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覚えて安心!解熱鎮痛剤でよく使われる合剤2種

かぜ薬や解熱鎮痛剤などの市販薬はいくつかの成分が混合されている商品が多いですよね。これらはもちろん効き目を考えて混合されています。パッケージの裏にはそれぞれの成分の説明が書いてあることも多いですが、どんな成分が含まれているかあらかじめ覚えておきましょう。

ACE処方、AAC処方が何を指しているか

解熱鎮痛剤で代表的な合剤といえば、ACE処方(エーシーイーしょほう)やAAC処方(エーエーシーしょほう)があります。

ACE処方のAはアセトアミノフェン、Cはカフェイン、Eはエテンザミドを指し、AAC処方のAはアセトアミノフェンとアスピリン、Cはカフェインを指しています。アセトアミノフェンとカフェインはどちらにも含まれていることがわかります。
それでは、これらの成分はどのような効果を示すのでしょうか?

ACE処方の特徴と採用している商品

ACE処方に含まれる3つの成分はどれも鎮痛効果を持ちますが、作用機序が異なるため単独よりも強い効果を発揮します。

まずアセトアミノフェンは頭痛や発熱を引き起こす中枢に作用することで効果を示しますが、アスピリンやロキソニンなどに比べ胃腸障害が少なく、小児も使用することができます。

カフェインはコーヒーなどにも含まれる成分ですが、脳血管を収縮して頭痛を和らげます。また、痛みへの不安を緩和する効果もあります。
エテンザミドは中枢や末梢で痛みを引き起こすプロスタグランジンという物質の産生を抑える効果を持ちます。

この処方を採用している商品には、シオノギ製薬の新セデス錠やアラクスのノーシン、第一三共ヘルスケアのサリドンエースなどがあります。小林製薬のハッキリエースにはACE処方に鎮痛効果のあるシャクヤクエキスと胃を守るメタケイ酸アルミン酸マグネシウムも追加されています。

AAC処方の特徴と採用している商品

AAC処方もACE処方同様に、それぞれの成分の作用機序の違いを利用してより鎮痛効果を高めています。

ACE処方に含まれていないアスピリンは昔からある代表的な非ステロイド系解熱鎮痛薬(NSAIDs)です。中枢や末梢で強い鎮痛効果を持ちますが、アスピリン喘息や胃腸障害などといった副作用が起こる可能性もあります。
この処方を採用している商品には、ライオンのエキセドリンA錠などがあります。

市販薬は数え切れないほどの商品があり、バラバラに見ていると覚えきれないほどの合剤があるように感じてしまいますよね。しかし実は、ACE処方+1成分といったものも多く基本的な合剤を覚えてしまえばあとは応用が利く場合がほとんどなのです。勤務する店舗で扱っている商品だけでも、配合されている成分とその意味を説明できると良いですね。

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