフィンや塩酸ブテンフィン、皮膚糸状菌の細胞膜に作用してその増殖・産生に必要な物質の輸送機能を妨げ増殖を抑えるシクロピロクスオラミン、患部を酸性にすることで菌の発育を抑えるウンデシレン酸、菌の呼吸や代謝を妨げるピロールニトリン、抗真菌成分のトルナフタート、エキサラミドが配合されています。

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