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WEB問題集

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第303回:
“人体の働きと医薬品 Part51”は全部で10問です。
さぁ、やってみよう!

脳や神経系の働きに関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

  • (a)脊髄には、心拍数を調節する心臓中枢、呼吸を調節する呼吸中枢がある。
  • (b)末梢神経系は、随意運動、知覚等を担う体性神経系と、呼吸や血液の循環等のように生命や身体機能の維持のため無意識に働いている機能を担う自律神経系に分類される。
  • (c)気管及び気管支は、交感神経系が活発になると収縮し、副交感神経系が活発になると拡張する。
  • (d)局所(腋窩等)に分布するアポクリン腺を支配する交感神経線維の末端ではノルアドレナリンが神経伝達物質として放出される。

  1. (a)正, (b)正, (c)誤, (d)誤
  2. (a)誤, (b)正, (c)正, (d)正
  3. (a)誤, (b)正, (c)誤, (d)正
  4. (a)誤, (b)誤, (c)正, (d)誤
  5. (a)正, (b)誤, (c)正, (d)誤
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答え
3
<解説> a 延髄には、心拍数を調節する心臓中枢、呼吸を調節する呼吸中枢がある。
c 気管及び気管支は、副交感神経系が活発になると収縮し、交感神経系が活発になると拡張する。

医薬品の作用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

  • (a)循環血液中に移行した有効成分は、血流によって全身の組織・器官へ運ばれて作用するが、 多くの場合、標的となる細胞に存在する受容体などのタンパク質と結合し、その機能を変化させることで薬効や副作用を現す。
  • (b)内服薬は全身作用を示すものが、多いが、膨潤性下剤や生菌製剤等のように、有効成分が消化管内で作用するものもある。その場合に現れる作用は局所作用である。
  • (c)内服した医薬品が全身作用を現わすまでには、消化管からの吸収、代謝と作用部位への分布という過程を経るため、ある程度の時間が必要であるのに対し、局所作用は、医薬品の適用部位が作用部位である場合が多いため、反応は比較的速やかに現れる。

  1. (a)正, (b)誤, (c)誤
  2. (a)正, (b)正, (c)誤
  3. (a)正, (b)正, (c)正
  4. (a)誤, (b)正, (c)誤
  5. (a)誤, (b)誤, (c)正
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答え
3
<解説> 医薬品には、全身作用と局所作用があります。全身作用は、有効成分が循環血液中に移行し全身を巡って薬効をもたらし一方、局所作用とは、特定の狭い身体部位において薬効をもたらします。

医薬品の有効成分の吸収に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

  • (a)消化管における有効成分の吸収量や吸収速度は、消化管内容物や他の医薬品の作用によって影響を受ける。
  • (b)一般に、消化管からの吸収は、消化管が積極的に医薬品の有効成分を取り込む現象である。
  • (c)抗強心症薬のニトログリセリン(舌下錠)は有効成分が口腔粘膜から吸収され肝臓を経由せずに心臓に至る。
  • (d)眼の粘膜に適用する点眼薬は、鼻涙管を通って鼻粘膜から吸収されることがある。

  1. (a)誤 (b)正, (c)正, (d)誤
  2. (a)正, (b)正, (c)誤, (d)誤
  3. (a)正, (b)誤, (c)誤, (d)正
  4. (a)正, (b)誤, (c)正, (d)正
  5. (a)誤, (b)誤, (c)正, (d)誤
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答え
4
<解説> b 一般に、消化管からの吸収は、消化管が積極的に医薬品の有効成分を取り込むのではなく、濃度の高い方から低い方へ受動的に拡散していく現象である。

医薬品の有効成分の代謝及び排泄に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

  • (a)多くの医薬品の有効成分は、血液中で血漿タンパク質と遊離しており、その複合体は腎臓で濾過されないため、医薬品の有効成分が長く循環血液中に留まることとなり、作用が持続する原因となる。
  • (b)経口投与後、消化管で吸収された有効成分は、全身循環に入る前に門脈という血管を経由して肝臓を通過するため、吸収された有効成分は、まず肝臓に存在する酵素の働きにより代謝を受ける。
  • (c)肝初回通過効果とは、全身循環に移行する有効成分の量が、消化管で吸収された量よりも肝臓で代謝を受けた分だけ増えることをいう。

  1. (a)誤, (b)正, (c)誤
  2. (a)誤, (b)誤, (c)正
  3. (a)誤, (b)誤, (c)誤
  4. (a)正, (b)正, (c)誤
  5. (a)誤, (b)正, (c)正
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答え
1
<解説> a 多くの医薬品の有効成分は、血液中で血漿タンパク質と結合して複合体を形成しており、その複合体は腎臓で濾過されないため、医薬品の有効成分が長く循環血液中に留まることとなり、作用が持続する原因となる。
c 肝初回通過効果とは、全身循環に移行する有効成分の量が、消化管で吸収された量よりも肝臓で代謝を受けた分だけ少なくなることをいう。

医薬品の剤形に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

  • (a)錠剤(内服)は、胃や腸で崩壊し、有効成分が溶出することが薬効を発現する前提となるため、例外的な場合を除いて、口中で噛み砕いて服用してはならない。
  • (b)口腔内崩壊錠は、薬効を期待する部位が口の中や喉に対するものである場合が多く、飲み込まずに口の中で舐めて、徐々に溶かして使用する。
  • (c)カプセル剤の原料であるゼラチンは、牛などのタンパク質を原料としているため、ゼラチンに対してアレルギーを持つ人は使用を避けるべきである。
  • (d)錠剤は、表面がコーティングされているものもあるので噛み砕かずに水などで食道に流し込む必要がある。

  1. (a,b)
  2. (a,c)
  3. (a,d)
  4. (b,d)
  5. (c,d)
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答え
3
<解説> b 薬効を期待する部位が口の中や喉に対するものである場合が多く、飲み込まずに口の中で舐めて、徐々に溶かして使用するのはトローチである。口腔内崩壊錠は唾液で速やかに溶けるように工夫されている錠剤
c カプセル剤の原料であるゼラチンは、牛でなくブタなどのタンパク質

皮膚粘膜眼症候群及び中毒性表皮壊死融解症に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

  • (a)皮膚粘膜眼症候群は、最初に報告した二人の医師の名前にちなんでスティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)とも呼ばれており、その発生頻度は人口100万人当たり年間1~6人と報告されている。
  • (b)中毒性表皮壊死融解症は、皮膚粘膜眼症候群と関連のある病態と考えられており、中毒性表皮壊死融解症の症例の多くが皮膚粘膜眼症候群の進展型とみられている。
  • (c)中毒性表皮壊死融解症と皮膚粘膜眼症候群は原因医薬品の使用開始後2日以内に発症することが多い。
  • (d)皮膚粘膜眼症候群はライエル症候群とも呼ばれる。

  1. (a,b)
  2. (a,c)
  3. (b,c)
  4. (b,d)
  5. (c,d)
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答え
1
<解説> c 中毒性表皮壊死融解症と皮膚粘膜眼症候群は原因医薬品の使用開始後2週間以内に発症することが多い。
d ライエル症候群と呼ばれるのは中毒性表皮壊死融解症である。皮膚粘膜眼症候群はスティ-ブンス・ジョンソン症候群(SJS)とも呼ばれます。

医薬品の副作用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

  • (a)医薬品の使用により生じる肝機能障害は、有効成分又はその代謝物の直接的肝毒性が原因で起きる中毒性のものと、有効成分に対する抗原抗体反応が原因で起きるアレルギー性のものに大別される。
  • (b)黄疸とは、グロブリンが胆汁中へ排出されず、血液中に滞留することにより生じる、皮膚や白眼が黄色くなる病態である。
  • (c)偽アルドステロン症とは、アルドステロン分泌が増加していないにもかかわらず、体内にカリウムが貯留し、体から塩分(ナトリウム)と水が失われることによって生じる病態である。

  1. (a)誤, (b)正, (c)正
  2. (a)正, (b)正, (c)正
  3. (a)正, (b)誤, (c)正
  4. (a)正, (b)誤, (c)誤
  5. (a)誤, (b)正, (c)誤
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答え
4
<解説> b グロブリンでなくビリルビンが胆汁中へ排出されない。
c 偽アルドステロン症とは、アルドステロン分泌が増加していないにもかかわらず、体内に塩分(ナトリウム)と水が貯留し、体からカリウムが失われることによって生じる病態である。

精神神経系に現れる医薬品の副作用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

  • (a)心臓や血管に作用する医薬品の使用により、頭痛やめまい、浮動感(体がふわふわと宙に浮いたような感じ)、不安定感(体がぐらぐらする感じ)等が生じることがあるが一時的な症状であるので服用を中止しなくてもよい。
  • (b)無菌性髄膜炎の症状は、首筋のつっぱりを伴う激しい頭痛、発熱、吐きけなどが現れるものであり、早期に原因医薬品の使用を中止しても回復せず、予後不良となることがほとんどである。
  • (c)精神神経症状は、医薬品の大量服用や長期連用、乳幼児への適用外の使用等の不適正な使用がなされた場合に限らず、通常の用法・用量でも発生することがある。

  1. (a)正, (b)正, (c)正
  2. (a)正, (b)誤, (c)誤
  3. (a)誤, (b)正, (c)正
  4. (a)誤, (b)正, (c)誤
  5. (a)誤, (b)誤, (c)正
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答え
5
<解説> a 服用を中止し症状によっては医師の診断を受ける必要がある。
b 無菌性髄膜炎の症状は、使用を中止すると速やかに回復し予後は比較的良好となることがほとんどである。
イブプロフェンは無菌性髄膜炎の副作用を起こしやすいことも覚えておこう。

医薬品の副作用として現れる消化性の副作用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

  • (a)消化性潰瘍は、胃や十二指腸の粘膜組織が傷害されて、その一部が粘膜筋板を超えて欠損する状態をいう。
  • (b)消化性潰瘍では、胃のもたれ、食欲低下、胸やけ、吐きけ、胃痛、空腹時にみぞおちが痛くなる、消化管出血に伴って糞便が黒くなるなどの症状が現れる。
  • (c)イレウス様症状は、小児や高齢者の他、普段から下痢傾向のある人は発症のリスクが高い。
  • (d)イレウス様症状は、悪化すると、腸内容物の逆流による嘔吐が原因で脱水症状を呈したり、 腸内細菌の異常増殖によって全身状態の衰弱が急激に進行する可能性がある。

  1. (a)誤, (b)正, (c)誤, (d)誤
  2. (a)正, (b)正, (c)誤, (d)正
  3. (a)正, (b)誤, (c)正, (d)誤
  4. (a)誤, (b)誤, (c)正, (d)誤
  5. (a)正, (b)正, (c)正, (d)正
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答え
2
<解説> c 普段から便秘傾向のある人は発症のリスクが高い。

医薬品の副作用として現れる間質性肺炎及び喘息に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

  • (a)間質性肺炎の症状は、痰のからんだ咳や呼吸困難が現れる。
  • (b)間質性肺炎は、一般的に原因となる医薬品の使用開始から1~2日程度で起きることが多い。
  • (c)喘息は、一般的に原因となる医薬品を使用後、1~2週間程度で起きることが多い。

  1. (a)誤, (b)誤, (c)誤
  2. (a)正, (b)正, (c)誤
  3. (a)誤, (b)正, (c)誤
  4. (a)誤, (b)誤, (c)正
  5. (a)正, (b)誤, (c)正
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答え
1
<解説> a 間質性肺炎は空咳(痰がでない)や呼吸困難が現れる。
b 間質性肺炎は、1~2週間程度で起きることが多い。
c 喘息は、短時間(1時間以内)で起きることが多い。

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