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WEB問題集

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第203回:
“主な医薬品とその作用 Part70”は全部で10問です。
さぁ、やってみよう!

止瀉成分に関する記述について、正しいものの組み合わせはどれか。

  • (a)オウバク、オウレンはともに苦みによる健胃、収斂、抗菌、抗炎症等の作用が期待されて用いられる。
  • (b)ロペラミド塩酸塩は腸管の運動を低下させる作用を示し、胃腸鎮痛鎮痙薬と併用すると効果が高まる。
  • (c)ベルベリン塩酸塩は細菌感染による下痢の症状を鎮めることを目的として用いられる。
  • (d)クレオソートは腸管内の異常発酵等によって生じた有害な物質を吸着させることを目的として用いられる。

  1. (a,b)
  2. (c,d)
  3. (a,c)
  4. (a,d)
  5. (b,c)
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答え
3
<解説> ロペラミド塩酸塩は15歳以下の小児には適用がない。又使用は短期間にとどめることが望ましく、2~3日間使用しても症状の改善が見られない場合には、医師の診療を受けることが望ましいとされる。又腸管の運動を低下させる作用を示し、胃腸鎮痛鎮痙薬の併用は避ける必要がある。
クレオソートは過剰な腸管の蠕動運動を正常化にする。腸管内の異常発酵等によって生じた有害な物質を吸着させることを目的として用いられるのは炭酸カルシウム等である。

瀉下成分とその目的についての記述について、誤っているものはどれか。

  1. ヒマシ油は胃や小腸で消化されないが、大腸に生息する腸内細菌によって分解され、分解生成物が大腸を刺激して瀉下作用をもたらすと考えられている。
  2. センナは大腸を刺激して排便を促すことを目的として用いられる。
  3. ビサコジルは大腸のうち特に結腸や直腸の粘膜を刺激して排便を促すと考えら得ている。
  4. マグネシウムを含む成分は腸内容物の浸透圧を高めることで糞便中の水分量を増し、又、大腸を刺激して排便を促す。
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答え
1
<解説> ヒマシ油はヒマシ(トウダイグサ科のトウゴマの種子)を圧搾して得られた油を用いた生薬で、小腸でリパーゼの働きによって生じる分解物が、小腸を刺激することで瀉下作用をもたらすと考えられている。

胃腸に作用する薬に関する記述について正しいものの組み合わせはどれか。

  • (a)オキセサゼインには局所麻酔作用のほか、胃液分泌を促す作用があるとされる。
  • (b)パパベリン塩酸塩は消化管の平滑筋に直接働いて胃腸の痙攣を鎮め、眼圧を下げる作用がある。
  • (c)アミノ安息香酸エチルは乳幼児ではメトヘモグロビン血症を起こすおそれがあるため、6歳未満の小児への使用は控える必要がある。
  • (d)スコポラミン臭化水素酸塩は胃腸鎮痛鎮痙薬に配合される抗コリン成分である。

  1. (a,b)
  2. (c,d)
  3. (a,c)
  4. (a,d)
  5. (b,c)
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答え
2
<解説> オキセサゼインは局所麻酔作用のほか、胃液分泌を抑える作用もあるとされる。
塩酸パパベリンは消化管の平滑筋に直接働いて胃腸の痙攣を鎮め、眼圧を上昇させる作用を示すことが知られている。

浣腸薬(注入剤)の用法に関連した注意事項の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

  • (a)注入するときはゆっくりと押し込み注入が終わったら放出部を素早く抜き取る。
  • (b)半量等を使用する用法がある場合、残量を再利用すると感染のおそれがあるので、使用後は廃棄する。
  • (c)グリセリンが配合された浣腸薬では、排便時に血圧低下を生じて、立ちくらみの症状が現れることがある。
  • (d)配合成分としては、浸透圧の差によって腸管壁から水分を取り込んで直腸粘膜を刺激し排便を促す効果を期待して無機塩類が用いられる。

  1. (a,b)
  2. (c,d)
  3. (a,c)
  4. (a,d)
  5. (b,c)
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答え
5
<解説> 注入するときはゆっくりと押し込み、終わったら放出部をゆっくり抜き取る。
配合成分としては、浸透圧の差によって腸管壁から水分を取り込んで直腸粘膜を刺激し排便を促す効果を期待してグリセリンやソルビトールが用いられる。

駆虫薬に関する記述について、正しいものはどれか。

  1. ピペラジンリン酸塩はアセチルコリン伝達を妨げて回虫及び蟯虫の運動筋を麻痺させる作用を示す。
  2. サントニンは蟯虫の呼吸や栄養分の代謝を抑えて殺虫作用を示すとされる。
  3. パモ酸ピルビニウムは回虫に痙攣を起こさせる作用を示し、虫体を排便とともに排出させることを目的として用いられる。
  4. カイニン酸は回虫の自発運動を抑える作用を示し、虫体を排便とともに排出させることを目的として用いられる。
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答え
1
<解説> サントニンは回虫の自発運動を抑え、パモ酸ピルビニウムは蟯虫の呼吸や栄養分の代謝を抑えて殺虫作用を示し、カイニン酸は回虫に痙攣を起こさせる作用を示す。

強心薬に配合される生薬成分に関する記述について、正しいものの組み合わせはどれか。

  • (a)リュウノウはフタバガキ科のリュウノウジュの樹幹の空隙に析出する精油の結晶を用いた生薬で、中枢神経系の刺激作用による気つけの効果を期待して用いられる。
  • (b)ジャコウはシベリアジカ等の雄の幼角を用いた生薬で、強心作用のほか、強壮、血行促進等の作用がある。
  • (c)センソはシナヒキガエル等の毒腺の分泌物を集めたもので、微量で強い強心作用を示す。皮膚や粘膜に触れると局所麻酔作用を示す。
  • (d)ジンコウはメギ科のイカリソウの蕾を含む葉・茎を用いた生薬で、強壮作用、血行促進作用、強精作用が期待される。

  1. (a,b)
  2. (c,d)
  3. (a,c)
  4. (a,d)
  5. (b,c)
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答え
3
<解説> ジャコウはジャコウジカ等の雄のジャコウ腺分泌物を乾燥したもので、強心作用のほか、呼吸中枢を刺激して呼吸機能を高めたり、意識をはっきりさせる等の作用があるとされる。
 ジンコウはジンチョウゲ科のジンコウの樹脂を含む木材を乾燥させたものを用いた生薬で、鎮静、健胃、強壮作用が期待される。

次の医薬品成分のうち、「肝臓におけるコレステロール代謝を正常化する働きがあり、LDLの分解を促し、又HDLが形成される過程に働いて,HDLを増加させる効果を期待して用いられる。」高コレステロール改善成分はどれか。

  1. ソイステロール
  2. リノール酸
  3. ポリエンホスファチジルコリン
  4. パンテチン
  5. ガンマ‐オリザノール
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答え
4
<解説> ソイステロールは末梢組織におけるコレステロールの吸収を抑える。リノール酸、ポリエンホスファチジルコリンはコレステロールと結合して、代謝されやすいコレステロールエステルを形成し、肝臓におけるコレステロールの代謝を促す。
ガンマ‐オリザノールは米油・米胚芽油から見出された成分で、抗酸化作用を示す。

貧血用薬に配合される成分に関する記述の正誤について正しい組み合わせはどれか。

  • (a)コバルトはヘモグロビンの産生過程で、鉄の代謝や輸送に重要な役割を持ち、補充した鉄分を利用してヘモグロビンが産生されるのを助ける目的で、硫酸コバルトが配合されている場合がある。
  • (b)マンガンは糖質・脂質・蛋白質の代謝をする際に働く酵素の構成物質であり、エネルギー合成を促進する目的で、硫酸マンガンが配合されている場合がある。
  • (c)銅は赤血球ができる過程で必要不可欠なビタミンB12の構成成分であり、骨髄での造血機能を高める目的で硫酸銅が配合されている場合がある。
  • (d)ビタミンCは消化管内で鉄が吸収されやすい状態に保つことを目的として用いられる。

  1. (a)誤, (b)正, (c)正, (d)誤
  2. (a)正, (b)誤, (c)誤, (d)正
  3. (a)正, (b)誤, (c)正, (d)誤
  4. (a)誤, (b)正, (c)誤, (d)正
  5. (a)正, (b)正, (c)誤, (d)正
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答え
4
<解説> コバルトは赤血球ができる過程で必要不可欠なビタミンB12の構成成分であり、骨髄での造血機能を高める目的で、硫酸コバルトが配合されている場合がある。
銅はヘモグロビンの産生過程で、鉄の代謝や輸送に重要な役割を持つ。補充した鉄分を利用してヘモグロビンが産生されるのを助ける目的で、硫酸銅が配合されている場合がある。

ユビデカレノンに関する記述について誤っているものはどれか。

  1. 心筋の酸素利用効率を高めて、収縮力を高めることによって血液循環の改善効果を示す。
  2. 軽度な心疾患により日常生活の身体活動を少し超えた時に起こる動悸、息切れ、むくみの症状に用いられる。
  3. 1ヶ月位使用して症状の改善が見られない場合には、心臓以外の病気が原因である可能性も考えられ、漫然と使用を継続することは適当ではない。
  4. 肝臓や心臓などの臓器に多く存在しエネルギー代謝に関与する酵素の働きを助ける成分で、摂取された栄養素からエネルギーが産生される際にビタミンB群とともに働く。
  5. 食品として流通することも可能で、そうした食品が併せて摂取された場合、作用が増強されて心臓に負担を生じるおそれがある。
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答え
3
<解説> 2週間位使用して症状の改善が見られない場合には、心臓以外の病気が原因である可能性も考えられ漫然と使用を継続することは適当ではない。

外用痔疾用薬に配合される成分と目的とする作用について、正しいものの組み合わせはどれか。

  • (a)局所麻酔成分としてリドカイン、アミノ安息香酸エチル、又は塩酸ジブカインが配合された坐剤及び注入軟膏では、まれに重篤な副作用としてショックを生じることがある。
  • (b)比較的緩和な抗炎症作用を示す成分として塩化リゾチームが配合されている場合がある。
  • (c)メチルエフェドリン塩酸塩は心臓病、高血圧、糖尿病又は甲状腺機能障害を悪化させるおそれがあるため、坐剤に使用されることはない。
  • (d)局所への穏やかな刺激によって痒みを抑える効果を期待して熱感刺激を生じさせるカンフル、クロタミトン、冷感刺激を生じさせるハッカ油、メントールが配合されている場合がある。

  1. (a,b)
  2. (c,d)
  3. (a,c)
  4. (a,d)
  5. (b,c)
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答え
1
<解説> メチルエフェドリン塩酸塩、テトラヒドロゾリン塩酸塩、ナファゾリン塩酸塩等のアドレナリン作動成分は血管収縮作用による止血効果を期待して配合されている場合がある。
カンフルは冷感刺激を生じさせる成分である。

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