母乳を与える女性の医薬品の使用に関する次の記述の正誤について、正しい組み合わせを選びなさい。

• (a)乳幼児に好ましくない影響が及ぶことが知られている医薬品については、授乳期間中の使用を避けるか使用後しばらくの間は授乳を避けることが必要である。
• (b)医薬品の種類によっては、体に吸収された医薬品の成分の一部が乳汁中に移行することがある。
• (c)吸収された医薬品の一部が乳汁中に移行することが知られているものは、常用量の範囲内でも悪影響を及ぼすことが知られている。

1. (a)正, (b)正, (c)誤
2. (a)正, (b)誤, (c)正
3. (a)誤, (b)正, (c)正
4. (a)誤, (b)誤, (c)正
5. (a)正, (b)誤, (c)誤

一般用医薬品の使用に関する次の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

• (a)胃酸過多の症状のある人が、カフェインを含む成分を主薬とする眠気防止薬を使用した場合、胃液の分泌を亢進し、胃潰瘍の症状を悪化させるおそれがある。
• (b)前立腺肥大の治療を受けている人が、プソイドエフェドリン塩酸塩を主薬とする点鼻薬を使用すると、尿閉を生じるおそれがある。
• (c)透析療法を受けている人が水酸化アルミニウムゲルの配合された胃腸薬を服用した場合、メトヘモグロビン血症を発症したとの報告がある。

1. (a)正, (b)正, (c)正
2. (a)誤, (b)正, (c)正
3. (a)正, (b)誤, (c)正
4. (a)正, (b)正, (c)誤
5. (a)誤, (b)正, (c)誤

プラセボ効果に関する次の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

• (a)プラセボ効果は主観的な変化であり、測定可能な変化として現れることはない。
• (b)プラセボ効果によってもたらされる反応や変化には、望ましいものはあるが、不都合なものはない。
• (c)プラセボ効果は医薬品を使用したこと自体による楽観的な結果への期待や条件付けによる生体反応、時間経過による自然発生的な変化等が関与していると考えられている。

1. (a)正, (b)正, (c)正
2. (a)誤, (b)正, (c)正
3. (a)誤, (b)誤, (c)正
4. (a)誤, (b)誤, (c)誤
5. (a)正, (b)誤, (c)誤

医薬品の品質に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

• (a)医薬品は未開封状態であれば、高温や多湿、光によって品質の劣化を起こすおそれはない。
• (b)医薬品は適切な保管陳列がなされたとしても、経時変化による品質の劣化を起こすことがある。
• (c)医薬品は適切な保管・陳列がなされなければ、その効き目が低下するおそれはあるが、人体に好ましくない作用をもたらす物質を生じるおそれはない。
• (d)医薬品は高い水準で均一な品質が保証されていなければならない。

1. (a,b)
2. (c,d)
3. (a,c)
4. (b,d)
5. (a,d)

一般用医薬品の役割とされている事項の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

• (a)生活の質の改善・向上
• (b)軽度な疾病に伴う症状の改善
• (c)生活習慣病の症状の改善
• (d)健康の維持・増進

1. (a)正, (b)正, (c)正, (d)誤
2. (a)正, (b)正, (c)誤, (d)正
3. (a)正, (b)誤, (c)正, (d)正
4. (a)正, (b)正, (c)誤, (d)誤
5. (a)誤, (b)正, (c)誤, (d)正

一般用医薬品の販売に従事する専門家の対応に関する次の記述の正誤について誤っているものはどれか。

1. 医薬品の販売等に従事する専門家は、一般用医薬品の選択や使用の判断を行う主体であり、医薬関係者として積極的に関わっていく必要がある。
2. 購入者に対して常に科学的な根拠に基づいた正確な情報提供を行い、セルフメディケーションを適切に支援していくことが期待されている。
3. 購入者側に情報提供を受けようとする意識が乏しく、コミュニケーションが成立しがたい場合であっても、購入者側から、医薬品の使用状況に斯かる情報をできるだけ引き出し、可能な情報提供を行っていくためのコミュニケーション技術を身につけるべきである。
4. すぐにその医薬品を使用する状況にない場合は、購入者等に対して、実際に使用する際に、販売時になされた情報提供の内容を思い起こしながら、改めて添付文書等に目を通すよう促すことが重要である。

一般用医薬品の販売に従事する専門家の対応に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

• (a)購入者等が医薬品を使用する状況は随時変化する可能性があるため、販売数量は一時期に使用する必要量とする等、販売時のコミュニケーションの機会が継続的に確保されることが望ましい。
• (b)一般用医薬品の販売時には、症状等がある場合それはいつ頃からかなど、購入者の状況を把握することはよくない。
• (c)購入者等が医薬品を使用する本人であっても、その人の状態や様子全般から得られる情報は、状況把握につながるとは限らない。
• (d)情報提供は説明した内容が生活者にどう理解され、行動に反映されているか、などの実情を把握しながら行うことにより、その実効性が高まる。

1. (a,b)
2. (c,d)
3. (a,c)
4. (a,d)
5. (b,c)

薬害の歴史や医薬品による副作用等に対する基本的な考え方に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

• (a)医薬品の作用には、それまで使用経験を通じて知られているもののみならず、科学的に解明されていない未知のものが生じる場合もある。
• (b)医薬品の副作用被害や薬害は医薬品が十分注意して使用されるならば起こりえないものである。
• (c)医薬品の副作用等による健康被害の拡大防止に関しては、製薬企業や国だけでなく、医薬品の情報提供、副作用報告等を通じて、一般用医薬品の販売等に従事するものもその責務の一旦を担っている。
• (d)キノホルムは一般用医薬品として販売されていたことはなく、一般用医薬品の販売に従事する者は薬害事件の歴史を理解するだけでよい。

1. (a,b)
2. (c,d)
3. (a,c)
4. (a,d)
5. (b,c)

サリドマイドに関する次の記述について、誤っているものはどれか。

1. サリドマイドはつわり止めとして承認、市販されていた。
2. サリドマイドは副作用として、血管新生を妨げる作用があった。
3. 妊娠している女性が摂取した場合、サリドマイドは血液-胎盤関門を通過して胎児に移行する。
4. サリドマイドは正常な細胞分裂を妨げ、器官が十分に成長しないことから四肢欠損、視聴覚等の感覚器や心肺機能の障害等の先天異常が発生する。
5. サリドマイドの光学異性体のうちS体のみが血管新生を妨げる作用があった。

スモン訴訟に関する記述について、誤っているものを選びなさい。

1. キノホルム製剤は1924年から整腸剤として販売されていた。
2. 1958年頃から消化器症状を伴う特異な神経症状が報告されるようになった。
3. 1960年米国ではその使用が、アメーバ赤痢に制限された。
4. 我が国では1960年スモンの原因はキノホルムであると発表され、販売が停止になった。
5. サリドマイド訴訟、スモン訴訟を契機として1979年医薬品の副作用による健康被害の迅速な救済を図るため医薬品副作用被害救済制度が創設された。