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対策問題集

対策問題集

第12回:
“主な医薬品とその作用 Part2-(2)”は全部で10問です。
さぁ、やってみよう!

痔疾用薬の成分に関する記述のうち、誤っているものを選びなさい。

  1. 1:カイカやカイカクは止血効果を期待して、内用痔疾用薬に配合されている。
  2. 2:イソプロピルメチルフェノールは肛門周囲の末梢血管の血行を促して、鬱血を改善する効果を期待して用いられる。
  3. 3:カンフルやメントールは冷感刺激を生じさせる局所刺激成分として、外用痔疾用薬に配合されている。
  4. 4:セイヨウトチノミは抗炎症作用を期待して内用痔疾用薬に配合されている。
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答え
2
<解説> 外用痔疾用薬は局所に適用されるものですが、坐剤及び注入軟膏では成分の一部が直腸粘膜から吸収されて循環血流中に入りやすく全身的な影響を生じることがあります。

外用痔疾用薬の中には、局所麻酔成分としてリドカイン、アミノ安息香酸エチル、塩酸ジブカイン等が、鎮痒成分として抗ヒスタミン成分の塩酸ジフェンヒドラミン等、局所への穏やかな刺激によって痒みを抑える効果を期待して熱感刺激を生じさせるクロタミトン、冷感刺激を生じさせるカンフル、ハッカ油、メントールが配合されています。他に抗炎症成分(酢酸ヒドロコルチゾン、グリチルレチン酸等)や組織修復成分(アラントイン等)、止血成分(アドレナリン作動成分タンニン酸、酸化亜鉛等)、殺菌消毒成分(塩化セチルピリジニウム、イソプロピルメチルフェノール等)他に生薬成分としてシコン、セイヨウトチノミ、ビタミン成分として、ビタミンE、ビタミンA油等が配合されています。

 内用痔疾用薬には生薬成分(センナ、ダイオウ、カンゾウ、ボタンピ、トウキ、サイコ、オウゴン、セイヨウトチノミ、カイカ、カイカク等)、抗炎症成分(塩化リゾチーム、ブロメライン)、止血成分(カルバゾクロム)、その他ビタミン成分(ビタミンE)が配合されている場合もあります。

婦人用薬に用いられる生薬成分に関する記述について正しいものを選びなさい。

  1. 1:コウブシは女性の滞っている月経を促す作用を期待して配合されている場合がある。
  2. 2:サンソウニンは利尿作用を期待して配合されている場合がある。
  3. 3:シャクヤクは血行を改善し血色不良や冷えの症状を緩和する等の作用を期待して用いられる。
  4. 4:モクツウは胃腸症状に対する効果を期待して配合されている場合がある。
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答え
1
<解説> 婦人用薬に用いられる生薬成分として、鎮静、鎮痛の他女性の滞っている月経を促す作用を期待してサフラン(アヤメ科のサフランの柱頭(雌しべ))、コウブシ(カヤツリグサ科のハマスゲの根茎)等が、血行を改善し血色不良や冷えの症状を緩和し強壮、鎮静、鎮痛等の作用を期待してセンキュウ、トウキ、ジオウが、鎮痛鎮痙作用を期待してシャクヤク、ボタンピが、鎮静作用を期待してサンソウニン、カノコソウが、抗炎症作用を期待してカンゾウが配合されている場合があります。

 胃腸症状に対する効果を期待してオウレン、ソウジュツ、ビャクジュツ、ダイオウ等がありますが、ダイオウを含有する医薬品については、妊婦又は妊娠していると思われる女性、授乳婦には留意される必要があります。このほか、利尿作用を期待してモクツウ、ブクリョウ等が配合されていることがあります。

アレルギー用薬に含まれる成分についての記述で誤っているものを選びなさい。

  1. 1:メキタジンはまれに重篤な副作用としてショック、肝機能障害、血小板減少を生じることがある。
  2. 2:塩酸ジフェンヒドラミンは吸収されたジフェンヒドラミンの一部が乳汁中に交じることが知られている。
  3. 3:マレイン酸カルビノキサミンは眠気を催さないため乗り物や機械類の運転操作に問題はない。
  4. 4:抗ヒスタミン成分は抗コリン作用を示すため、排尿困難のある人や緑内障の診断を受けた人では注意する必要がある。
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答え
3
<解説> アレルギー用薬は蕁麻疹や湿疹、かぶれ及びそれらに伴う皮膚のかゆみ又は鼻炎に用いられる内服薬の総称で、ヒスタミンの働きを抑える作用を示す成分を主体として配合されています。

 抗ヒスタミン成分としてマレイン酸クロルフェニラミン、フマル酸クレマスチン、塩酸ジフェンヒドラミン、メキタジン等が用いられます。

 メキタジンについてはまれに重篤な副作用としてショック(アナフィラキシー)、肝機能障害、血小板減少を生じることがあります。ヒスタミンは脳の下部にある睡眠・覚醒に大きく関与する部位において覚醒の維持・調節を担っていますが、抗ヒスタミン成分によりヒスタミンの働きが抑えられると眠気が促されます。抗ヒスタミン薬を服用した後は乗り物又は機械類の運転操作を避けなければなりません。

 ジフェンヒドラミンを含む成分は乳汁に移行して乳児に昏睡を生じるおそれがあります。又、抗ヒスタミン成分はヒスタミンの働きを抑える作用以外に抗コリン作用も示すため排尿困難や口渇、便秘等の副作用が現れることもあります。排尿困難のある人や緑内障の診断を受けた人では治療を行っている医師等に相談することをお勧めしましょう。

次の表はある点眼薬に含まれている成分の一覧である。この点眼薬の効能・効果として正しいものを選びなさい。

[10ml中]
  • スルファメトキサゾール ― 4.00%
  • マレイン酸クロルフェニラミン ― 0.02%
  • グリチルリチン酸二カリウム ― 0.15%
  • 酢酸トコフェロール ― 0.01%

  1. 1:眼瞼炎
  2. 2:結膜充血
  3. 3:目の疲れ
  4. 4:緑内障
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答え
1
<解説> 一般用医薬品の点眼薬は、その主たる配合成分から、人工涙液、一般点眼薬、抗菌性点眼薬、アレルギー用点眼薬に大別されます。

 人工涙液は涙液成分を補うことを目的とするもので、目の疲れや乾き、コンタクトレンズ装着時の不快感に用いられます。

 一般用点眼薬には目の疲れや痒み、結膜充血等の症状を抑える成分が配合されています。

 アレルギー用点眼薬は、花粉、ハウスダスト等のアレルゲンによる目のアレルギー症状(流涙、目のかゆみ、結膜充血等)の緩和を目的とし、抗ヒスタミン成分や抗アレルギー成分が配合されています。

 抗菌性点眼薬は抗菌成分が配合され、結膜炎(はやり目)やものもらい(麦粒腫)、眼瞼炎(まぶたのただれ)等に用いられます。

 洗眼薬は目の洗浄、眼病予防(水泳のあと、埃や汗が目に入ったとき等)に用いられるもので、主な配合成分として涙液成分のほか、抗炎症成分、刻ヒスタミン成分等が用いられています。

きず口等の殺菌消毒成分に関する記述について誤っているものを選びなさい。

  1. 1:グルコン酸クロルヘキシジンは、結核菌やウイルスに対する殺菌消毒作用はない。
  2. 2:オキシドールは結核菌を含む一般細菌類、真菌類、ウイルスに対して殺菌消毒作用を示す。
  3. 3:エタノールは皮膚刺激性が強いため、粘膜(口唇等)や目の周りへの使用は避ける必要がある。
  4. 4:マーキュロクロムは真菌、結核菌、ウイルスに対しては効果がない。
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答え
2
<解説> 外皮用薬に配合される殺菌消毒成分の有効範囲をまとめてみましょう。

細菌に対して有効な成分:アクリノール、オキシドール、マーキュロクロム

細菌・真菌に対して有効な成分:塩化ベンザルコニウム、グルコン酸クロルヘキシジン、フェノール、イソプロピルメチルフェノール、レゾルシン、チモール、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム

細菌・真菌・結核菌・ウイルスに有効な成分:ポピドンヨード、ヨードチンキ、エタノール

ヨウ素系の殺菌消毒成分にはヨウ素にアレルギーの既往がある人では使用を避けましょう。又マーキュロクロムはヨードチンキと混合されると不溶性沈殿を生じて殺菌作用が低下するので同時に使用しないように、エタノールは皮膚刺激性が強いため粘膜や目の周りへの使用は避けるように、塩化ベンザルコニウム等の陽性界面活性成分は石鹸との混合によって、殺菌消毒効果が低下するので、石鹸で洗浄した後に使用する場合には石鹸を十分洗い流す必要があります。

毛髪用薬に用いられる成分に関する記述のうち、誤っているものを選びなさい。

  1. 1:「壮年性脱毛症」の疾患名を掲げた効能・効果は医薬品においてのみ認められている。
  2. 2:塩化カルプロニウムは頭皮の血管を拡張、毛根への血行を促すことによる発毛効果を期待して用いられる。
  3. 3:安息香酸エストラジオールは女性ホルモンによる脱毛抑制効果を期待して、配合されている。
  4. 4:ヒノキチオールはタイワンヒノキ、ヒバ等から得られた精油成分で、頭皮における脂質代謝を高めて、余分な皮脂を取り除く効果を期待して用いられている。
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答え
4
<解説> 毛髪用薬は脱毛の防止、育毛、ふけや痒みを抑えること等を目的として、頭皮に適用します。毛髪用薬のうち配合成分やその分量等にかんがみて人体に対する作用が緩和なものについては、医薬部外品(育毛剤、養毛剤)として製造販売されていますが、「壮年性脱毛症」「円形脱毛症」「瀰漫性脱毛症」「粃糠性脱毛症」等の疾患名を掲げた効能・効果は、医薬品においてのみ認められています。

 塩化カルプロニウムは末梢組織においてアセチルコリンに類似した作用を示し、頭皮の血管を拡張、毛根への血行を促すことによる発毛効果を期待して用いられています。アセチルコリンと異なり、コリンエステラーゼによる分解を受けにくく、作用が持続するとされています。副作用としてはコリン作用による局所又は全身性の発汗、それに伴う寒気、震え、吐き気が現れることがあります。

 ヒノキチオールは抗菌、血行促進、抗炎症作用を期待して用いられています。 頭皮における脂質代謝を高めて、余分な皮脂を取り除く効果を期待してカシュウ(タデ科のツルドクダミの塊根)を用いることもあります。

口内炎に関する記述について、誤っているものを選びなさい。

  1. 1:口内炎が再発を繰り返す場合には、ベーチェット病などの可能性も考えられるので医療機関を受診することが望ましい。
  2. 2:口内炎が長期間に渡って症状が長引いている場合には、口腔粘膜に生じた腫瘍である可能性がある。
  3. 3:口腔粘膜の炎症を和らげることを目的として、ステロイド性抗炎症成分が配合されることはない。
  4. 4:口内炎は疱疹ウイルスの口腔内感染による場合や、医薬品の副作用として生じることがある。
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答え
3
<解説> 口内炎用薬は口内炎、舌炎の緩和を目的として口腔内局所に適用される外用薬です。口内炎や舌炎はいずれも口腔粘膜に生じる炎症で、代表的な口腔疾患です。口腔の粘膜上皮に水疱や潰瘍ができて痛み、ときに口臭を伴います。発生の仕組みは必ずしも解明されていないが、栄養摂取の偏り、ストレスや睡眠不足、唾液分泌の低下、口腔内の不衛生などが要因となって生じることが多いとされています。また、疱疹ウイルスの口腔内感染による場合や医薬品の副作用として口内炎を生じる場合もあります。

 代表的な配合成分として炎症を和らげることを目的として、グリチルリチン酸二カリウムやステロイド性抗炎症成分、組織修復を促す作用を期待してアズレンスルホン酸ナトリウム、細菌感染を防止する目的で塩酸クロルヘキシジン、塩化セチルピリジニウム等があります。なお、口唇ヘルペス用軟膏は過去に医療機関を受診してウイルス性の疾患であると診断された場合にのみ販売することとなっています。

以下の漢方処方製剤の中で『腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちな人における、高血圧の随伴症状(動悸、肩こり、のぼせ)、肥満症、むくみ、便秘の症状に適すとされるが、身体の虚弱な人、胃腸が弱く下痢しやすい人、発汗傾向の著しい人では激しい腹痛を伴う下痢等の副作用が現れやすい等、不向きとされる』ものを選びなさい。

  1. 1:黄連解毒湯
  2. 2:防已黄耆湯
  3. 3:防風通聖散
  4. 4:大柴胡湯
  5. 5:清上防風湯
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答え
3
<解説> 黄連解毒湯は比較的体力があり、のぼせぎみで顔色が赤く、イライラする傾向のある人における、鼻出血、不眠症、ノイローゼ、胃炎、二日酔い、血の道症、めまい、動悸の症状に適すとされるが体の虚弱な人では不向きとされています。 防已黄耆湯は色白で疲れやすく、汗をかきやすい傾向のある人における、肥満症(筋肉にしまりのない、いわゆる水ぶとり)、関節痛、むくみの症状に適すとされています。 大柴胡湯はがっしりとした体格で比較的体力があり、便秘がちな人における、胃炎、常習便秘、高血圧に伴う肩こり、頭痛、便秘、肩こり、肥胖症の症状に適すとされています。 清上防風湯はにきびに適すとされていますが、胃腸の弱い人では食欲不振、胃部不快感の副作用が現れやすい等、不向きとされています。

消毒薬に用いられる成分に関する記述について誤っているものを選びなさい。

  1. 1:クレゾール石鹸液はウイルスに対する殺菌消毒作用はない。
  2. 2:イソプロパノールはウイルスに対する不活性効果はエタノールより高い。
  3. 3:グルコン酸クロルヘキシジンは結核菌やウイルスには効果がない。
  4. 4:塩素系殺菌消毒剤は細菌、真菌、ウイルス全般に対する殺菌消毒作用を示す。
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答え
2
<解説> 細菌は個々の細胞体が運動し、細胞分裂によって増殖します。細胞構造からみますと構造の単純な「原核細胞」に分類されます。結核菌は細菌に分類される微生物ですが、細胞体表面に特殊な膜を備え、薬剤耐性が著しく高いため、一般細菌とは別に扱われることが多いです。

 一方の真菌は、カビやキノコの仲間で多くの場合胞子によって増える性質を持っています。水虫やたむし、女性に多くみられるカンジダ症などはこの真菌によって引き起こされる疾患です。真菌の細胞構造からみますと動物や植物と同じ「真核細胞」から構成されていて、同じ病原微生物であっても真菌と細菌は全く別の系統に属する生物であるといえます。

 エタノール、イソプロパノールはそれらのアルコール分が微生物の蛋白質を変性させ結核菌を含む一般細菌類、真菌類、ウイルスに対する殺菌消毒作用を示しますが、イソプロパノールではウイルスに対する不活性効果はエタノールには及びません。

尿糖・尿蛋白検査に関する記述のうち正しいものを一つ選びなさい。

  1. 1:尿蛋白検査の場合、原則として食後(1~2時間)の尿を検体とする。
  2. 2:検査薬は長い時間尿に浸した方が、正確な検査結果が得られる。
  3. 3:正確な検査結果を得るため、出始めの尿を検体とすることが望ましい。
  4. 4:食事の影響で尿が中性~弱アルカリ性に傾くと、正確な検査結果が得られなくなることがある。
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答え
4
<解説> 採尿のタイミングとして、尿糖の場合、原則として食後(1~2時間)の尿を検体とします。尿蛋白の場合は原則として早朝尿(起床直後の尿)を検体とし、激しい運動の直後は避ける必要があります。尿糖・尿蛋白同時検査の場合、早朝尿の尿を検体としますが、尿糖が検出された場合には、食後の尿について改めて検査して判断する必要があります。

 通常、尿は弱酸性ですが、食事その他の影響で中性~弱アルカリ性に傾くと正確な検査結果が得られなくなることがあります。又、採尿した尿を放置すると雑菌の繁殖等によって尿中の成分の分解が進み検査結果に影響を与えるおそれがあるので、採尿後は速やかに検査をします。又長い間尿に浸していると、検出部分が溶け出してしまい、正確な検査結果が得られなくなることがあるので注意しましょう。尿糖・尿蛋白検査薬は尿中の糖や蛋白質の有無を調べるものであり、疾患の有無や種類を判断することはできません。検査結果が陽性の場合は早期に医師の診断を受ける必要があります。又検査結果が陰性でも何らかの症状がある場合は再検査するか又は医療機関を受診するよう勧めましょう。

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