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鼻・のど・熱で使い分け! ベンザブロックプラスシリーズの特徴とは?

総合風邪薬の中でパブロンやルルと並んで高い人気を誇るもののひとつにベンザブロックプラスシリーズがあります。今回の記事では風邪の症状別に黄色、銀色、青色のベンザブロックシリーズをどのように使い分ければ良いのかを解説しています。お客様に適したベストな商品をご案内できるように前もって知識を整理しておきましょう。

ベンザブロックシリーズに含まれる成分と特徴

・ベンザブロックSプラス(黄色)

抗コリン薬のヨウ化イソプロパミドと抗ヒスタミン薬のd-クロルフェニラミンマレイン酸塩がバランス良く配合されているため、くしゃみ・鼻水・鼻づまりといった鼻症状の辛いお客様に適しています。

・ベンザブロックLプラス(銀色)

解熱鎮痛成分のイブプロフェンが高用量配合されているため、熱や喉の痛みに対して他のベンザブロックよりも高い効果を期待することができます。Lカルボシステインと呼ばれる去痰成分も配合されているため、痰が絡みやすい人や粘り気の強い鼻水が出るというお客様にもお勧めです。

・ベンザブロックIPプラス(青色)

イブプロフェンとアセトアミノフェンという2種類の解熱鎮痛成分が配合されており、高熱に悩まされているお客様にお勧めです。風邪のときに消耗しやすいビタミンCも多量に配合されているため、食生活の偏りがちな方にも適しています。

ベンザブロックプラスシリーズの服用に注意が必要な方

ベンザブロックプラスシリーズには、解熱鎮痛成分、抗ヒスタミン成分、鎮咳成分などさまざまな成分が配合されているため、以下のようなお客様には注意が必要です。

基礎疾患をお持ちの方や高齢の方

ベンザブロックプラスシリーズに含まれる解熱鎮痛成分や抗ヒスタミン成分などは、現在治療中の疾患に悪影響を与える可能性があります。

特に消化器系疾患、肝臓病、腎臓病、心臓病、緑内障、高血圧、血栓症などのあるお客様には、服用前に主治医に相談することをお勧めしましょう。高齢の方はこうした疾患をもつ可能性が高いため特に注意してください。

妊娠中の方

ベンザブロックシリーズには複数の成分が配合されているため、妊娠中の方にはお勧めできません。特に、イブプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬は妊娠後期に服用すると胎児動脈管収縮を引き起こす可能性があると言われているため、ベンザブロックLプラス(銀色)やベンザブロックIPプラス(青色)は避ける必要があります。

いずれにせよ、妊婦さんが総合風邪薬を買いに来た際は、まずは産婦人科の先生に相談するようにご案内してあげることが大切です。

授乳中の方

ベンザブロックシリーズの添付文書には、「授乳中の人は本剤を服用しないか、本剤を服用する場合は授乳を避けること」と記されています。

しかし、母乳には人工乳に無い数多くの有益な成分が含まれているため、授乳を中断することはできるだけ避けるべきとされています。このため、授乳中の方には、授乳中でも服用できる別の種類の風邪薬をご案内してあげることをお勧めします。

ベンザブロックプラスシリーズの気を付けるべき副作用

ベンザブロックシリーズは抗ヒスタミン成分が含まれているため、眠気には十分に注意する必要があります。また、ごく稀に、ショック (アナフィラキシー)、皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死融解症などの重篤な副作用が起こることも報告されています。

服用後に、皮膚のかゆみ、じんましん、声のかすれ、唇のただれ、のどの痛み、広範囲の発疹・発赤などの異常な症状が見られた場合は直ちに医療機関を受診するようにアドバイスしてあげましょう。

本記事を通じて、ベンザブロックプラスシリーズは風邪の症状に合わせて適切に使い分ける必要があることがお分かりいただけたと思います。また、ベンザブロックシリーズをはじめとした総合風邪薬の成分に対して禁忌となる疾患をお持ちのお客様もいらっしゃいますので、聞き取りも忘れずに行うようにしてください。

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