対策問題集
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第4回:
“主な医薬品とその作用-(2)”は全部で10問です。
さぁ、やってみよう!
痔疾用薬の使用に関する記述の正誤について、誤っているものを選びなさい。
- 1:内用痔疾用薬は外用痔疾用薬と併せて用いると効果的である。
- 2:痔疾用薬の使用と併せて痔を生じた要因となっている生活習慣の改善等が図られることが重要である。
- 3:痔疾用薬のうち坐剤及び注入軟膏は外用なので、成分が直腸で吸収されて循環血液中に入ることはない。
- 4:一定期間使用してもなお、排便時の出血、痛み等が続く場合には、肛門癌等の重大な疾患である可能性もある。
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- 答え
- 3
痔は肛門部に過度の負担をかけることやストレス等のより生じる生活習慣病である。 長時間座るのを避け、軽い運動によって血行を良くすることが痔の予防につながる。又食物繊維の摂取を心がけるなど、便秘を避けることや香辛料等の刺激性のある食べ物を避けることなども痔の予防に効果的である。
外用痔疾用薬は痔核(いぼ痔)又は裂肛(切れ痔)による痛み、痒み、腫れ、出血等の緩和、患部の消毒を目的とする坐剤、軟膏剤(注入軟膏を含む)又は外用液剤である。
内用痔疾用薬は比較的緩和名抗炎症作用、血行改善作用を目的とする成分のほか、瀉下・整腸成分等が配合されたもので、外用痔疾用薬と併せて用いると効果的なものである。
次に掲げる泌尿器用薬について、利尿成分ではないものを選びなさい。
- 1:カゴソウ
- 2:ウワウルシ
- 3:ブクリョウ
- 4:モクツウ
- 5:サンキライ
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- 2
漢方処方製剤の中で泌尿器用薬として用いられるものの中には、牛車腎気丸、八味地黄丸、六味丸、猪苓湯、竜胆瀉肝湯がある。
残尿感や尿量減少は一時的な体調不良等によるもののほか、泌尿器系の疾患における自覚症状としても現れる。例えば膀胱炎や前立腺肥大によっても、そうした症状が起こることがあるが、その場合、一般用医薬品によって、対処することは適当でない。
アレルギー用薬についての記述で正しいものを選びなさい。
- 1:メキタジンはアドレナリン作動成分で交感神経系を刺激して、血管収縮作用により、鼻粘膜の充血や腫れを和らげることを目的として配合されている場合がある。
- 2:ブロメラインは皮膚や鼻粘膜の炎症を和らげることを目的として配合されている場合がある。
- 3:グリチルリチン酸にはまれに重篤な副作用として、ショック、肝機能障害、血小板減少を生じることがある。
- 4:ヒスタミンは血管収縮、血管透過性抑制等の作用を示す。
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- 答え
- 2
アレルギー用薬に用いられる抗ヒスタミン成分であるメキタジンは、まれに重篤な副作用としてショック、肝機能障害、血小板減少を生じることがある。 皮膚や鼻粘膜の炎症を和らげる目的の抗炎症成分に、グリチルリチン酸や、塩化リゾチーム、ブロメライン等が配合されているが、グリチルリチン酸を大量に摂取すると偽アルドステロン症を起こす可能性があるため注意が必要である。アドレナリン作動成分としては鼻粘膜の血管を収縮させることによって充血や腫れを和らげる事を目的として、塩酸プソイドエフェドリンや塩酸フェニレフリンを配合している場合がある。
鼻に用いる医薬品に関する記述について正しいものを選びなさい。
- 1:クロモグリク酸ナトリウムは抗ヒスタミン薬と併用されると副作用が現れやすい。
- 2:塩化ベンゼトニウムは局所麻酔成分として、鼻粘膜の過敏性や痛みや痒みを抑えることを目的として用いられる。
- 3:塩酸ナファゾリンが配合された点鼻薬は、過度に使用されると鼻粘膜の血管が反応しなくなり、逆に血管が拡張して二次充血を招き、鼻づまりがひどくなりやすい。
- 4:塩酸リドカインは、鼻粘膜を清潔に保ち、細菌による二次感染を防止することを目的として配合される。
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- 答え
- 3
鼻炎用点鼻薬は鼻粘膜の充血を和らげるアドレナリン作動成分(塩酸ナファゾリン、塩酸フェニレフリン等)が主体となり、抗ヒスタミン成分(マレイン酸クロルフェニラミン等)や抗アレルギー成分(クロモグリク酸ナトリウム)等が配合されている。クロモグリク酸ナトリウムはアレルギー性でない鼻炎や副鼻腔炎に対しては無効である。
局所麻酔成分としてリドカイン等が配合されていたり、殺菌消毒成分として塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等が配合されている場合がある。又、抗炎症成分であるグリチルリチン酸二カリウムは鼻粘膜の炎症を和らげることを目的として配合されている場合がある。
点眼薬に使用されるメチル硫酸ネオスチグミンの配合目的について正しいものを選びなさい。
- 1:炎症を抑える。
- 2:結膜、角膜の乾燥を防ぐ。
- 3:目の痒みを抑える。
- 4:目の調節機能を改善する。
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- 4
自律神経系の神経伝達物質であるアセチルコリンは、水晶体の周りを取り囲んでいる毛様体に作用して、目の調節機能に関与している。目を酷使するとコリンエステラーゼの働きが活発になり、目の調節機能が低下する。メチル硫酸ネオスチグミンはコリンエステラーゼの働きを抑える作用を示し、毛様体におけるアセチルコリンの働きを助けることで目の調節機能を改善する効果を期待して用いられる。
外皮用薬に関する記述について誤っているものを選びなさい。
- 1:サリチル酸は角質成分を溶解することにより角質軟化作用を示す。
- 2:白色ワセリンは角質層の水分保持量を高め、皮膚の乾燥を改善することを目的として用いられる。
- 3:サルファ剤は細菌のDNA合成を阻害することによる抗菌作用を示す。
- 4:イオウは細菌の蛋白質合成を阻害することにより抗菌作用を示す。
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- 答え
- 4
サリチル酸は角質を溶解することにより、角質軟化作用を示す。併せて、抗菌、抗真菌、抗炎症作用も期待され、ニキビ用薬等に配合されている場合もある。頭皮の落屑(ふけ)を抑える効果を期待して毛髪用薬に配合されている場合もある。
イオウは皮膚の角質層を構成するケラチンを変質させることにより、角質軟化作用を示す。併せて抗菌、抗真菌作用も期待され、ニキビ用薬等に配合されている場合もある。
皮膚の乾燥は、角質層の細胞間脂質や角質層中に元来存在するアミノ酸、尿素、乳酸等の保湿因子が減少したり、また皮脂の分泌が低下する等により、角質層の水分保持量が低下することによって生じる。
角質層の水分保持量を高め、皮膚の乾燥を改善することを目的として、グリセリン、尿素、白色ワセリン、オリーブ油等が用いられる。
歯槽膿漏薬に含まれている成分について正しいものを選びなさい。
- 1:銅クロロフィリンナトリウムは歯周組織の出血を抑える。
- 2:チモールは歯周組織の炎症を和らげる。
- 3:アラントインは歯周組織の修復を促す。
- 4:塩化セチルピリジニウムは痛みを鎮める働きがある。
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- 答え
- 3
外用薬には、殺菌消毒成分として、塩化セチルピリジニウム、チモール、抗炎症成分としてグリチルリチン酸二カリウム等、止血成分としてカルバゾクロム、組織修復成分としてアラントイン等が配合されている。
内服薬には抗炎症成分として塩化リゾチーム、止血成分としてフィトナジオンやカルバゾクロム、組織修復成分として銅クロロフィリンナトリウム、ビタミン成分としてアスコルビン酸や酢酸トコフェロロール等が配合されている場合がある。
ビタミンB1主薬製剤に関する記述のうち正しいものを選びなさい。
- 1:シミ、そばかす、日焼け・かぶれによる色素沈着の症状の緩和に用いられる。
- 2:神経痛、筋肉痛、腰痛、手足のしびれ、眼精疲労、脚気の症状の緩和に用いられる。
- 3:末梢血管障害による肩・首すじのこり、手足のしびれ、冷え、しもやけの症状の緩和に用いられる。
- 4:骨歯の発育不良くる病の予防に用いられる。
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- 答え
- 2
ビタミンは「微量で体内の代謝に重要な働きを担うにもかかわらず、生体が自ら産生することができない、又、産生されても不十分であるため外部から摂取する必要がある化合物」と定義される。ビタミン成分等は多く摂取したからといって、適用となっている症状の改善が早まるものでなく、むしろ脂溶性ビタミンでは過剰摂取により過剰症を生じるおそれがある。 ビタミンAは夜間視力を維持したり、皮膚や粘膜の機能を正常に保つ。ビタミンDは腸管でのカルシウム吸収および尿細管でのカルシウム再吸収を促して、骨の形成を助ける。ビタミンEは体内の脂質を酸化から守り、血流を改善させる。
ビタミンB1は炭水化物からのエネルギー産生に不可欠な栄養素で神経の正常な働きを維持する作用がある。
『漢方処方製剤は用法用量において適用年齢の下限が設けられていない場合であっても使用しないこと』とされている年齢を選びなさい。
- 1:生後3か月未満の乳児
- 2:生後6か月未満の乳児
- 3:1歳未満の乳児
- 4:7歳未満の幼児
- 5:15歳未満の小児
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- 答え
- 1
漢方の考え方として重要なものは、患者の症(体質及び症状)と陰陽五行説である。 一般の生活者においては「漢方はすべからく作用が穏やかで副作用が少ない」などという誤った認識がなされていることがあり、副作用を見過ごす要因となりやすい。しかし漢方処方製剤においても間質性肺炎や肝機能障害のような重篤な副作用が起きることがある。
なお、漢方処方製剤は、用法用量において適用年齢の下限が設けられていなくても、生後3か月未満の乳児には使用しないこととされている。
殺虫剤に含まれている成分についての記述で誤っているものを選びなさい。
- 1:ジクロルホス、ダイアジノン、フェニトロチオンは代表的な有機リン系殺虫成分である。
- 2:フェノトリン、ペルメトリンはオキサジアゾール系殺虫成分で、コリンエステラーゼの阻害によって殺虫作用を示す。
- 3:プロポスクルに代表されるカーバメイト系殺虫成分はピレスロイド系殺虫成分に抵抗性を示す害虫の駆除に用いられる。
- 4:有機塩素系殺虫成分(DDT等)は残留性や体内蓄積性の問題から、現在ではオルトジクロロベンゼンがウジ、ボウフラの駆除の目的で使用されているのみとなっている。
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- 答え
- 2
有機リン系殺虫成分であるジクロルボス等はコリンエステラーゼと不可逆的に結合してその働きを阻害する。哺乳類や鳥類では速やかに分解されて比較的毒性は低いとされている。
カーバメイト系のプロポクスルやオキサジアゾール系のメトキサジアゾンはコリンエステラーゼの阻害が可逆的であり、有機リン系殺虫成分に比べて毒性は低く、ピレスロイド系殺虫成分に抵抗性を示す害虫の駆除に用いられる。
他に、昆虫成長阻害成分として、メトプレン、ピリプロキシフェン、忌避成分としてディートがよく用いられる。