対策問題集
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第20回:
“主な医薬品とその作用 Part3-(2)”は全部で10問です。
さぁ、やってみよう!
以下の鼻の症状を主とする人に適すとされている漢方処方製剤のうち誤っているものを一つ選びなさい。
- 1:葛根湯加川?辛夷
- 2:荊芥連翹湯
- 3:消風散
- 4:辛夷清肺湯
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- 答え
- 3
鼻の症状を主とする人に適すとされているものとして、葛根湯加川?辛夷、荊芥連翹湯、辛夷清肺湯等があります。辛夷清肺湯は構成生薬としてカンゾウを含まず、鼻閉、慢性鼻炎、蓄膿症に適すとされています。
葛根湯加川?辛夷は構成生薬としてマオウを含み、鼻づまり、蓄膿症、慢性鼻炎に適しているとされています。荊芥連翹湯は蓄膿症、慢性鼻炎、慢性扁桃炎、にきびの治療に用いられます。
消風散は分泌物が多い慢性湿疹に適すとされている皮膚の症状を主とする人に用いられる漢方処方製剤です。
次の漢方処方製剤のうち、あせもに用いられるものを一つ選びなさい。
- 1:神秘湯
- 2:消風散
- 3:六味丸
- 4:柴苓湯
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- 2
神秘湯は小児喘息や、気管支喘息、気管支炎に用います。マオウを含有するため、エフェドリン製剤、マオウ、MAO阻害薬、甲状腺製剤、カテコールアミン製剤、キサンチン系製剤の併用で不眠、発汗過多、頻脈、動悸、全身脱力感、精神興奮などを起こすことがあります。また、カンゾウやグリチルリチン製剤との併用で偽アルドステロン症やミオパシーを起こすことがあります。
六味丸は疲れやすく、尿量減少又は多尿で時に口渇の諸症がある排尿困難、頻尿、むくみ、かゆみに用いられます。副作用として食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、下痢などがあります。
柴苓湯は吐き気、食欲不振、喉の渇き、排尿が少ないなどの諸症がある水様性下痢、急性胃腸炎、暑気あたり、むくみに効くとされています。
循環器用薬に関する記述のうち、誤っているものを一つ選びなさい。
- 1:ユビデカレノンは肝臓や心臓などの臓器に多く存在し、エネルギー代謝に関与する酵素の働きを助ける。
- 2:ヘプロニカートは代謝されてニコチン酸が遊離し、そのニコチン酸の働きによって末梢の血液循環を改善する作用を示す。
- 3:三黄瀉心湯は便秘しやすい人は使用を避ける必要がある。
- 4:七物降下湯は身体虚弱傾向のある人における高血圧に伴う諸症状(のぼせ、肩こり、耳鳴り、頭重)に適するとされる。
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- 答え
- 3
三黄瀉心湯は比較的体力があり、のぼせ気味で、顔面紅潮し、精神不安で、便秘の傾向にある人における、高血圧に伴う諸症状(のぼせ、肩こり、耳鳴り、頭重感、不眠、不安)、鼻血、痔出血、便秘、更年期障害、血の道症に適すとされていますが、身体の虚弱な人(体力の衰えている人、身体の弱い人)胃腸が弱く下痢しやすい人、だらだら出血が長引いている人では、激しい腹痛を伴う下痢等の副作用が現れやすい等、不向きとされています。
構成生薬としてダイオウを含むため、瀉下薬との併用は避ける必要があります。
眼科用薬に関する記述のうち誤っているものを一つ選びなさい。
- 1:点眼薬の一滴の薬液量は、結膜嚢の容積より小さい。
- 2:点眼薬は通常無菌的に製造されている。
- 3:点眼の際、目頭を軽く押さえると、薬液が鼻腔内へ流れ込むのを防ぐことができ、効果的である。
- 4:一般用医薬品の点眼薬には緑内障の症状を改善できるものはない。
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- 1
点眼薬は結膜嚢に適用するものであるため通常無菌的に製造されています。点眼の際は容器の先端が眼瞼や睫毛に触れないように注意しながら1滴ずつ正確に点眼する必要があります。但し、1滴の薬液の量は薬50μLであるのに対して、結膜嚢の容積は30μL程度とされており、一度に何滴点眼しても効果が増すわけではなく、むしろ鼻粘膜や喉から吸収されて、副作用を起こしやすくなります。
うおのめ、たこ、いぼに関する記述について誤っているものを一つ選びなさい。
- 1:ウイルス性のいぼは、1~2年で自然寛解することが多い。
- 2:うおのめは、圧迫されても痛みを感じることはない。
- 3:たこは皮膚の一部に機械的刺激や圧迫が繰り返し加わったことにより、角質層が部分的に厚くなったものである。
- 4:いぼが広範囲にわたって生じたり、外陰部や肛門周囲に生じたりした場合には医師の診察を必要とする。
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- 答え
- 2
角質軟化薬のうち配合成分やその濃度が予め定められた範囲内である製品については、医薬部外品として製造販売されていますが、いぼに用いる製品については、医薬品としてのみ認められています。但し、いぼの原因となるウイルスに対する抑制作用はなく、いぼが広範囲にわたって生じたり、外陰部や肛門周囲に生じたりした場合には医師の診察を受ける必要があります。
第1欄の記述に最も適する脱毛症に用いる医薬品成分を第2欄から選びなさい。
第1欄
末梢組織において、アセチルコリンに類似した作用(コリン作用)を示し、頭皮の血管を拡張、毛根への血行を促すことによる発毛効果を期待して用いられる。
- 1:ミノキシジル
- 2:塩化カルプロニウム
- 3:安息香酸エストラジオール
- 4:カシュウ
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- 答え
- 2
塩化カルプロニウムは末梢組織においてアセチルコリンに類似した作用を示し、頭皮の血管を拡張、毛根へ血行を促すことによる発毛効果を期待して用いられています。アセチルコリンと異なり、コリンエステラーゼによる分解を受けにくく、作用が持続するとされていますが、副作用としてコリン作用による局所又は全身性の発汗、それに伴う寒気、震え、吐き気が現れることがあります。
脱毛は男性ホルモンの働きが過剰であることも一因とされているため、女性ホルモンによる脱毛抑制効果を期待して、女性ホルモン成分の一種である安息香酸エストラジオールを用いることもあります。
カシュウはタデ科のツルドクダミの塊根を用いた生薬で、頭皮における脂質代謝を高めて、余分な皮脂を取り除く作用を期待して用いられます。
第1欄の記述にあてはまる殺虫剤で最も適するものを第2欄から選びなさい。
第1欄
除虫菊から開発された殺虫成分で、比較的速やかに自然分解して残効性が低いため、家庭上殺虫剤に広く用いられている。ペルメトリン、フェノトリン、フタルスリン等が主な殺虫成分である。
- 1:カーバメイト系殺虫成分
- 2:オキサジアゾール系殺虫成分
- 3:ピレスロイド系殺虫成分
- 4:有機リン系殺虫成分
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- 答え
- 3
有機リン系殺虫成分の中にはジクロルボス、ダイアジノン、フェニトロチオン、フェンチオン、トリクロルホン、クロルピリホスメチル、プロペタンホス等があります。 殺虫作用はコリンエステラーゼと不可逆的に結合してその働きを阻害することによるものです。
プロポクスル等のカ-バメイト系殺虫成分やメトキサジアゾン等のオキサジアゾール系殺虫成分は可逆的にコリンエステラーゼを阻害するので有機リン系殺虫成分に比べて毒性は低く、ピレスロイド系殺虫成分に抵抗性を示す害虫の駆除に用いられます。
他に、有機塩素系殺虫成分(DDT等)は、わが国ではかつて広く使用され感染症の撲滅に大きな効果を上げましたが、残留性や体内蓄積性の問題から、現在ではオルトジクロロベンゼンがウジ、ボウフラの防除の目的で使用されているのみとなっています。また昆虫成長阻害成分としてメトプレンやピリプロキシフェンは幼虫が蛹になるのを防ぐ働きを する成分で、有機リン系殺虫成分やピレスロイド系殺虫成分に対して抵抗性を示す場合にも効果があります。
点眼薬の配合成分とその目的に関する組み合わせのうち正しいものを選びなさい。
- 1:コンドロイチン硫酸ナトリウム ― 充血除去成分
- 2:イプシロン-アミノカプロン酸 ― 組織修復成分
- 3:硫酸亜鉛 ― 収斂成分
- 4:スルファメトキサゾール ― 視力調整改善成分
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- 答え
- 3
目の充血を除去する成分としては、塩酸ナファゾリン、硝酸ナファゾリン、塩酸テトラヒドロゾリン等のアドレナリン作動成分、抗炎症成分としては硫酸ベルベリン、炎症物質の生成を抑える作用を示すイプシロン-アミノカプロン酸、組織修復成分としてアズレンスルホン酸ナトリウム、収斂成分として硫酸亜鉛、結膜や角膜の乾燥を防ぐ目的でコンドロイチン硫酸ナトリウム等、抗菌成分としてスルファメトキサゾール等が配合されていることがあります。
滋養強壮保健薬に、肝臓の働きを助け、肝血流を促進する働きがあって、全身倦怠感や疲労時の栄養補給を目的として配合されている成分を選びなさい。
- 1:塩化カルニチン
- 2:ガンマ-オリザノール
- 3:グルクロノラクトン
- 4:アミノエチルスルホン酸
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- 答え
- 3
アミノ酸成分の中には、髪や爪、肌などに存在し、皮膚のメラニン生成を抑え、皮膚の新陳代謝を活発にするシステインや、筋肉や脳、心臓、目、神経等、身体のあらゆる部分に存在し細胞の機能が正常に働くために重要な物質で肝機能を改善するとされるアミノエチルスルホン酸(タウリン)、肝臓の働きを助け肝血流を促進する働きがあり全身倦怠感や疲労時の栄養補給を目的とするグルクロノラクトン、米油及び米胚芽油から見出された抗酸化作用を示すガンマ-オリザノール、胃のはたらきの低下や食欲不振の改善目的に用いられる塩化カルニチン等があります。
医薬品においてのみ配合が認められている生薬成分の中で誤っているものを選びなさい。
- 1:カシュウ
- 2:ゴオウ
- 3:ロクジョウ
- 4:ヨクイニン
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- 答え
- 4
カシュウはツルドクダミの塊根を用いた生薬で頭皮の余分な皮脂を取り除く効果、強壮作用があり、ゴオウはウシの胆嚢中に生じた結石を用いた生薬で、強心作用、解熱作用のほか、抗アドレナリン作用を示し、血圧降下や鎮静効果があります。
ゴミシはマツブサ科のチョウセンゴミシの果実で、鎮咳作用や強壮作用があり、ジオウはゴマノハグサ科のアカヤジオウの根を用いた生薬で、血行改善作用、強壮作用、鎮静作用、鎮痛作用が、ロクジョウはシベリアジカ等の雄の幼角を用いた生薬で、強心作用のほか、強壮、血行促進等の作用が期待して用いられています。