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対策問題集

対策問題集

第31回:
“リスク区分等の変更があった医薬品 Part4”は全部で10問です。
さぁ、やってみよう!

2011年スイッチOTCとして認められたファレカルシトリオールの適応症を選びなさい。

  1. 1:排尿障害治療薬
  2. 2:骨粗鬆症治療薬
  3. 3:カンジダ症治療薬
  4. 4:抗アレルギー薬
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答え
2
<解説> ファレカルシトリオールはビタミンDを補う成分です。カルシウムの吸収を助け骨を丈夫にします。

 ビタミンDは骨や歯の発育に重要な役割をしています。ビタミンDの吸収や代謝に異常を起こすと、骨の性状が悪くなり、痛みを生じたり骨折しやすくなります。ファレカルシトリオールは活性型ビタミンD製剤です。特に長く透析を受けている人に多発する二次性副甲状腺機能亢進症に伴う骨の病変に有用です。

 小腸や副甲状腺、あるいは骨にあるビタミンD受容体に結合して作用を発揮します。その働きにより小腸からカルシウムがたくさん吸収されるようになり、又新しく骨を作る骨芽細胞を活発にして骨形成を促進します。

 他に、血液中のカルシウム濃度を上げ、透析療法中に発言する副甲状腺ホルモン(PTH)の過剰分泌を抑制します。副甲状腺ホルモンを適正に保つことはいわゆる透析骨症の改善や予防につながります。

スイッチOTCの成分名:ナフトピジルの薬効を選びなさい。

  1. 1:排尿障害治療薬
  2. 2:歯周疾患治療薬
  3. 3:非ステロイド性消炎鎮痛薬
  4. 4:循環障害改善薬
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答え
1
<解説> ナフトピジルは交感神経α1受容体を遮断して、α1受容体の興奮を抑えることで、前立腺・尿道の平滑筋の収縮を抑制することにより、尿道内圧を低下させ、前立腺肥大症に伴う排尿障害を改善します。但し前立腺肥大症を治す作用はありません。

 副作用としては、α1受容体遮断作用により血圧降下、立ちくらみ、ふらつき、めまい、耳鳴り、頭痛などがあります。特に降圧薬を飲んでいる人、高齢者は注意が必要です。

過敏症や肝障害を起こすこともあり、肝障害・腎機能障害のある人は避ける必要があります。又、低血圧になるおそれがあるので、高所の作業、車の運転には注意をしましょう。

スイッチOTC薬:カリジノゲナーゼに承認されている薬効を選びなさい。

  1. 1:口腔乾燥改善薬
  2. 2:循環障害改善薬
  3. 3:鎮痙薬
  4. 4:筋弛緩薬
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答え
2
<解説> カリジノゲナーゼは脳の血液循環をよくしたり、四肢や脳の末梢血管を拡張したりする作用があるので、高血圧、メニエール病症候群、閉塞性血栓血管炎(ビュルガー病)、更年期障害、網脈絡脈循環障害などを改善します。

 副作用は少なく比較的安全なお薬ですが、発疹、痒みなどの過敏症状、全身倦怠感、頭痛、眠気、食欲不振などが起こることがあります。

 アンジオテンシン変換酵素阻害剤との併用で血圧が下がりすぎることがあるので併用には注意が必要です。

 又、脳出血直後等の新鮮出血時は服用してはなりません。

次の人口唾液に含まれている成分の中で誤っているものを選びなさい。

  1. 1:塩化カリウム
  2. 2:塩化カルシウム
  3. 3:リン酸二カリウム
  4. 4:硝酸ナトリウム
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答え
4
<解説> 口腔乾燥感には水分補給が効果的ですが、重度の乾燥の場合には水分が粘膜に吸湿されにくくなっています。このような場合、洗口液を用いて粘膜の保湿を行うこともありますが、唾液がある程度分泌されている場合、臨床的効果はあまり期待できません。

 人口唾液として医療用医薬品として使用されているものの中に「サリベート」があります。塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、リン酸二カリウムが含まれています。

 サリベートの適応症は口腔粘膜上皮細胞の乾燥を防止し、シェーグレン症候群による口腔乾燥症、頭頸部の放射線照射による唾液腺障害に基づく口腔乾燥症です。

 粘膜の保湿は正常な咀嚼嚥下機能の発現に不可欠です。口腔乾燥や唾液分泌低下がみられる要介護高齢者などでは、特に保湿を考慮した口腔ケアが効果を発揮すると思われます。

スイッチOTCとして市販されることになった非ステロイド性抗炎症薬を選びなさい。

  1. 1:ビタラビン
  2. 2:トリアムシノロンアセトニド
  3. 3:アシクロビル
  4. 4:ロルノキシカム
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答え
4
<解説> ロルノキシカムはシクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害することにより、プロスタグランジンの生合成を抑制することで、解熱鎮痛消炎作用を示します。

 非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)の一種で、化学構造的にはオキシカム系に分類されます。半減期は非常に短いのが特長で、最高血中濃度到達時間は約30分、作用発現が速いため迅速な鎮痛効果を示します。

 但し、鎮痛薬や解熱薬で喘息の起こしたことのある人、胃潰瘍など消化性潰瘍のある人、血液の病気、重症の肝臓病、腎臓病、心不全、高血圧症、妊娠末期の人などは使用を避けましょう。

 相互作用として強心薬のジコキシン、抗凝血薬のワルファリン、安定剤のリチウム、抗リウマチ薬のメトトレキサート、利尿薬や糖尿病薬などと相互作用を起こす可能性があります。

 できるだけ空腹時を避けて、多めの水で服用するようにしましょう。

スイッチOTCとして市販されることになったセビメリン塩酸塩の効能を選びなさい。

  1. 1:抗アレルギー薬
  2. 2:鎮痙薬
  3. 3:抗ウイルス薬
  4. 4:口腔乾燥改善薬
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答え
4
<解説> セビメリン塩酸塩は医療用医薬品ではエポザックカプセルとしてシェーグレン症候群患者の口腔乾燥症状の改善に用いられています。

 唾液腺細胞のムスカリン性アセチルコリン受容体に作用することで唾液分泌を促進します。 但し、心筋梗塞、狭心症、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患、消化管や膀胱頸部に閉塞のある人、てんかん、パーキンソン病、虹彩炎のある人では使用することはできません。

 相互作用としては同類のコリン作動薬との併用は、互いに作用を増強します。又抗コリン作用を持つ鎮痙薬やフェノチアジン系安定薬、三環系抗うつ薬との併用は互いに作用を減弱させるので注意が必要です。

 眼の瞳孔が小さくなり夜間など暗いところでは物が見えにくくなることがあり、注意が必要です。

スイッチOTCとして市販されることになったメロキシカムの適応症を選びなさい。

  1. 1:抗アレルギー薬
  2. 2:カンジダ膣炎治療薬
  3. 3:鎮痛消炎薬
  4. 4:排尿障害治療薬
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答え
3
<解説> メロキシカムはロルノキシカムと同様オキシカム系の非ステロイド抗炎症薬です。

 シクロオキシゲナーゼ(COX)はアラキドン酸からプロスタグランジンを生成する際に働く酵素です。COX-1が産生するプロスタグランジンは胃粘液分泌増加、血流増加作用を持ち胃粘膜保護などの作用があります。COX-2が産生するプロスタグランジンは炎症を増悪させると考えられています。

 メロキシカムはCOX-1を阻害せず、COX-2を阻害することで、プロスタグランジンの生成を抑え消化性潰瘍や出血などの副作用が少ない抗炎症鎮痛作用を示します。常用量で、ロルノキシカムの半減期が2.3時間であるのに比較して、メロキシカムの半減期は28時間あり、医療用では1日1回投与とされています。

下記の医薬品成分の中で、スイッチOTCとして市販されることになった抗アレルギー成分を選びなさい。

  1. 1:ユビデカレノン
  2. 2:ロラタジン
  3. 3:ポリエンホスファチジルコリン
  4. 4:ゲファルナート
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答え
2
<解説> アレルギーの発症に関与しているヒスタミンの受容体をブロックして、アレルギー 症状を抑えます。アレルギー性鼻炎によるくしゃみ、鼻水、蕁麻疹、皮膚の痒みに有効です。

 主な作用はH1受容体拮抗作用です。ヒスタミンの受容体をブロックすることで、ヒスタミンの作用を抑えます。その他、ヒスタミン遊離抑制作用やアレルギーに関与するロイコトリエン等の化学伝達物質を抑える作用があります。

 中枢神経抑制作用や抗コリン作用が弱く、眠気や口渇等の副作用が少ない成分です。 比較的速効性で服用後1時間以内に効果が現れますが、持続性があり1日1回の服用で済みます。

 エリスロシンやシメチジンと併用すると作用が増強されるので注意が必要です。 重大な副作用として、ショック、てんかん、肝機能障害、黄疸があります。まれに眠気、倦怠感、腹痛、口渇、AST・ALT上昇、嘔気、嘔吐などが起きることがあります。

スイッチOTCとして市販されることになったラマトロバンの効能を選びなさい。

  1. 1:アレルギー性鼻炎
  2. 2:膣カンジダ症
  3. 3:口腔内乾燥症
  4. 4:抗炎症鎮痛薬
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答え
1
<解説> アレルギーの発症にはヒスタミンやロイコトリエン、トロンボキサンなど様々な体内物質が関与しています。ラマトロバンはトロンボキサンの働きを抑えます。

 鼻粘膜血管や血小板のトロンボキサンA2受容体に特異的に結合し、血管透過性亢進作用や炎症性細胞湿潤を抑制します。

 出血傾向のある人や肝臓の悪い人は慎重に投与します。

 血栓を予防する薬(アスピリン、チクロピジン)等と併用すると出血傾向が強まるおそれがあります。

 副作用は少ない方ですが、まれに歯肉出血や鼻血、女性では生理が長くなるといった出血傾向が現れます。重い副作用はあまりありませんが、長く飲み続けるときは定期的に肝機能検査を受けた方がよいでしょう。

リスク区分が第一類医薬品から第二類医薬品に変更になったアンブロキソールと同じ効能・効果を持つ医薬品を選びなさい。

  1. 1:イブプロフェン
  2. 2:メキタジン
  3. 3:エコナゾール
  4. 4:ブロムへキシン
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答え
4
<解説> 去痰薬の中には気道分泌を促進するもの(セネガ、オンジ、キキョウ、ブロチン、ブロムヘキシン等)、気道の粘液を溶解する事により痰の粘稠度を低下させるもの(アセチルシステイン、ブロメライン、セミアルカリプロティナーゼ、リゾチーム、プロナーゼ等)、気道分泌液の性状を正常化させるもの(カルボシステイン等)、肺サーファクタント分泌を促進して痰の喀出を容易にするもの(アンブロキソール)等があり、痰の貯留による自覚症状を改善し、感染の誘発などによる病態の増悪を防止することを目的に使用します。

 アンブロキソールはブロムヘキシンの活性代謝物で、気道粘膜分泌を促進するブロムヘキシンを含む鎮咳去痰薬が第二類医薬品に分類されて流通していることから、今回第二類に変更することに支障がないと判断されました。

 痰の粘稠度を下げるリゾチームは卵白由来のたんぱく質を成分としているので卵白アレルギーの人には使用しないことも考慮に入れたアドバイスをしましょう。

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